明日一般公開となるジャパンモビリティショー2025(旧東京モーターショー)のメディア向け公開が昨日と今日おこなわれています。その中でも注目を集めたのは中国のBYDでした。というのも日本市場専用モデルを投入すると発表したのです。それも軽自動車と普通トラック。それも2車種ともにEV(電気自動車)です。そんな海外メーカーなんて今まで一社もありませんでしたので、本気度がバリバリ伝わって来ました。
軽自動車は「RACCO(ラッコ)」のネーミング。そのスタイルはホンダN-BOXに代表される軽スーパーハイトワゴンで、当然のようにリアにはスライドドア。販売開始は来年夏を予定しており、補助金を活用すると200万円台前半で購入できると発表されました。
同じ軽EVの日産SAKURAが国の補助金約57万円を活用して約200〜250万円で購入できるので、同じ価格帯に設定しつつ、売れ筋のリアスライドドア採用スーパーハイトワゴンとしたことで大きく差別化しています。
当然BYD独自開発のリン酸リチウムバッテリー「ブレードバッテリー」が搭載されるので、航続距離は注目ポイントでしたが、残念ながら発表されませんでした。各種メディアで180kmと出ていますが、SAKURAが200kmなので250kmは走ると予想しています。
さらに発表されたのが小型トラック「T35」です。販売開始は来春で、架装費込みで約800万円。普通免許で運転可能で最大積載量はアルミの箱車で1050kg。平ボディで1150kgを確保。最大積載時は満充電で200kmも走るそうです。
こいつをまとまって売るとなるとヤマト運輸や佐川急便がターゲットになるわけで、ライバルはいすゞエルフEVや日野デュトロEVのはずですが、すでに車両展示が出来ていることを考えると、ある程度の販売が確約されているのかもしれません。
もう電気自動車のバッテリーでは中国に勝てる企業はありませんし、自動車用システムもトヨタまでもが車載OSに「Harmony OS」を選ぶほどファーウェイ一択。そんな状況下ですから、中国製自動車が価格と性能を武器に日本に上陸すれば、結構な脅威になるかもしれません。
トランプ大統領はアメリカ車を買えという割にはジャパンモビリティショーへの大規模出展すらしないアメリカとは大きく異なる海外メーカーの動き。お時間があれば東京ビッグサイトで体感されてはいかがでしょうか。
私は時間があれば明日の夕方に再訪したいと思っております。

