スクリーンショット 2025-10-09 055805アイドルイベントの「GIGA•GIGA SONIC」と「SAMURAI SONIC」でタレントブッキング&キャスティング(芸能界では予約のことをこう呼ぶ)上の問題があり、一部タレントが出演出来ないとの発表がありました。

こうやって表沙汰になる話しは珍しいのですが、こういった話しは世の中に山ほどありまして、「俺に頼めば誰でも手配できる」なんて言う自称大物も大量にいるという困った状況だったりします。

地方だとイベント会社がタレントブッキングも手掛けるのは普通なのですが、東京のイベント会社は大手であっても比較的タレントブッキング部門が弱めの所も多く、大手広告代理店系のタレントブッキング会社等も業界影響力弱めだけど大々的にやってたりして、なかなかに難しい部分があったりします。

さらに話しを困難にさせるのが、本当に大物だったり著名な音楽プロデューサーや番組制作関係者がいて、その中には息を吐くように悪気無くウソをつく場合もあるんですよ。酒の席で「知り合いだから頼んでやるよ!」なんて言ってたら信じちゃダメです。

そんなこんなでグチャグチャになった話しが私の所に入って来ることが少なからずあり(今回のは知りませんが)まして、そういう場合って経緯説明も無く口頭で「年月日/時間/場所/内容/出演希望タレント名」だけ言われてスケジュール確認して欲しいと言われます。

芸能界ってそれでいいと思ってる方が結構いるのですが、売れてるタレントのマネージャーってそんな電話を山ほど受けますので、口頭で内容を覚えてスケジュール調整なんて出来ないんですよ。なので、私に問い合わせがあれば書面を作成して打診することになります。

そしていつも「その日は無理」「その話しが何か所からも来てる」「そっちで調整してもらえませんか?」となるのが典型的なパターンです。

なんで受注できない仕事のグチャグチャにもつれた糸を私がほどかないといけないのか分かりませんが、言われたら仕方ないので調整すると、1つの広告代理店やブッキング会社がなぜか複数社に同じ話しを依頼してるって落ち。

タレントの細かいスケジュールって事務所やマネージャーさんも信頼のおける人にしか明かさないので、大手の方々は誰かに出演可能か打診して「その日は出演NG」って返されたら、そのまま別の会社に同じ話しを確認させるんでしょうね。

糸をほどいて状況が分かったらタレント事務所側へ報告。「大手広告代理店から大手ブッキング会社に話しが行って2社に聞いたけど出演NGだったので大手広告代理店の人がまた別の2社に打診して、そのうちの1社が私なので全部同じ話しです」と伝えるのもいつものパターン。

そうすると事務所側も安心して詳細を教えてくれます。「前日が福岡でそのまま移動して札幌前泊なので、CM撮影程度なら福岡or札幌だったら出られなくもない」みたいな感じですかね。

そしてその説明を受けて仕事が「福岡撮影」で決定になると、毎度のことながら「大野さんじゃない会社での契約になるんですけどすみません」ってな感じになります。別にいいんですけど、そんな業界だから信用されないんじゃないかと感じるのは私だけですかね。

お仕事させていただいた大物プロデューサーの中には、絶対に誰と出演交渉してるか言わないけど、最後にはビッグネームを口説き落としてくれるって方もいました。そういう方ばかりだといいのですが、なかなかそも行かないのが現実なんですよねー。

私の知人は架空のジャニーズコンサートを受注したというニセの契約書を本物の放送局の印鑑で偽造したとして逮捕されたことがありました。しかもそのニセ契約書で銀行や下請け会社から億単位の借金をしていたんです。

その方が現役だった頃は光GENJI/忍者/SMAPのお仕事もさせていただいたし、ジャニーさんとも親交があった方なんですが、お金に困って晩節を汚したんですかねえ。

GLAY絶頂期に儲けの大半を搾取しちゃった方もいましたねえ。何人もの有名アーティストの資金管理を請け負ってたのに夜逃げしちゃった目黒の行政書士もいました。蛇の道は蛇ですので、誰かタレントさんを起用される際はお気を付けください。