2026年06月29日 05:22
日本では考えられない韓国サッカー界の大騒動
今回のサッカーワールドカップ前、韓国代表には大きな期待が集まっていました。アメリカ開催ということで、現地には巨大な韓国系コミュニティがあります。ロサンゼルス、ニューヨーク、ニュージャージー、テキサスなどには多くの韓国系アメリカ人が暮らし、韓国代表にとっては「完全なアウェー」ではなく、むしろ大応援団を期待できる大会でもありました。
さらに今大会では、BTSが決勝のハーフタイムショーに出演することも発表されていました。サッカーだけでなく、K-POP、韓国文化、在米韓国人社会まで含めて、韓国にとっては国を挙げて盛り上がれる舞台だったわけです。
ところが結果は、まさかの1次リーグ敗退。
直前までの熱狂とは対照的に、選手たちはひっそりと帰国し、解団式も行われず、韓国国内では批判が一気に噴き出しました。しかも驚くべきことに、大統領までが代表チームやサッカー協会の運営に苦言を呈し、政府による調査を求める事態にまで発展しています。
ここが日本との大きな違いだと感じます。
日本代表がワールドカップで1次リーグ敗退したとしても、総理大臣が「なぜ負けたのか」と日本サッカー協会に苦言を呈し、政府が調査に乗り出すような光景は、ちょっと想像できません。もちろん批判は出るでしょう。監督交代論も出るでしょう。でも、それはあくまでサッカー界とメディアとファンの中での話です。
韓国の場合、代表チームは単なるスポーツチームではなく、国家の威信や国民感情と強く結びついているように見えます。国からの支援、公的資金、協会人事、政治との距離感。そういったものが日本よりも近いため、敗退が「サッカーの失敗」ではなく「国の失敗」のように扱われてしまうのかもしれません。
一方の日本サッカー協会は、スポンサーや放映権、民間企業の支援を中心に運営され、政治とは一定の距離を置いています。だからこそ、負けた時も責任を問う相手は監督や協会であり、政府ではありません。
同じワールドカップでも、国によって代表チームの背負うものはまったく違う。韓国代表の敗退に伴う騒動を見ていると、サッカーの勝ち負け以上に、その国の政治、メディア、国民感情、そしてスポーツ団体のあり方が見えてくる気がします。
韓国代表の1次リーグ最終戦の朝は、「引き分けでも決勝トーナメント進出」と大きな期待に包まれ、韓国中が大騒ぎになっていました。だからこそ、敗退した時の落差も大きかったのでしょう。
もちろん、勝負は時の運です。どんな強豪国でも勝つ日もあれば負ける日もあります。スポーツは結果がすべてと言われる世界ですが、その結果だけで選手やコーチ、監督、さらには家族にまで過度な批判が向けられるような社会は、決して健全とは言えません。
敗れた選手たちは誰よりも悔しい思いをしています。その努力や挑戦まで否定されるようなことがあってはならないと思います。
日本でも韓国でも、スポーツを純粋に楽しみ、勝者を称え、敗者にも敬意を払える。そんな文化が少しずつ広がっていけばいいのになあと、今回の騒動を見ながら思っている私です。









