アメリカでショッピングモール(以下SC)が死の瀬戸際に瀕しているという話しをブログに書いたのが2012年6月。あれから10年以上が経過して、その波が日本にもやって来ている感じがしてます。都市型の高層ビル低層階に商業施設を入れるパターンも岐路に立っており、全力で富裕層に振った麻布台ヒルズは一般人の中では話題にも上がらず、今年に入っても高輪ゲートウェイ駅直結のニュウマン高輪以外の新規ショッピングモールの話題は全くといっていいほど耳に入ってきません。
主役であるららぽーとやイオンモールですら2024年は国内の新規開業がゼロだったかも。今年になって4月にららぽーと安城が、今月になってイオンモール須坂とイオンモール仙台上杉が開業しましたが、こちらもあまり話題に上ってきません。
都心では自家用車保有比率が下がり続け東京23区内では4割を切っていて、現実には複数台持ちがいるので世帯で言うと2割以下しか自家用車を持っていない感じ。車が無ければ郊外型SCに行くわけが無いので、おのずと主要駅前商業施設しか行かなくなります。
そうは言ってもSC内のイベントスペースや広告スペースを開発してセールスするのが弊社の仕事ですから、生死にかかわる話しではあるのですが、だからといって現状に目をつぶって未来が明るいとウソぶくのは自分のポリシー的に無理なんですよねー。
BYDがイオングループと組んで新車展示・販売を特別値引きをつけて実施するそうです。面白い動きではありますが、逆の書き方をすると国産自動車メーカーや既存のメルセデス・BMW・VWといった海外大手がイオンに興味を持たなくなったとも言えるでしょう。
ただ、今回のジャパンモビリティショー2025ではBYDの本命であるハイブリッドエンジンを搭載した「SEALION 6」を日本初公開&先行予約受付を開始していて、これの実車と来年夏発売開始の軽自動車「RACCO」がイオンモールに展示されるとなると、相当な集客効果を発揮するとは思いますけどね。
大店法改正以降の大規模SC開業で中心市街地がボロボロになった地方都市だらけの日本。そこにやって来ているSC淘汰の嵐。将来は今のガソリンスタンドがそうであるように、簡単な買い物ですら車で30分以上走らないと行けない場所が激増するのはないかと思ってます。
