全日空

2026年05月08日 07:01

スクリーンショット 2026-05-05 070030ANAがマイレージ上級会員の扱いを2028年4月から見直すと発表しました。巷では「かなりの衝撃」として話題ですが、冷静に見れば「当然の帰結」とも言えるかもしれません。

実は私、コロナ明け早々に「マイル修行」の開始を宣言し、ANAゴールドカードを作成したことがありました。しかし、プレミアムクラスを予約すればそもそもラウンジは使えることに気づき、「わざわざ上級会員を目指す必要はないのでは?」と思い至って修行を断念。カードも解約した経緯があります。

その決断の大きな理由が、空港ラウンジの混雑度でした。
出張族の憩いの場であるはずが、時間帯によっては座る場所もないほどの混雑。時には子供連れで賑わっていることもあり、決して「落ち着ける場所」とは言い難い状況を目の当たりにしたからです。

なぜ、これほどまでに混雑するのか。
その理由は、ANAの「スーパーフライヤーズカード(SFC)」という仕組みにあります。一度「ダイヤモンド」や「プラチナ」といった上級ステータスを獲得し、このカードを作ってしまえば、年会費を払う限りその権利が半永久的に持続するからです。

補足しておくと、JALも同様に「JALグローバルクラブ(JGC)」という、一度入って年会費を払い続ければ維持できる制度を持っています。

かつての私を例に挙げれば、全国の競輪場を飛び回る仕事をしていた頃は、地方路線に強いANAに年間50回乗ることは造作もないことでした。その時期にSFCを作ってさえいれば、今ごろ私は「永久上級会員」としてラウンジに居座っていたわけです。

こうした「元・出張族」の方々が積み重なり、現在のラウンジ飽和状態を招いているのは想像に難くありません。かつてJALが日本エアシステム(JAS)と合併し、地方路線が拡充された際(年間50回以上搭乗という上級会員資格ハードルが簡単になり)一気にラウンジが混み合った記憶とも重なります。

現在、両社ともラウンジを2段階に分け(ANAなら「ANA LOUNGE」と「SUITE LOUNGE」)、軽食やアルコールの質を変えることで上位顧客の満足度を死守しようとしています。しかし、修行者が増え続け、利用者が膨れ上がる現状は、もはやサービスとして破綻寸前だったのでしょう。

今回の改定は、「これからはカード年会費だけでなく、年間300万円以上決済するお得意様しか(継続的な)優遇はしません」という、ANAからの明確なメッセージです。

年間決済額に応じたボーナス5,000マイルというアメを用意しつつも、ステータスの「聖域」にメスを入れた、非常に思い切った施策だと言えるでしょう。

「かつてのステータス」に固執せず、今の自分に必要なサービスを見極める。今回のANAの改定は、私たち利用者にとっても「自分にとって本当に必要なものは何か」を問い直すきっかけになりそうですね。

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