どれほど騒げば済むのでしょうというほど人騒がせなアメリカのファッションブランド「フォーエバー21」が、また日本撤退となりました。日本では3度目。2000年に初上陸するも1年ほどで撤退。2009年の再上陸時は原宿に巨大な基幹店を設置し、次々と大規模店舗を展開しましたが、2019年9月にアメリカ本国でのチャプターイレブン(事実上の倒産手続き開始)を受けて同年突如全店舗閉店。
この時は、ららぽーと新三郷の今はゼビオが入っている巨大なアネックスがすべてフォーエバー21で、閉店セールで処分品を買いに来た方々が血眼になって商品を手にとっては床に投げるの繰り返しで惨状と化してたのを覚えています。
この数年前の2017年1月にギャップのセカンドブランドだった「オールド・ネイビー」が全店閉店してるんです。この日本上陸は2012年7月。たったの5年も持たなかったんですよ。2015年GW開業のイオンモール沖縄ライカムや2015年10月末開業のイオンモール海老名等は開業即撤退って感じでしたねー。ファストファッションって床面積がデカいだけに抜けるとダメージも大きいんですよ。
今回は、2022年9月に伊藤忠商事が国内販売権などを取得したとのことで再上陸。2023年4月17日に開業したららぽーと&三井アウトレットパークが同一箇所に出店した初事例である三井ショッピングパークららぽーと門真に405平米もの床面積で初出店。
ところが先日アメリカ本国で2度目の倒産となったので商品供給がストップすることとなり、また急な撤退となり、昨日最後の店である「ららぽーとTOKYO-BAY店(264平米)」が閉店しました。関東初の常設店と言われていましたが、ららぽーと的には悪夢の再来って感じでしょう。
ファストファッションって、結局日本では「ユニクロ/GU」しかないんですよ。絶好調だったワークマン(プラス/女子)も厳しいですよね。ワークウェアはロスが無いですが、カジュアルウェアって廃棄ロスが出るので、トレンドを追えば追うほど売れるけど売れ残りが出るの連続になる。
その売れ残りを最小化するには値引きが必須ですが、値引き商品を置くと定価のプロパー商品が売れなくなる。そこでプロパーも売れ残りもまとめてセールって形を展開すると今後はセール時しか売れなくなる。まさにGAPがそうですよね。一時のミスドも100円or120円の時しか売れなくなってましたが、あの現象がファストファッションにもおきるんですよ。
ノースフェース/チャムス/パタゴニア/フリークス/ノーティカ/ステューシー/ロンハーマン・・・こんな所にGAPやZARAやH&Mが入ってくるのは無理でしょう。かといってWEGOや無印やしまむらもいますからねえ。さらに通販のSHEINやZOZOとも戦うわけですしね。
日本のファッション市場は激戦というより国民服である「ユニクロ/GU」との戦いをいかに避けるかがポイントかと思うのは私の勘違いでしょうか。大規模商業施設に入るとこの強敵との戦いが必ず待ち受けてるわけで、今後はさらなる撤退があるのではないかと思っております。
まずはフォーエバー21関係者の方おつかれさまでした。また再上陸の際は注目させていただきます。