滞納
2026年01月16日
立ち退きの強制執行
昨日朝10時10分ごろ、東京都杉並区和泉のアパートに住む山本宏容疑者(40)が、立ち退きの強制執行手続きに来た東京地裁の男性執行官と賃料保証会社の男性社員の2人を刃物で刺し、1名死亡したというニュースがありました。立ち退きの強制執行ですから、そろそろ追い出されるのは分かっていたはずです。というのも、私は10代の頃に引越し屋のアルバイトをしていて、強制執行の執行補助者ってのをやったことが何度かあったのですが、どの方も諦めの境地状態だったからです。
さすがに40年前の事なのでうる覚えですが、大家さんもしくは大家さんから依頼を受けた不動産屋さんの方(今だと保証会社の方なんでしょうね)と裁判所の執行官で家賃滞納者の家に行くのですが、それプラス引越し屋の私達と鍵屋さんがセットな感じ。
家に行っても鍵を開けない人もいますが、その場合は大家さんの鍵で開けます。すでに退去済みの場合もありますが、チェーンロックがかかっていたら切断して突入。家に入ると執行官達がいろいろやって「開始して下さい」と言われたら私たちの出番。
「荷物を移動する先はありますか?無ければお預かりしますが費用がかかります」ってな事を言って運び出し開始。とにかく部屋の中にある物をドンドン運び出して路上に置き、同時に鍵屋さんが鍵を交換しちゃいます。
当時は携帯電話が無いので、追い出される人は公衆電話まで行って荷物の運び先を探します。運が良ければ友達や親が荷物を引き取りに来てくれるのですが、誰も来ない場合は路上に置いておくことも出来ないのでトラックに積みます。
確か、裁判所の方が指定する保管場所があってソコに運ぶのですが、1ヶ月ほどの保管期限があって、それまでに引き取りに来なければ廃棄または売却しますとか言われて合意書にサインさせてた気がします。
とはいえですね、家賃滞納があれば督促があるわけで、敷金や保証金があるので1ヶ月や2ヶ月程度の滞納で強制執行されるわけは無いでしょうし、引越し屋と鍵屋のお金だけでも結構な金額ですし、裁判所へのお金も必要なわけで、まあまあ大変だと思うんですよね。
アパートの家賃すら滞納する感覚が分かりませんが、明け渡しにも応じず、執行官と保証会社の人を刃物で刺すとは言語道断。しかも1名を死に至らせるとは自分勝手も甚だしい。とは思いますが、そこまでに至るまでに何があったのか少し気になるのも事実です。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、執行官の方の1日も早い回復をお祈りしております。
gq1023 at 05:52|Permalink
2025年02月18日
住宅ローンを滞納したらどうなる?
住宅ローンが払えなくなったら、相談する先は借りている金融機関。都心だと担保価値が確保されてる中古物件はほぼゼロなので、多くの方は新築マンションor新築戸建購入なので、提携ローン先であるメガバンク3行でしょう。金融機関は相談内容に応じて返済期間を延ばして返済額を下げるとか、ボーナス払いの額を減らすとかの調整をするとなっていますが、ここ10年のように一貫して物件価値が上昇していると、ローン残高は物件価格を下回っているので、任意売却によってローンを一括返済して抵当権を外して売却益を受け取って終わりです。
問題は物件価格がローン残高を下回るオーバーローン状態の場合。これは抵当権を外すには完済が必須なので、不足分をかき集めて来るか、住み替えローンという次に買う物件に不足分を足して住宅ローンを組むという方法があります。
それでも無理な場合や、そもそも金融機関に何の相談もせず返済が滞った場合は差し押さえされて競売にかけられます。
返済が滞っても、最初は「督促状」が来るだけで返済額を引落し口座に入金すればOK。次は「催告書」が来て「このまま滞納が続くと一括返済を求める」とか書かれていて、結構な数の方がここまでは経験していると思います。
ここから先は未知の領域で「期限の利益喪失通知書」が来ます。「債務者は(中略)期限の利益を失った」と書かれていて、金融機関が「お前は信用ならんので分割払いの権利剥奪」という意味です。
通常は特約の中に「滞納6回で期限の利益喪失」と書かれていると思うので、督促状・催告書が過去に何度か来た方は次の1回でアウトになる場合もあるし、6か月連続でやっちまう方もいると思います。
どちらにせよ金融機関は住宅ローンすら返済できなくなった人から一生懸命回収しなくても保証会社に書類を送れば回収できるので、機械的に書類を借りている方と保証協会へ送って終わりです。
保証協会も知らない誰かの借金を肩代わりさせられているわけで、機械的に「代位弁済通知書」という「あなたの借金は保証協会に移った」という趣旨の手紙が保証協会から届きます。ほぼ同時に競売開始手続きが始まっているので、ここまで来たらほぼギブアップでしょう。
私はオーバーローンを恐れて物件価値が購入後数年で劇的に下がる戸建てを避け、新築マンションを買いたいと妻に主張していたのですが、戸建ては価格が割安で土地も付いて管理費がいらないという主張に負けての購入でした。
年収の6倍という住宅ローンを組んで危ない橋を渡ったので、オーバーローン状態から確実に脱出できる残債3千万円を切るまでがハラハラドキドキでした。今は7倍以上のローンを組む方が多いのですが、小心者の私にはそんな勇気はありません。
購入時に返済不能時の対応策を考える方は少ないと思いますが、オーバーローン中は任意売却できないという事実は重いので、引き渡し直後に価値が劇的に下がる新築戸建住宅を購入される方は注意したほうが良いと思ってます。
gq1023 at 06:35|Permalink









