事故
2026年10月01日 04:01
電気自動車(EV)について、以前から気になっていたことがあります。それは「事故を起こした時」のことです。電気自動車は、大容量の駆動用バッテリーを床下などに搭載しています。当然、ちょっとバンパーをぶつけた程度なら普通に修理できますが、事故によってバッテリーや高電圧系統、その周辺まで大きなダメージを受けると、修理費が非常に高額になることがあります。
これは「EVは事故を起こしたら修理できない」という単純な話ではありません。修理そのものは可能でも、バッテリー交換などを含めた修理費が高額になれば、「そこまでお金をかけて修理するなら全損扱い」ということになる場合があります。つまり「物理的に修理できない」のではなく、「経済的に修理する意味がなくなる」ということです。
ここまではガソリン車にもある話ですが、電気自動車にはもう一つ、ガソリン車にはない大きな問題があります。それが「補助金」です。
現在、電気自動車を購入すると、車種によって国からCEV補助金を受けることができます。さらに東京都をはじめ、独自にEV購入への助成を行っている自治体もあります。
購入するときには、「国からこれだけ補助金が出ます」「東京都からもこれだけ出ます」「ですから実質的にはこの金額で購入できます」という説明を受けます。確かにこれは大きなメリットです。
しかし、このお金は単なる「値引き」ではありません。補助金を受けて購入した車には「処分制限期間」が設定され、その期間中に売却、下取り、譲渡、廃棄などを行う場合には「財産処分」という手続きが必要になります。当然、事故で廃車にする場合も「廃棄」ですから、勝手に処分していいわけではありません。ここで問題になるのが「全損事故」です。
例えば補助金を利用して電気自動車を購入したとします。ところが購入から1年後に事故を起こしてしまった。バッテリー周辺まで損傷して修理費が高額になり、保険会社から全損扱いと判断された。
普通なら、「仕方ない。同じ車をもう一度買おう」となります。ところが、補助金を受けて購入したEVの場合、話はそれほど簡単ではありません。処分制限期間中の車を廃車にするには、まず財産処分の手続きが必要になります。
そして事故だからといって、必ず補助金の返還が免除されるわけではありません。国のCEV補助金には、「過失の無い事故により走行不能となり抹消処分した場合」には、本人の責めに帰さないやむを得ない事情として、補助金を返納しなくてよいという規定があります。
ただし、その場合でも何もしなくていいわけではありません。「財産処分承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。
逆に、自損事故や自分にも過失がある事故などでは、この「過失の無い事故」という条件にそのまま当てはまるわけではありません。事故の状況によっては、処分制限期間中に廃車することで補助金の返納が必要になる可能性があります。
そして私が最も気になったのが、その先です。「だったら補助金を返して、同じEVをもう一台買えばいいじゃないか」と思いますよね。
ところが、国のCEV補助金には、「処分制限期間内にある車両を処分して、新たに補助対象車両を購入する場合、処分した車両の補助金返納が完了するまで、新たな車両への補助金は交付できません」というルールがあります。
つまり、事故で車を失ったからといって、すぐに同じEVを同じ補助条件で買い直せるとは限らないのです。
もちろん、同じ車を自費で購入すること自体が禁止されているわけではありません。問題は「補助金」です。最初のEVを購入するときに補助金を前提としていた人なら、これは結構大きな問題になると思います。
実際、知人のレース関係者に、日産の電気自動車「サクラ」を買って約1ヶ月後、信号のある交差点で停止中に後ろから突っ込まれた方がいます。
車両の損傷はかなり大きく、修理代だけでも300万円コース。普通に考えれば全損扱いになってもおかしくない事故です。
ところが本人によると、全損にして廃車にすると補助金の返還免除にならない可能性があるとディーラーから説明され、結局、ほぼ全損ともいえる車両を大掛かりに修理して、そのまま乗り続けています。
これを聞いた時に私は、「事故なんだから特例で、同じEVへの買い替えなら、そのまま補助対象で良くね?」と思いました。
本人がEVをやめてガソリン車に乗り換えるというならともかく、事故で失ったEVを同じEVに買い替えるわけです。それならEV普及という補助金本来の目的にも反していないように思います。ところが、事はそんなに簡単ではないようです。
電気自動車を購入するときには、「国と自治体からいくらもらえるのか」だけではなく、「もし明日事故で全損になったら、この補助金はどうなるのか」まで確認してから購入した方がよさそうです。
補助金は「値引き」ではありません。そこには条件があり、事故で車を失った時にまで、その条件が関係してくる。EVを購入するなら、これは知っておいて損はない話だと思います。
こんなもん、変な補助金とかあるから問題になるわけで、最初からそんな制度無くしちゃえばいいじゃん、とも思うのですが、補助金を無くしたらEVの販売にどの程度影響するのかという、また別の問題も出てきます。
そして、私がもう一つ気になるのが中古車です。先ほど書いたように、知人は普通なら全損扱いになってもおかしくないほど大きな事故に遭ったEVを、大掛かりに修理して乗り続けています。
もちろん、適切な方法で修理され、安全性が確認された車なら、修理して乗り続けること自体に問題があるわけではありません。しかし、こうした車が将来売却され、中古車市場に出てくる可能性は当然あります。
ガソリン車でも修復歴の有無は中古車を選ぶうえで非常に重要ですが、EVの場合は、それに加えて駆動用バッテリーや高電圧系統が事故でどのような影響を受けたのかという問題もあります。
「修復歴あり」と書いてあるだけでは、その事故がどの程度のものだったのか、バッテリー周辺まで衝撃が及んでいたのか、購入する側にはなかなか分かりません。
そしてもし、補助金の返還や財産処分の問題があることで、「廃車にするより、大掛かりな修理をしてでも保有し続けた方がいい」という判断につながるケースが実際にあるのだとしたら、私はそこに少し違和感を覚えます。
EVを普及させるための補助金制度が、結果として、本来なら全損として処理されていたかもしれない車を修理して乗り続ける一つの要因になってしまう。そして、その車が数年後には中古車として市場に出てくるかもしれない。
もちろん、すべての事故車や修復歴のあるEVに問題があるという話ではありません。ただ、中古のEVを購入するのであれば、走行距離やバッテリーの劣化具合だけではなく、「過去にどんな事故に遭い、どこまで修理された車なのか」という履歴についても、ガソリン車以上に慎重に確認した方がいいのかもしれません。
ちょっとこれは、電気自動車の「闇」とまでは言いませんが、EVを買う前に知っておいた方がいい話だと思っている私です。
2026年09月16日 06:12
この事故報道は以下のようなものでした。----------------
横浜市保土ケ谷区の「環状2号」で13日、乗用車とオートバイが接触する事故があり、オートバイを運転していた20代の男性が死亡しました。
事故があったのは横浜市保土ケ谷区今井町の市道「横浜環状2号」で、県警によりますと13日午前11時半頃、加速車線から本線へ合流しようと車線変更した普通乗用車が、追い越し車線から車線変更してきたオートバイと接触しました。
県警は乗用車を運転していた戸塚区の会社員の男(53)を過失運転致死の疑いで現行犯逮捕しました。調べに対し男は「事故を起こしたことは間違いない。ただ、自分の運転が事故の原因になったとは思えない」と容疑を一部否認しているということです。
現場は片側3車線の見通しの良い道路で、乗用車は一番左側の加速車線から本線の真ん中の車線へと進路を変更、オートバイは一番右側の追い越し車線から2車線隣の走行車線へ進路変更し、事故が起きたということです。
県警が事故の原因を詳しく調べています。
----------------
よくありがちな交通死亡事故ですし、詳しい現場検証は神奈川県警が実施されると思うのですが、報道映像や写真を見る限り、少なくともオートバイはかなりの速度で走っていたように見えます。
報道では、乗用車は一番左側の加速車線から本線の真ん中の車線へと進路を変更、オートバイは一番右側の追い越し車線から2車線隣の走行車線へ進路変更して事故が発生したとなっていますが、実際のところはどうだったのか分かりません。
ただ、同じ方向へ走っている(止まっているわけではない)バイクと車の追突事故にしては、乗用車の左リアタイヤが外れそうになるほどダメージを受けているのが不思議です。しかも、乗用車のリアタイヤ後ろにはオートバイのマフラーが残されているんですよ。
スイングアームを見ると、私共が見慣れたスーパースポーツバイクなのですが、この車両はサーキット走行中に大きなクラッシュに見舞われても、車体とエンジンとスイングアームがバラバラにちぎれることは滅多にありませんし、エンジンケースが完全に割れるというのも、そうそうあることではありません。
偶然にもこの場所には、ほんの数十メートルだけ道路際に防音壁が8枚あり、その5枚目を中心に大きなダメージを受け、4枚目と6枚目にも破損が見られます。その周辺に多くの部品が散乱していることから、ここに衝突した可能性はかなり高いと思います。
ここからは推測なのですが、このオートバイはかなりの速度で走行し、右車線から中央車線へ車線変更したところ、何らかの理由でバランスを崩して左側の防音壁に衝突してバラバラになり、滑っていったオートバイのエンジンとマフラーが乗用車左後部に当たって破損させ、リアスイングアームとリアタイヤは慣性でそのまま進んでいったのかもしれません。
ここで重要なのは、どちらに優先権があったのかとか、どちらが間違っていたのかという話ではありません。公道では、こういうことが起きるのです。
前を走っている車が突然車線変更する。合流車線から車が入ってくる。ウインカーを出さずに曲がる車がいる。落下物がある。路面に砂や油がある。公道は自分の道路ではないわけで、みんなで使うものである以上、そんな予想外のことにも対応しないといけない場所です。
だからこそ、絶対速度をできるだけ落とすことが、命を守る上で重要なことだと思っています。
今回の事故で命を落とされた方のご冥福をお祈り申し上げます。
2026年06月01日 06:55
昨日レンタカーのワゴンRスマイルを運転中、サービスエリアでバックしながらの車庫入れ時に隣の車両にぶつけたと思う場面がありました。その車には衝突被害軽減ブレーキと後退時ブレーキサポートが付いていて、バックしている間にピーピーと音を発していて、その間隔が短くなって来たなと思った瞬間にガツンと音がして車が停止。左バックミラーを見ると、どうみても隣の車に当たっている距離感でした。
急いで車を降りると、隣の車の助手席には50代ぐらいの男性が乗っていて、私は平謝りしながらぶつかったと思われる場所の確認へ行ったのですが、驚いたことに当たる寸前で車両は停止しており、隣の車両の方も「なんだこいつ?」といった感じの対応でした。
その後しらべてみると、相手が「壁などの障害物」で、作動速度「時速約10km/h以下」の場合のみ、「衝突の可能性が高まると衝突被害軽減ブレーキが作動し、衝突の回避または衝突時の被害軽減を図ります」とのことでした。
今回は相手が停車中の車両だったので、センサーが壁と判断してくれて停車させてくれたのでしょう。それにしても、けっこうゆっくりした速度でバックしていましたが、かなり大きい音がして急停車したので、完全にぶつけたと錯覚してしまいました。
さすがに軽自動車だったので「ぶつけるはず無い」と軽く考えていましたが、普段乗っている車種と違う場合は、ハンドルの切れ角も違うし、車両感覚も分かりづらいので、もっと慎重に運転しないといけないなと思うと同時に、新しい技術に救われたことを痛感しました。
60歳目前なので運転はマダマダ大丈夫と思っていましたが、最近は左目の視力低下(2.0から0.7)が著しく、さらに夜間の視力も大きく低下しました。しかも都内中心部に住んでいると車の必要性がほぼ無いので運転機会も少なく、いろいろ感覚的に落ちてきているのかもです。
中国では自動運転が実用化されているらしいのですが、日本の当局は「完全に安全が確認できるまで販売は許可しない」という姿勢なのに対し、中国は「人間は毎日無数の事故をおこしている。自動運転も事故をおこすが人間よりは確実に安全」という姿勢だからだそうです。
日本は中国同様に少子高齢化社会ですから、その意味では高齢者の運転する車両が多数いるわけで、危険性は年々増大しているはず。しかも高齢者は病院へいって様々な薬をもらって摂取しているので、その副作用による事故の危険も若い世代より多く持っています。
今回の件で改めて感じたのは、「自分はまだ大丈夫」という思い込みほど危険なものはないということです。
実際には、視力も反射神経も運転技術も、少しずつ変化していきます。その変化は毎日少しずつなので自分ではなかなか気付きません。しかし、今回のように安全装置が介入することで初めて「もし装置がなかったら接触していたかもしれない」と気付かされることもあります。
もちろん最も大切なのはドライバー自身が慎重に運転することですが、人間は誰でもミスをします。だからこそ、最新の安全技術や将来の自動運転技術には大きな価値があるのでしょう。
昨日の私は「ぶつけた!」と青ざめましたが、結果的には最新技術に助けられた一日でした。そして何より、自分自身の運転を見直す良いきっかけになったように思います。
2026年05月11日 07:28
昨夜21時半ごろ、大阪市中央区の阪神高速道路・高麗橋入口付近にある4階建て商業ビルの外壁が崩れ、高速道路標識の柱が倒れて入口のタクシーを直撃した事故が発生したそうです。私は30年ほど前、大阪でタクシーに乗車していた際、曽根崎の新御堂筋(高架道路)入口で真横にある商業ビルがガス爆発し、ガレキがタクシーを直撃するという事態に遭遇しました。
この時はハウジングプランナーの藤井和子先生にOBP(大阪城の近く)のIMPビルで講演をお願いした後、帰京される先生をお送りするため、新大阪へ向けタクシーを走らせており、先生が後部座席に、私が助手席に乗っておりました。
爆発は、まさに私たちが横を通る瞬間に発生。目の前に落ちて来た大きなガレキをスイスイとよけながらも小さな多数の破片がタクシーを直撃する中、少し通り過ぎて停車したのですが、同じビルが再度爆発。かなり時間を要するのは明白でした。
ところが、車両を一周点検した運転手さんから出た一言は「小さいカスしか当たって無いみたいなんで(このまま)新大阪いきますわ」でした。運転手さん精神力スゴイ!
ちなみにですが、後続の車両は結構なガレキの直撃を受け停車。大阪の大動脈である新御堂筋も数時間に渡り通行止めや交通規制が続きました。なお当時のことですので、後部座席の藤井先生はシートベルトをしておりませんでした。(後部シートベルト規制は2008年6月から)
生死の差はどこにあるか分からないものですが、絶対的速度が低かったので大した事故になりませんでしたが、速ければ飛んできたガレキを避ける事も出来ず前方から直撃したかもしれません。
高麗橋入口は直前の交差点を曲がって入るしかなく、しかもその先のETCゲート付近での事故でしたので速度が遅かったから良かったですが、高速走行中に道路標識が倒れてきたらと考えるとゾッとします。
タクシーに乗ってる時もシートベルトを締めないとなーと思っている朝です。
2026年04月24日 05:50
先日、陸上自衛隊の訓練中に発生した10式戦車の砲弾破裂事故。発生から数日が経過しましたが、今なおその衝撃は消えず、国防の最前線に立つ自衛官の方々が置かれた厳しい状況に、深く思いを馳せています。今回の事故では、大変残念ながら尊い命が失われるという、あってはならない結果となりました。国防という重責を担う中で起きたこの悲劇を、私たちは決して「訓練中の不幸な事故」という一言で片付けてはならないはずです。
10式戦車は、日本の技術が結集された最新鋭の主力戦車です。その運用にあたっては、極めて厳格な安全基準が設けられているはずです。
実弾射撃に至るまでには、各種キャップの取り外しやロック解除、そして幾重にもわたる点検という「鉄則」が存在。自動装填システムを支える高度な安全チェック、そして専門家による徹底した砲身清掃やオイル塗布。わずかな異物も許さないその管理体制は、まさにプロフェッショナルの仕事です。
これほど徹底した管理がありながら、なぜ「砲弾破裂」という最悪の事態に至ったのか。ハードウェアの予期せぬ不具合なのか、あるいは運用過程に潜む盲点だったのか。現在は無線交信の解析を含めた多角的な調査が進められていますが、一刻も早い原因の特定が待たれます。
写真を見る限り、砲身が吹っ飛ぶような事故では無かったように見えます。とすると、砲弾発射時の強烈なガスを後ろに漏らさないための蓋である「閉塞機」に問題が発生した可能性があるかもしれません。閉塞機の部品に金属疲労があったとすると致命的です。
また、撃針が落ちたのに発射されず数秒から数分遅れて爆発する「遅発(ディレイドファイア)」の可能性もあるでしょう。不発と判断して閉塞機を開けようとした瞬間に爆発が起きたのであれば、防御壁のない状態で隊員が爆風に晒されることになります。
また、直前に撃った砲弾によって砲身に異物や燃えかすが残ってしまい、弾丸が詰まった状態で点火され、逃げ場を失った圧力が閉塞機を破壊した可能性もあるでしょう。
私は、事故の原因が完全に解明され、安全が担保されるまでの間、10式戦車の運用を一時停止すべきではないかと考えています。もし車両そのものに共通のリスクが潜んでいるのであれば、訓練の継続は隊員の命をさらなる危険に晒すことに他ならないからです。
また、2026年6月に予定されている「富士総合火力演習(総火演)」についても触れなければなりません。現在は隊員教育に特化した演習として継続されていますが、原因が不明な段階での大規模な実弾訓練は見合わせるべきではないでしょうか。
「精強さ」の根底には、常に揺るぎない「安全」がなければなりません。今、組織に求められているのは、立ち止まる勇気だと感じています。
今回の事故で犠牲となられた隊員の方に対し、心より哀悼の意を表し、ご冥福を謹んでお祈り申し上げます。また、負傷された隊員の方々の一日も早い回復を願ってやみません。
ご遺族、関係者、そして今この瞬間も任務に就いている全ての自衛隊員の皆様に、心からの御見舞いを申し上げます。二度とこのような悲劇を繰り返さないこと。それこそが、今を生きる私たちに課せられた、再発防止への強い誓いであると信じています。
2026年04月02日 02:11
大阪・関西万博で使用された自動運転できるとされたEVバスが、クソみたいな代物だったため駐車場にまとめて放置されているのは有名でしたが、3月31日に所有者の大阪メトロから活用断念の発表がありました。大阪市議会での答弁では「150台の購入費は約75億円で約半分以上を国と大阪府が負担」としているので、1台あたりの平均は約5千万円。BYDの大型バスで約4千万円前後、信頼感のあるいすゞエルガEVが約6千5百万円前後であることを考えると、決して安くない金額です。
当初、大阪メトロは世界的なシェアを持つBYD製の採用を検討していました。しかし「国産推進」の追い風によって選ばれたのは北九州市のベンチャー企業「EVモーターズ・ジャパン」でした。ですが、その実態はあまりに杜撰なものだったのです。
EVモーターズ・ジャパンは、中国から輸入して来たバスを確認・点検・整備して納入したとしていますが、実際は中国のバス会社関係者でも知らないという「ウィズダム(Wisdom)」や「ヤンチェン(Yancheng)」という謎の会社から輸入したバスをそのまま登録しています。
調べてみても、中国本土での営業運行実績はおろか、現地で車検を通って公道を走っている実績すら確認できないようなメーカー。なぜ国土交通省がこんな会社のバスの輸入を許可し、車検を通して登録させ、日本の公道を走らせたのかも大いなる謎です。
様々な事故が報告されていますが「真っすぐ走らない」「止まらない」「突然ハンドルが効かなくなる」と致命的なトラブルのオンパレード。
各部の部品も溶接や金属パーツの仕上げは粗悪で、そもそもの素材も強度不足な物が多数。それどころか、あるべき部品が装着されて無いといった例もあり、新人レベルの車検官でもこのバスを登録させたり車検を通したりすることは無いと思われます。
現場の運転手からは「真っ直ぐ走らせるだけで必死」「いつ操作不能になるか分からず怖くて乗れない」という切実な声が上がっていて、実際に操縦不能による自損事故も発生しており、これが大惨事にならなかったのは単なる「幸運」に過ぎないと言えます。
この問題は、単なる機材トラブルではありません。不適格な車両を納入した「EVモーターズ・ジャパン」の責任はもちろん、その選定に関わった大阪市議会、そして安全を担保すべき立場なのに責任を怠った国交省の責任は極めて重いでしょう。
まずは国交省がまだ営業を続けている「EVモーターズ・ジャパン」の立ち入り調査を実施すると同時に、今後このようなバスの納入が実施されないようにするのが第一だと思いますが、そんな動きも無く、今後も納車予定がある感じ。
だったら政府が介入して「なぜこのようなオンボロバスに国交省が許可を与えたか」を調べて明らかにしてもらいたいところですが、そんなこともしなさそうな雰囲気。
誰が、いつ、どこで、この「実績なき中国製バス」をねじ込んだのか。その経緯が白日の下に晒されるまで、追及を緩めてはならないと思うのは私だけでしょうか。まあこの国のことなんで、いつものように単純に誰かが接待を受けてネジ込んだって構図なんだろうなーって思ってますけどね。
まずは1台5千万円の動く時限爆弾が破裂する前に廃車が決定して良かったと思っております。
2026年03月19日 05:49
私自身は若い頃にアウトドアレクリエーションという研修をカナダの大学で受け、それをベースに旅行会社のスタッフとしてキッズキャンプの受け入れをしていました。日本は長い休みが夏休みしか無いので、基本的にキッズキャンプは夏にしか開催されず、結果としてウインタースポーツでは無くマリンスポーツや山遊びが中心となります。
例えばハイキング/マウンテンバイク/乗馬では通るコースの木々にカラーテープを巻き迷わないようにするとか、カヌーやボート漕ぎでは参加者全員にヘルメットとライフジャケットを着用させる等の配慮をおこないます。
事故発生パターンは決まっていて、ハイキングなら歩いていて転倒したり滑落する、マウンテンバイクなら転倒する、乗馬なら馬が暴れる、カヌーやボートなら転覆するといった感じです。
得てして子ども同士でふざけて事故が発生。安易に対応しようとして被害拡大もパターン。転倒して帽子が斜面に落ち、それを拾いに行って滑落し、それを助けに行った大人が一緒に滑落といった場合も多く、船の転覆ではパニックに陥って水を飲んでしまう例も多々あります。
あとは海の場合は離岸流で流される言う場合もありますし、海・川ともにあるのが風・水・潮の流れを読み違えて戻れないといった場合もあります。
なによりもまずいのが通報の遅れ。何か事故が発生した際に捜索・救助要請することが必須なのに誰もしないという例が多いのも事実です。
今回の事故ですが、運営していたのが「ヘリ基地反対協議会」という任意団体。依頼したのが「同志社国際高校」らしいです。普通の旅行会社が抗議活動をしている任意団体に遊覧を発注しないでしょうから、誰かがこの団体の知り合いで「乗せてあげるよ」と言われて依頼したのでしょう。
船の利用に当たり「使用料という形で船員らに5千円ずつ支払っている」との話しもあったのですが、金額が安すぎて本当に5千円しか払っていないのか、生徒1人につき5千円を払っているかは分かりませんでした。ただ1人5千円だと高すぎます。
だとしても、ヘリ基地反対協議会の記者会見を見ている限りでは信頼できるツアープログラムを運営できそうには見えませんし、船も平和丸が25フィート程度?、不屈丸が20フィート程度?に見えるので、小さな船に定員満載していたのでしょう。
しかも波浪注意報下でサンゴ礁に入ったらしいので最初から危ない。危険予知の観点で言えば危険。さらに船は観光船や遊漁船の登録もしておらず、船客傷害賠償責任保険にも加入してないみたいなので事故の補償はゼロ。
そんなことってあり得るんですね。私共は移動販売車にランチ営業の場所紹介もしているのですが、車検証/免許証/営業許可証/車内外の写真/設備図/PL保険証券/提供メニューを提示していただいた上で、事故発生時の責任についての同意書にサインしてもらってから出店許可を出します。もちろん私共はその上で会場全体のPL保険にも加入してます。
個人的には安全配慮義務違反があったように感じますし、最初の船が転覆した際に通報したかどうかも不明だし、転覆した船に引率の教諭が乗って無いのも意味不明。さらに生徒を乗せたままの船で転覆した船を救助しようと同じ場所へ向かい全員で転覆というのもずさんです。
お子さんや運行していた船長の人命が失われると言う重大事故だけに、私共の活動にも間違いなく大きな影響を及ぼすと思います。どんなアクティビティをやる場合にはどんなチェックリストを履行しなければならないかを、しかるべき団体で協議してご提示いただければと思っております。
お亡くなりになられた方のご遺族や周囲の方々におかれましては、まだまだショックが癒えてない状況だとは思いますが、謹んで哀悼の意を表したいと思います。
2025年09月16日 06:41
11日午後に東京都立川市の集合住宅で発生した火災が、雷の側撃だったのではとの話しが出ているとの報道を目にしました。火元に住む86歳女性が煙を吸って病院に搬送されただけで死者は出ていません。
この報道を見て思い出したのが約40年以上前に同級生のお父さんが亡くなられた悲しい側撃事故です。
その事故は六甲団地という団地で発生しました。現在は建て替えられてグリーンヒルズ六甲1号棟という建物になっているのですが、昔は4階建ての団地が何棟も建っており、事故のあった建物は片側1車線道路を挟んだ向かい側に、コンビニより小さな灘神戸生協のスーパーがある場所でした。
道路に面していた建物の横には電柱が立っており、そこにトランスが設置されていて電源を団地の建物とスーパーに分岐していました。その電柱に落雷があったのです。
その雷撃はそこで目の前にある建物内のテレビへと方向を変え、そこで偶然にも仕事が休みで自宅でテレビを見ていた友人のお父さんが犠牲になりました。
その際に避雷針の重要性を認識したのですが、当時も今も高さ20mを超えない建物は避雷針の設置義務が無いはずで、今も5階建て程度の建物だと避雷針が無い物も多いと思われます。
当時はエアコンは一般的では無くクーラーが付いていればいいほうといった感じでしたが、今はエアコンが当たり前なのでバルコニーに室外機がありますから、そこへの側撃はあると思いますので、周囲に植栽や電柱がある方は注意しないとですね。
事故当時は夕立と呼ばれていた落を伴う雨は、いつしかゲリラ豪雨と呼ばれるようになりました。でもメカニズム的には同じで、海水温が高い/大気が不安定/積乱雲/秋雨前線等があればいつ発生してもおかしくないだけに、自宅前に電柱や植栽がある方は注意していただきたいと思います。2025年05月27日 06:30
写真は湘南海岸沿いを走る国道134号線。歩道と車道の間にガードレールの無い区間が結構ありまして、私はここを走行中に歩道を走っていた自転車が車道側に転倒する決定的なシーンに出くわしたことがあります。それは親子だと思うのですが、30代ぐらいのお父さんが自転車で先行しており、その後ろを小学校低学年ぐらいのお子さんが追いかけている状況でした。私の車は後ろから追いかけるような形で走っており、運転席から見て左側に自転車が見えていました。
小さい子供特有のフラフラ運転で、危ねえなあと思いながら子どもの自転車近くにさしかかった時、その男の子が歩道上で右側に転倒したのです。写真で見ると歩道の段差は低く見えますが結構な高さで、転倒した男の子はそのまま道路上に転がって来ました。
幸いにして速度は30km/hも出ていない状態で、さらに自転車が転倒した瞬間にブレーキをかけたので、男の子に衝突することは避けられましたが、減速せず左側をすり抜けるバイクや自転車がいたら当たっていたと思います。
車両を停止させ男の子を歩道上に移動させたあと、車で先行するお父さんをつかまえて「お子さんが転倒してます」と伝えたのですが、お父さんは声をかけるまで全く気づいていませんでした。
昨日午前10時15分ごろ、滋賀県大津市御殿浜で自転車の女性(37)が車道側に転倒。前方から来た女性(62)の乗用車にはねられ死亡したという事故報道がありました。
私の場合は転倒する自転車を後ろから追っていたので止まれましたが、対向していたらダメだったと思います。そして今回の事故はまさに対向してきた自転車の転倒でした。しかも大人が運転する自転車。自動車のドライバーもまさか転倒するとは思わなかったと思います。
当事者はどちらにとっても不幸な事故ではありますが、自転車は便利であるが危ない乗り物であることを再認識して、最低限ヘルメット着用ぐらいは義務化しても良いのではないかと思いました。
私の住んでる町は道路幅がバカみたいに狭く、それなのに自転車は運転中の自動車すれすれを平気で走って行きます。そこで自転車が転倒すれば自動車は確実に轢いてしまうのですが、自転車側はそんなことはおきないと思っているのでしょう。
スマホを見ながらや傘をさしての運転や小さい子供を乗せた2人乗りも日常的にみかけるだけに、運転する時は気を付けるので、自転車側にも注意を促す仕組みがあって良いのではないかと思ってます。
2025年05月26日 06:22
4月25日に北朝鮮がはじめて建造した5000トン級駆逐艦「チェ・ヒョン(崔賢)」級の1号艦をナムポ(南浦)造船所で進水させた時は、結構大きめの報道が出ていました。そして5月21日2号艦の進水式がチョンジン(清津)造船所で行われたものの、結構な事故となって事故が発生し、進水式に参加していた金正恩総書記が激怒しているとの報道が出ています。
写真を見ると横滑り進水(アメリカ海軍の動画)をさせていて、なんでそんな難しい方法を採用しているのか分かりませんが、映像的に派手でインパクトある進水式が演出できるからかもしれません。
衛星写真を見ると、前方だけ滑り落ちて後ろは残ってしまっているので、このまま修理するのは難しそうですし、近寄るのも危ないので結構深刻なトラブルであるように見えます。普通に考えて関係者は処刑って感じでしょうが、処刑する前に船をなんとかしないとです。
1号艦の写真を見るとイージス艦っぽいデザインですが、北朝鮮にそんな多機能レーダーなんて無いのでハリボテでしょう。ただ、この国は無い物も全力で開発して最終的には(完成させないと研究者は死刑だから)完成させるので、いつかはイージス艦を保有することでしょう。
ただ、これまで最大で1600トン級しか建造したことがなく、5000トンなんて大型艦船は初めてなので、まあまあ未知の領域に踏み出していて大変だったと思います。しかも別々の造船所で一気に建造なんて考えられません。
1号艦の進水式でも進水シーンは無かったので、2号艦も丁寧かつ慎重にやれば良かったのに、誰かが派手目にやろうと言ったんでしょうねえ。それは当然総書記でも無ければ現場でも無い、派手にやることで人気を得ようと思った方々なのかもしれません。
せっかく失敗したのなら、その動画も公開していただけると、今後の世界における造船技術向上のためになると思うのですが出てこないんでしょうね。ただ、無残に残骸だけを衛星にさらすのも良くないのではと思ったりしてます。
2025年05月03日 06:45
風力発電の風車設置合戦がおきていたのは2000年前後。1994年に閣議決定された「新エネルギー導入大綱」に基づいて、まあまあなレベルで商社やゼネコンが「これからは自然エネルギーですよ」と売り込んでいました。同じように太陽光発電も盛り上がりまして、東海道新幹線から今も廃墟が見える三洋電機のソーラーアークとかいうモニュメントが設置されたのも日韓ワールドカップサッカーの時なので2002年ぐらいのことでした。
問題は、この風車ってバカでかいんですよ。そして意外と知られていませんが結構なレベルで廃墟化しています。なぜ廃墟化しているかというと、台風や落雷で壊れた物も多数ですが、最初から資金目当ての詐欺まがい事業が乱立していたことにもあります。
とにかく商社がやってるわけで輸入品ですから日本の気候に合うわけが無く、最初から動かないとかすぐ壊れるなんてのは当たり前。そのそも海に囲まれた国で風が強くて設置しやすい場所が海沿いだったので、柱から折れるとか基礎から倒れるものもありました。
今回の事故は秋田市新屋町の新屋海浜公園で発生。近くに倒れていた81歳の男性が死亡しています。これが羽根の落下によるものかどうかは分かっていません。
「日本風力エネルギー学会」という団体があり、そこの会報誌の中に秋田県能代市の方が2015年に寄稿された記事「風力発電設備の稼働年月の分析と今後の計画への参考」が(リンク)がありました。ここには最初からぶっ壊れていたのは入ってませんが、それでも2000年前後から流行った割には結構なレベルで撤去されています。
そして3年前には経産省から「新エネ事故対応WGの審議対象及び⽔平展開ルールの明確化等について」(リンク)が出されました。こちらもちゃんと運用されている風力発電所でも事故が多発しているという内容です。
事業開始即破綻とか受注して支柱だけ設置して逃げたとかいろいろありましたが、今はどうなってるんですかねえ。放置されたままってのは危ないと思うのですが、誰が撤去費用を出すんだという問題がありますから悩ましい問題です。
その昔は大手商社さんに連れられて各所での見学会へ寄せていただいたものです。2001年の夏場に開催された山口きらら博の時は、瀬戸内海側にいるのに片道1時間以上かけて日本海側まで連行され、楊貴妃の里とかいう場所で風車だけを見せられました。今はどうなってるんでしょう。
なんでもいいですが、老朽化したり廃墟化している設備は即座に撤去して、人の命が奪われない設備になることを願っております。
2025年03月23日 05:22
昨夜20時半過ぎに発生した高速バスの事故ですが、運転手の橋爪悟司さん(57)が死亡するという痛ましいものになりました。バスに乗っていたのは運転手2人と乗客21人の計23人。亡くなられた方以外は大きなケガは無いとのことです。このバスは西武観光バスと三重交通が運行している夜行定期バス路線を走行中で、定刻の19:33に始発停留所である勝浦温泉を出発し、2つ目の停留所である三交新宮駅前、3つ目の停留所である七里御浜を過ぎ、次の三交南紀停留所へ向かっている最中に、道路わきの防風林へ突っ込んでいます。
無事に走行していれば、朝5時に横浜シティエアターミナル(YCAT)、6時にバスタ新宿、終点の西武大宮営業所には7時20分着予定でした。
東京から紀伊勝浦へ行こうと思うと、名古屋駅から特急紀伊で4時間かけて移動するか、新大阪から特急くろしおで4時間かけて移動するか、名古屋駅からの三重交通バスで5時間かけるか、この夜行バスを利用するしか方法が無く、じつは結構な主要路線であったりします。
3列シートのゆったりとした車両で、都心から行く場合は23時過ぎに横浜シティエアターミナルを出発すると電気が消され、新東名から伊勢湾岸道路までは結構快適に眠ることができ、朝7時過ぎには熊野市へ着けちゃうので、私も自分で運転するのが面倒な時はこのバスを使っていました。
運転手さんのご冥福をお祈りするとともに、お怪我された方の1日も早い回復を願っております。
2025年02月12日 06:59
今回の地盤崩落事故の解説を見ていて「軟弱地盤」「水を多く含む土地」「地下水が高い位置にある」なんてことを専門家が言ってるってことは、地震の際に液状化リスクが高いんじゃね?と思いました。そこで埼玉県や八潮市のハザードマップを見てみるとガッツリほぼ市全体が液状化の可能性が高い地域になってるんですよ。会社の大きな倉庫が八潮市にあって、ゲリラ豪雨で水没したことがあったのですが、いろいろリスキーな場所であると初めて知りました。
地盤サポートマップでは土砂災害の可能性は低いとなってますが、地面が下水にさらわれるってことは、れっきとした土砂災害なわけで、近くを走る下水管の位置と太さを」知っておく必要がありそうですね。
この現場って「浄水場通り」と「潮止通り」と「大きな県道」が交差してる場所なんですが、県道から来た下水本管が潮止通り方向に曲がる場所だそうで、その曲がっている部分に負荷がかかって穴が開いたかもとか言われてます。
その穴から入り込んだ今回崩落した土砂とガレキが流れ込んで詰まってしまい汚水が現場に溢れてしまっているので、これを迂回させるバイパスを設置することが決定したと、昨日埼玉県の大野知事が発表されていました。
バイパス工事にかかる期間は3か月とのこと。現在トラックの運転台がある場所は穴から約30mの地点と分かっているものの、豪雨などによって水量が増して先に流される可能性もあるし、工事が早期に終わる可能性もあるので、あくまで現状での目安とのことです。
確かに救出作業には水の除去が第一だとは思ってましたが、私の中ではその期間単位は想像だにしていなかったので、いったんこの話題は終わりにしたいと思います。作業にあたる皆さんは二次災害に気を付けて安全第一でよろしくお願いいたします。










