戦争と平和

2026年03月04日 04:49

スクリーンショット 2026-03-04 040137私の場合、第二次世界大戦への日本参戦が宣戦布告ナシでの真珠湾攻撃でだまし討ちだったと教わって来たので、ちゃんとした国が戦争を始める時は宣戦布告する物だと思っていました。

でもロシアのウクライナ進攻が何の予告も無く一方的だったように、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃も何の予告も無く一方的でした。

ただロシアもアメリカも戦う相手を間違ったとしか思えません。というのもこれまでの両国トップが自制心で止めていられた相手に攻め込んでいるし、ウクライナもイランも大国が戦争にするには相手が大きすぎると思うのです。

ウクライナは東欧最大の工業国でロシア軍兵器や航空機の開発&製造拠点だし、イランはミサイルだって自国で開発&製造できてしまうレベルの国なわけで、大国に攻撃されたらビビって降参するなんて訳は無く、ガンガンにやり返して来ることが容易に想像できたはずですよね。

私の世代はイランvsイラク戦争を知っているので、アメリカが必死に武器と資金を供給したイラクですら先手を打って進攻したにも関わらず反撃され戦いは8年にも及び、最後は攻め込んでいるはずのイラクが毒ガス兵器を使用しての大量虐殺を仕掛けるほどに追い詰められました。

今回も簡単には終わらないでしょう。アメリカはイランに攻撃をして最高指導者ハメネイ師を殺害したわけですが、2月上旬から死ぬほどアメリカ軍が周辺に武力集結させていたのは分かっていたわけで、イラン国民は早々のうちに攻撃があると覚悟していたと思われます。

そもそも他の国とは何もかも違うのがイラン。アラビア語のアラブ諸国に対しペルシャ語。西暦は一切使わずイラン暦(太陽暦/今日はイラン歴1404年Esfand13日)。アラブ諸国/トルコ/イスラエルを全敵視して独自のペルシャワールドを構築。欧米の価値観とは全く違います。

さらにイランは革命の輸出作戦と称して周辺の親イラン武装組織に資金/訓練/兵器を提供し、レバノンのヒズボラ、パレスチナのハマス、シリアのアサド政権、イラクのシーア派民兵組織、イエメンのフーシ派といったネットワークを築いて来ました。

ここ数年で革命の輸出作戦ネットワークが超弱体化。いずれはイランとイスラエルが直接対決すると言われていましたが、広大な土地を持つイランに対しイスラエルは四国程度の面積。テルアビブとエルサレムに何発かミサイルを撃ち込めば結構なダメージになる国です。

しかもイランは大国意識が強く、アメリカに何を言われても屈する必要は微塵も無いというのがイラン国民全体の感覚。何を言われてもアメリカに奴隷のごとく屈し続ける日本人には全く理解できない部分だと思います。

今回もおそらく「ハメネイ師を殺られた以上は徹底的にアメリカと戦うしかない」という国民意識になっているでしょうし、政府批判をしていた国民たちまでもを反アメリカで団結させてしまったかもしれません。

アメリカの経済制裁でイラン経済が破綻していて、何も買えないという国民たちの怒りが昨年末の暴動という形で表面化したわけですが、諸悪の根源はアメリカだから徹底的に戦うしかないという感じになっていくことでしょう。

なによりも重要なのが「イラン人は超大国のアメリカと戦うイランが好き」と言う部分。「奴らを本気にさせてやったぜ!」って感じ。「ミサイル攻撃のみで陸上部隊が来ないなら余裕だからテロ国家呼ばわりされてるついでに世界中をテロ攻撃だ!」ってな感じかもです。

アメリカとイスラエルの両国トップは自身のスキャンダルから目線をそらすために今回の戦争を始めたのは誰にでも分かることです。そんなことのために大金を投じて自国の軍隊が持つ兵器の性能を開示してしまうなんて愚の骨頂ですが、現実が事実なので仕方ありません。

アメリカはベトナム(アメリカ側戦死者数58,220人)での泥沼化&撤退以降も、911ワールドトレードセンタービルテロ事件(被害者数約3千人)後のアフガニスタンやイラク(アメリカ側戦死者数約7千人)も泥沼化させ何も得られないまま撤退。第二次世界大戦で勝った時の幻想を追い続けて失敗を重ね続けています。

トランプ氏は昨年のイラン攻撃時に「イラン核開発計画の根絶に成功した」と言っていました。でも核開発能力も60%濃縮ウランも残存していたのでしょう。逆に追い込まれて核開発を急いだかもしれません。もし核弾頭を保有していたらイランが追い込まれた場合使うかもしれない。恐怖です。

戦争は宣戦布告ナシに始まる。そして始めてしまうと簡単には終わらない。そのことだけは良く分かりました。第二次世界大戦も、こうやって何年もかけて各国が巻き込まれ大戦に至ったのだということも体で感じることが出来てきました。

とにかく今週始まるパラリンピックやWBCがテロの標的にならないことを祈ると同時に、日本が戦争に巻き込まれないことを祈るばかりです。

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