フェラーリ

2026年09月11日 03:03

スクリーンショット 2026-09-11 030030今やMotoGPの主役にまで上り詰めたドゥカティ。ワークスチームには王者マルク・マルケスを抱え、サテライトチームも強豪ぞろいです。そのドゥカティをフォルクスワーゲングループが売却することを検討しているという報道が出ました。

私はそれを見てビックリ! なぜなら、ドゥカティは純イタリアンメーカーだと思い込んでいたからです。知っている人からすれば「今さら何を言っているんだ」という話なのでしょうが、私は完全に勘違いしていました。

ドゥカティといえばイタリア・ボローニャの会社。真っ赤なバイク。そしてモータースポーツ。そんなイメージから、勝手にフェラーリと同じようなイタリア資本の会社、もっと言えば、なんとなくフィアットやフェラーリと近いグループにいる会社だと思っていました。

ところが、調べてみると全然違いました。

ドゥカティがフォルクスワーゲングループ入りしたのは2012年。ドゥカティをアウディ傘下のランボルギーニが買収したからだったのです。

イタリアのランボルギーニがイタリアのドゥカティを買った。でも、そのランボルギーニの親会社はドイツのアウディで、そのアウディのさらに上にはドイツのフォルクスワーゲンがいる。なんともややこしい。

公式資料でも、この買収によってドゥカティはフォルクスワーゲングループ11番目のブランドとなり、フォルクスワーゲングループは本格的に二輪車の世界へ進出したとされています。そして現在もドゥカティはAudi Groupの一員です。

では、私が勝手に仲間だと思っていたフェラーリはどうなのか。これも調べてみて驚きました。

私の頭の中では、いまだに「フェラーリ=フィアットグループ」というイメージが強かったのですが、これもすでに昔の話でした。

フィアットがフェラーリの持株比率を90%にまで高めたことがあったのは事実ですが、2014年に当時のFiat Chrysler Automobiles(FCA)がフェラーリをグループから分離する方針を発表。2015年にフェラーリ株はニューヨーク証券取引所に上場され、2016年1月にFCAからの分離が完了していました。

つまり現在のフェラーリは、フィアットでもステランティスでもない独立した上場企業です。

さらに調べてみると、現在のイタリアの自動車メーカーの勢力図は、私が昔から頭の中に持っていたものとは、かなり違っています。

独立企業
・フェラーリ

フォルクスワーゲングループ
・ランボルギーニ
・ドゥカティ

ステランティス
・フィアット
・アルファロメオ
・ランチア
・マセラティ
・アバルト

ステランティスには、プジョー/シトロエン/オペル/ジープ/クライスラー/ダッジなどまで同じグループに入っています。

私の町内の方が乗っているJeepレネゲードにしても、アメリカを代表するJeepブランドなのにイタリア製だったりします。ブランドの国籍と実際にクルマを造っている国、さらにその上の資本関係まで考え始めると、どの自動車メーカーがどこの国の所属なのかすら分からなくなってきます。

そう考えると、同じことは世界中で起きています。

ロールス・ロイスとMINIはBMWグループ。ベントレーはフォルクスワーゲングループ。ジャガーとランドローバーはインドのタタ・モーターズ傘下。MGは中国のSAIC Motor傘下。ボルボとロータスは中国のGeelyと深い資本関係にあります。日産とフランスのルノーも、かつてほどではないものの現在も資本関係を持っています。

もはや「どこの国のクルマなの?」という質問自体が難しくなってきています。

ブランドが生まれた国なのか。本社がある国なのか。開発している国なのか。生産している国なのか。それとも最終的に資本を支配している会社の国なのか。

例えばランボルギーニを「ドイツ車」と呼ぶ人は、まずいないでしょう。

ドゥカティだってフォルクスワーゲングループだからといって「ドイツのバイク」と言われれば、猛烈な違和感があります。やっぱりドゥカティはイタリアのバイクです。

そして今回、そのドゥカティをフォルクスワーゲングループが売却する可能性が出てきました。

2012年にフォルクスワーゲングループ入りしてから14年。次にどこの会社がオーナーになるのか。それとも、このままフォルクスワーゲングループに残るのか。現時点では何も決まっていません。

ただ、個人的には親会社がどこの国になったとしても、ドゥカティにはドゥカティであり続けて欲しいと思います。そして何より、MotoGPには居続けて欲しい。

ホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、アプリリア、KTM。それぞれ違う国で生まれ、違う歴史を持ち、違う思想と技術で造られたマシンが、同じサーキットで世界一を争う。それこそがMotoGPの面白さだと思います。

世界の自動車・バイクメーカーの勢力図は、私が思っていた以上に、いつの間にか大きく変わっていました。

それでも、マルケスが走らせる真っ赤なドゥカティを見れば、やっぱりそこにイタリアンスピリットを感じてしまう私です。


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