結婚
2026年06月30日 06:55
男女共同参画白書 令和4年版の「第1節 家族の姿の変化・人生の多様化(リンク)」では、昔と今で結婚観がどう変わったかを数値で表しています。気になったのが「50歳時の未婚割合」で、1980年時点では女性4.45%/男性2.60%だったのが、2020年には女性17.81%/男性28.25%に激増。50歳男性の約4人に1人は結婚経験がないのだそうです。
そもそも人類は世界共通で出生時には男性の方が約5%多く生まれるとされています。ただ、年を経るにつれて男性の死亡率が女性より高いため、高齢になるほど女性の割合が増えると言われてきました。
ところが現代では医療の進歩などにより50代までに亡くなる人が大幅に減り、男性が比較的多い状態が続くようになりました。それが未婚割合にも多少影響しているのかもしれません。ただ、それだけでは男性の未婚率が女性より10ポイント以上も高いことは説明できませんので、経済格差や結婚観の変化など、様々な要因が重なっているのでしょう。
ここで全日本国民からたった一つの事例である私たち夫婦を例に挙げると、私は再婚で妻は初婚。もてる男は結婚・離婚・再婚を繰り返し、もてない男だけが初婚にも至らず残っている可能性も……というのは冗談です。雑な推理と悪ふざけを入れてすみません。
このデータでは、家族の形が大きく変わったことも紹介されています。1980年頃と2020年を比較すると、以下のようになっています。
・単独世帯 19.8% → 38.0%
・夫婦と子ども 42.1% → 25.0%
・三世代同居 19.9% → 7.7%
今では一人暮らしが最も多い世帯になっています。
前述のように女性は約6人に1人、男性は約4人に1人が50歳まで結婚経験がありません。もちろん50歳を過ぎてから結婚する人もいますが、割合としては多くありません。その意味では、生涯未婚率に近い数字として見てもよく、なかなかインパクトのあるデータだと感じました。
この分析では他にも女性の働き方や共働き、フルタイム・パートタイムなどについて様々な分析がされているのですが、全部紹介するとブログが長くなりすぎますので、このへんでまとめたいと思います。
ちなみに最新版の男女共同参画白書(令和7年版)では、「男女共同参画の視点から見た魅力ある地域づくり」が特集されています。その中では、地方には今でも「男性は仕事、女性は家庭」という昭和型の価値観が残る地域があり、それを背景に若い女性ほど都市へ転出する傾向が強いことや、その結果として地域の男女比の偏りや未婚化・少子化につながる可能性についても分析されています。
「地方で男性が余っている」という単純な話ではありませんが、地域によってはそうした人口バランスの変化が起きていることは確かなようです。
今回の白書を読んで改めて感じたのは、「結婚しない人が増えた」というより、「結婚する人と、結婚しない人の二極化が進んでいるのではないか」ということです。
前回のブログで紹介したように、初婚年齢で最も多いのは今でも男女とも20代後半です。一方で、50歳時点で一度も結婚したことがない人の割合は、この40年間で大きく増えました。
もちろん、結婚する・しないは本人の自由であり、幸せの形も人それぞれです。独身だから不幸、結婚しているから幸せという話ではありません。
しかし統計を見る限り、「いつか結婚すればいい」と考えているうちに、その「いつか」が来ないまま50歳を迎える人が、昔より確実に増えているのも現実です。
統計は未来を決めるものではありませんが、社会の変化を映す鏡ではあります。だからこそ、こうしたデータは若い世代にも知っておいてほしいと思います。
私も若い世代に接する機会があれば、「結婚する・しないは自由。でも、結婚したいと思っているなら、人生にはタイミングもあるかもしれない」ということを、このデータと一緒に伝えていきたいと思っています。まずは25歳の息子からですかね(笑)。
内閣府の出している「男女共同参画白書 令和4年版」にあるコラム1「平均初婚年齢」と「最頻値」の間には3歳から4歳の差(リンク)を読んで、以前から思っていたことを少し書いてみます。私はこれまで、少子高齢化対策の話題でよく耳にする「晩婚化」や「草食系男女の増加」は事実だと思っていました。しかし、このコラムでは「平均値だけを見ると実態を誤解することがある」という統計学の基本が紹介されています。
例えば2020年の女性の初婚年齢は、平均が29.4歳に対し、最頻値(一番多い年齢)は26歳。男性は平均31.0歳に対し、最頻値は27歳となっています。
つまり「初婚年齢は30歳くらい」という印象を持つ人が多い一方で、実際に最も多く結婚しているのは男女とも20代後半なのです。
ということは、現在でも最も結婚が多い年代は20代後半であり、4年制大学へ進学する人が増えた今では、大学卒業後数年以内に結婚する人が多数派ということになります。
一方で平均年齢が上がっているのは、30代後半や40代以降で初婚を迎える人が以前より増えた影響が大きいのでしょう。その結果として平均値だけを見ると、「みんな30歳前後で結婚している」という印象になってしまうのかもしれません。
そう考えると、「4年制大学への進学率が上がったから晩婚化した」とか、「晩婚化によって第一子の誕生が遅れている」といった説明も、平均値だけでは語れない話なのだと思います。
私がこのコラムから感じたのは、「20代後半で結婚できる人は、その時期に結婚している」という現実です。だから30歳を過ぎてから「理想どおりの相手を探したい」と考えても、条件の合う相手はすでに結婚している割合が高くなり、難易度が上がるのは当然なのかもしれません。
昔は「女性は25歳までに結婚しないと行き遅れ」とか、「4年制大学へ行くと結婚が遅れるから女性は短大までで十分」などと言われた時代がありました。もちろん、こうした考え方自体は現代では受け入れられるものではありません。
しかし、皮肉なことに、統計を見る限りでは「最も多く結婚する年齢」が今も20代後半であるという点は、大きくは変わっていないようにも見えます。
私の周囲を見渡しても、見た目も人柄も素敵なのに30代になっても未婚で、「いい出会いがあれば結婚したいし、子どもも欲しい」と話す女性が何人かいます。
もちろん30代や40代で結婚する方もたくさんいますし、それを否定するつもりはありません。ただ、結婚市場全体で見ると、人気の高い人ほど20代のうちに結婚している割合が高いのだろうと感じます。そのため年齢を重ねるほど、理想の条件をそのまま求めるよりも、お互いに歩み寄る姿勢がより大切になるのかもしれません。
また、私は関西から東京へ来た人間ですが、品川区に住んでいて感じるのは、東京で生まれ育った若い人には、実家を出ずにそのまま未婚で暮らしている人が比較的多いことです。
東京には仕事が豊富にありますし、実家暮らしなら生活費も抑えられます。一方で地方から上京した人は家賃を払わなければならず、お互い一人暮らし同士で交際が始まると、「一緒に住めば家賃が半分になる」という現実的な理由もあって、同棲から結婚へ進むケースも少なくありません。
以前、ある結婚相談所の方が動画で「30代、40代、50代になってから素敵な人と出会いたいと思っても簡単ではありません。人気の高い人は30歳くらいまでにほとんど結婚しています」と話していました。
当時は少し極端な意見にも感じましたが、この内閣府のコラムを読んで、その言葉にも一定の現実味があるのだと感じました。
統計を見る限り、最も多くの人が結婚している年齢は、今も昔も20代後半。
結婚に「適齢期」は人それぞれですが、少なくとも統計上は、20代後半が人生で最も結婚につながりやすいタイミングであることは間違いなさそうです。だからこそ、「いつかそのうち」と考えている人は、意外と時間はあっという間に過ぎてしまうということも、頭の片隅に置いておいてもいいのではないでしょうか。
少子高齢化対策へ向けての第一歩は、国民全体に共通認識として「結婚するなら20代後半までにしないとイイ人はいなくなっちゃう」って現実を持たせることなのかもと思った私です。









