大豆

2026年05月17日 06:03

スクリーンショット 2026-05-17 060022アメリカと中国の首脳会談が終了して市場の評価も一通り出ました。事前には「歴史的ディールになるのでは」との期待もありましたが、終わってみると市場の反応はかなり冷静でした。

結論から言えば、アメリカ側は経済界の大物を連れて行ってまで「大きな商業的成果を演出したかった」のでしょうが、中国側が「最低限の譲歩で時間稼ぎ」で逃げ、市場が「決裂回避は評価だが期待外れ」と判断したって感じです。

特に象徴的だったのが、「ボーイング機購入は何機?」「大豆輸入再開するの?」「関税緩和は?」という3点でしたが、全て「ビミョー」って感じです。

市場は、中国がボーイング機を「ワイドボディを含む500機確定発注」と読んでいました。ところがトランプ氏の発表は「中国が200機購入する」というもの。後に750機まで増える可能性があると言い直しましたが、市場は「また出た口から出まかせ」でシカト。

逆に「品質問題で6千機以上も受注残があるのに、確定発注でも無い200機なんて実際に納入されるのいつだよ!」って感じかも知れません。

また、トランプ氏による米中対立でアメリカ中の農家が苦しむことになった最大の要因である大豆については、「数百億ドル規模での大豆大量輸入再開」が期待されていました。

ところが、具体的な数字は出ず、逆に財務長官のベッセント氏が「大豆は既存合意でほぼ対応済み」と発言したので、何も変化ナシが事実上確定。すでにアメリカ産からブラジル産に切り替えた中国にとっては、「今さらアメリカ大豆いらない」って感じなのでしょう。

関税緩和については「小規模な緩和について協議を開始する」程度で、無理やり評価するなら「米中対立の再激化回避」「関税全面戦争回避」って感じ。AI半導体とかレアアースみたいな話しにはなりませんでした。

連れて行った経済界の大物達も得る物はあったのでしょうか?NVIDIAのチップ輸出規制は解除されなかったし、中国依存のテスラも「中国での自動運転解禁」の許可を受けるに至らなかったし、アップルは何も積極的な発表をしていません。ウォール街勢も空振りだったようです。

昔の中国なら「巨額投資/大量購入/大型共同事業」をド派手に発表して、各国首脳を札束でパンパン叩くような外交でした。今はそんな派手なパフォーマンスができる財政状況に無いんでしょうね。

終わってみれば、両国ともに「国内向けのポーズ」を崩さないまま、お互い手の内を見せずに終わった感がある今回の会談。

最悪の決裂というシナリオこそ回避したものの、市場が期待したような爆発力のある好材料はゼロ。この冷え切った膠着状態のまま、今後のマーケットがどう動いていくのか、引き続き警戒感を持って注視していく必要がありそうです。

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