airワシントンD.C.での旅客機とブラックホークの衝突事故は、より鮮明な動画が発表されて詳細が分かりつつありますが、各種レコーダーの解析を待ってNTSBから正式な事故原因が発表されることかと思います。

YouTubeに上げられている各種動画やLiveATCのデータからも、当初は軍用ヘリが秘密任務の訓練でトランスポンダーを切っていたとか言われていましたが、ちゃんとレーダーにPAT25として出ているので、全くのデマで普通の訓練フライトだったようです。

見事なまでに滑走路への侵入コースへ逆側から真っすぐ向かって行き、JZA789便をギリギリのところで左に避けて回避。なのにまた滑走路侵入コースへと復帰してJIA5342便にほぼ正面から衝突している感じです。

旅客機は指定のコース以外を飛べませんので、今後ヘリコプター機内の会話記録が出てくると思いますが、ギリギリで回避するといった訓練をやっていたのかもです。

当初はコリジョンコース現象(記事)かと思ったのですが、航空機って正面からの空気抵抗を徹底的に減らしている乗り物ですから、真正面から見るのが一番見えにくい。さらに着陸灯で機体は見えなかったかもですね。しかもヘリコプターって足元の道路や建物を見て飛ぶので基本的に正面を見ないから距離感もつかみづらい。

井上尚弥選手の見えない左ジャブですよ。真正面から何のモーションも無く真っすぐ伸びてくる。一切回転しない丸いグローブは相手には動いていないように見えるといいます。でも着実に距離を詰めて相手の顔面をとらえてますよね。

衝突直前に旅客機は滑走路侵入コースどおり(少し早めかも)に左へ曲がったのですが、ヘリコプターが回避した方向も同じでした。あまりにも不幸な出来事ではありますが、今後同様の事故が発生しないように調査と対策が実施されることを祈っています。