hamaie2008年だったか09年の12月31日の24時直前に東京国際フォーラムのカウントダウンシンフォニーコンサートの楽屋で、司会のフジテレビ軽部真一アナウンサーとお話しさせていただいたのですが「会社人生で初の年末年始無休。しかも終夜現場にたった一人で放置される局アナって可哀そうですよね。」とおっしゃったんです。

ちなみに軽部アナウンサーは私より5歳年上でして、当時40代半ばですから口調も会社批判とかグチ風じゃなく、場を和やかにさせる感じのトークでして、「入社以来20年以上も連続で年末年始休みをいただいてたのも私ぐらいなので会社が気を遣っていてくれたんだと思います」とも話しておられました。

確かにタレント等と同じ扱いなのにマネージャーもヘアメイクもアシスタントも無く本人だけで現場へ行き、一人で打合せから本番まで全てこなし、他の社員が働き方改革とか言ってる時も収録がある限りこき使われるのが局アナ。

それも分刻みでスケジュールが組まれていて、月ー金のワイドショーやニュース番組なんて出ていたら、ロケに出るなら早朝か夕方以降ですし、それ以外にも事業局のイベント出演や、番宣CMの撮影もありますし、ナレーション撮りもあったりするわけです。

それだけメディア露出やイベント出演があれば、普通のタレントさんなら結構な報酬があると思いますよね。航空自衛隊だって戦闘機に乗るパイロットが普通の隊員と同じ給料なわけないですから。ところが局アナって社員給与で同じなんです。

「そんなの好きでやってるんだからいいだろ」という話しかも知れませんが、我々も放送局の方には気軽に「局アナだったら有名な人を安く使えないんですか?」なんて聞いちゃいがちですし、そんな軽いトークから実際に大晦日に何の中継も入らないイベント現場に出演させられている方を目の当たりにすると「ホンマすんません」って感じにもなりますよ。

これ在京キー局だとテレビ収録や生本番とイベント出演で大変って話しなんですが、地方局だと局アナが少ない上にテレビとラジオを両方同じ人で回してたりして、さらに山ほどロケもあるし地元イベントもあって、それを全部1人の人気局アナで回すのでもっと大変。

しかも、お酒の席も呼ばれまくるし、そこでサイン攻めにあったりもするんです。まさに写真のRSK浜家輝雄アナはそういう方でした。住宅展示場のくじ引きイベントとかまで引っ張り出されてましたし、結構な頻度で各種ゴルフコンペにも呼ばれてたんでマジで大変だったと思います。

私には若い女子アナと仕事をご一緒した経験はありませんが、フリーアナウンサーさんを起用する時は誠に僭越ながら趣味趣向で選ばせていただいておりました。

そこには見た目や愛想の良さもありますが、現場終わりで打上げに参加してくれるかどうかも選定要素に入っていた頃もありました。ここ20年間は打上げすらもやっておりませんが、過去は変えられませんので、その節に野球拳やポッキーゲーム等で失礼がありましたらここでお詫びさせていただきます。

きっと局アナの方々は大変だと思いますので、街で会ったらそっとしておいてあげてくださいませ。早朝からくだらない話しにおつきあいいただきありがとうございました。