2026年10月

2026年10月14日 04:06

daiイオン系のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(以下U.S.M.H)と言う会社があります。今年3月にダイエーの関東事業・マックスバリュ関東・ピーコック等が統合され、イオンフードスタイル(123店舗)という会社になったのですが、これもグループ内の会社です。

他にもマルエツ(308店舗)・カスミ(200店舗)・いなげや(129店舗)といった会社があり、結構中途半端な規模のスーパーマーケット運営会社がいくつも集まって出来ている組織体です。

ここが、傘下の不採算・老朽化店舗を中心に約100店舗を2030年度までに閉鎖する方針を発表しました。同時に、生鮮・総菜を強化した300坪程度の新業態店舗を約50店舗オープンさせるとも発表していて、大規模な事業再編に着手するようです。

記者会見では「インフレが想定以上に厳しく(閉店数を)積み上げた」と説明していますが、商品の仕入れ価格の上昇を指しているのか、人件費や光熱費などの高騰がダメージなのか、あるいはその両方なのかは分かりません。

ただ、閉店しなくてもリニューアルが不可避と思われる古い店舗を多数抱えており、しかも都心ではライフ・オーケー・ドン・キホーテ等の出店により競争は激化の一途。さらに、同じイオン系のまいばすけっととも競合していて、厳しい環境なのは間違いありません。

今回の発表では、どの店舗をいつ閉鎖するのかは公表していませんが、約760店舗のうち100店舗と言うことは、実に13%以上が閉店する計算になります。なかなか思い切った経営判断です。

そもそも、かつてのスーパーマーケットは、近隣住民が日常的に買い物に来てくれることを前提に成り立っていました。特に都心の高齢者は、自宅から700m程度の範囲で買い物を済ませると言われていた時代もあり、住宅街に店舗を構えていれば、それなりにお客様が集まったわけです。

ところが、電動アシスト自転車の普及によって高齢者の行動範囲は広がり、さらに昨今の物価高が買い物行動を変えつつあります。

徒歩3分のスーパーで2,000円の買い物をするより、自転車で10分走った先のオーケーで同じ商品が1,800円で買えるなら、そちらを選ぶ。1回200円の差でも、週5回なら月に4,000円もの違いになります。

高齢者ですら安い物を求めて少々足を伸ばす時代ですから、若い世代ならなおさらでしょう。つまり、これまで地域密着型スーパーの強みだった「近所にある」という立地条件だけでは、お客様をつなぎ止められなくなっているのです。

一方、スーパーの経営はと言えば、仕入れ価格だけでなく、人件費、物流費、光熱費など、あらゆるコストが上昇しています。古い店舗なら冷蔵・冷凍設備の更新や建物の修繕にも多額の費用がかかります。

かと言って、そのコストをすべて販売価格に転嫁すれば、お客様は安い競合店へ流れてしまう。まさに八方塞がりです。

さらに難しいのは、U.S.M.H傘下の店舗には、地域で唯一のスーパーマーケットという所もあること。不採算や老朽化を理由に簡単に閉店できるとは限らず、今後は地域住民による反対運動などが起こる可能性もあるでしょう。

それにしても、経営難に陥ったスーパーマーケットを次々と傘下に収めてきたイオングループだけに、不採算店舗の閉鎖はこれまでも長年続けられてきました。

それが、ここに来て100店舗もの大量閉店に踏み切るというのですから、スーパーマーケット業界の経営環境は、私たちが思っている以上に厳しくなっているのかもしれませんね。

2026年10月13日 06:35

acc私は以前、カナダのメイプルファンツアーズ勤務時代に、大型バスの運転免許を取得しました。乗る場所は基本的にバンクーバー市内なのですが、冬季はサイプレスやグラウスマウンテンと言う近郊スキー場や、ウイスラーというスキーリゾートへの往復もありました。

その際、どうしても坂道を走ることになるので、下り坂ではフットブレーキを使い続けるのではなく、エンジンブレーキを積極的に活用していました。

それは、ブレーキが熱を持ってしまうフェード現象を防ぐためです。フェード現象とは、長い下り坂などでフットブレーキを使い続けることによってブレーキが異常に高温となり、摩擦力が低下してブレーキが効かなくなる現象です。

普通乗用車でも発生する可能性はありますが、車両重量の大きな大型バスやトラックでは、ひとたび発生すると重大事故につながりかねません。そんな経験があるものですから、最近の大型バスやトラックによるブレーキ事故を見るたびに、どうにも気になってしまいます。

先日も神戸市灘区で、六甲山方面から坂道を下ってきた大型トラックが、信号待ちをしていた路線バスに追突し、多数の負傷者が出る事故が発生しました。報道によると、トラックのブレーキ部品には過熱した痕跡があり、警察はフェード現象が発生した可能性があるとみて調べているそうです。

実は私は、かつて神戸市灘区の六甲台という場所に住んでいたことがあり、今回の事故現場は非常によく知っています。神戸大学の周辺から六甲山を下ってくる道路で、確かに急な坂道が続く場所です。

ただ、私が住んでいた当時、この周辺で大型車のブレーキ事故が多発するなどという話は、ほとんど聞いた記憶がありません。ところが、調べてみると、近年はこの一帯で同じような事故が繰り返されていることが分かります。

もちろん、それぞれの事故原因がすべて同じだったとは限りませんし、道路環境や車両の整備状態など、さまざまな要因があるのでしょう。ただ、私が暮らしていた頃にはあまり耳にしなかった事故が、なぜこれほど繰り返されるのか、不思議でなりません。

また、こうした事故は神戸に限った話ではありません。各地で、大型バスやトラックが坂道を下る途中でブレーキが効かなくなり、重大事故につながる事例が発生しています。

ここから先は、私の個人的な推測です。

私は、こうした事故の背景には、自動車のオートマ化が関係しているのではないかと考えています。今や日本の普通乗用車のほとんどがオートマ車です。若い世代では、マニュアル車を一度も運転したことがないという人も珍しくありません。

私たちが若かった頃は、マニュアル車が当たり前でした。長い下り坂ではギアを落としてエンジンブレーキを使うという操作も、自然と身についていたように思います。

ところが、オートマ車では、基本的にアクセルとブレーキの操作だけで走れてしまいます。オートマ車でもエンジンブレーキは使えますし、シフト操作によって積極的に効かせることもできます。しかし、普段からそうした操作を意識している人は、果たしてどれほどいるのでしょうか。

長い下り坂でも、速度が上がってきたらフットブレーキを踏む。速度が落ちたらブレーキを離す。そして、また速度が上がったらブレーキを踏む。こうした運転を当たり前のように繰り返している人は、少なくないように思います。

普通乗用車であれば、それでも大きな問題にならない場面が多いのかもしれません。しかし、何十人もの乗客を乗せた大型バスや、何十トンもの重量があるトラックで同じことをすれば、ブレーキへの負担は比較になりません。さらに、現在では大型バスやトラック自体のオートマ化も進んでいます。

ただし、ここで誤解していただきたくないのは、オートマ車だから危険だと言っているわけではないということです。

私自身、カナダで運転していた車両はすべてオートマ車でしたし、大型車にはエンジンブレーキだけでなく、排気ブレーキやリターダーなど、さまざまな補助ブレーキが備わっている車両もあります。これらを適切に使えば、長い下り坂でもフットブレーキへの負担を大幅に軽減することができます。

問題は、そうした仕組みを運転者がきちんと理解し、使いこなしているかどうかです。

昔のマニュアル車では、運転者自身がエンジン回転数やギアの位置を意識しながら走る必要がありました。ところが、オートマ車では、そうした操作の多くを車が自動的に行ってくれます。車が便利になったことで、運転者が車の仕組みを意識する機会そのものが減ってしまったのではないでしょうか。

そして、普段からオートマの乗用車に乗り、フットブレーキだけで速度を調整することに慣れてしまった人が、大型車を運転するようになった場合、果たしてエンジンブレーキや補助ブレーキを適切に使う習慣が身についているのだろうか、という疑問があります。

そんなわけで提案です。私たちがレースでよく訪れる鈴鹿サーキットと、モビリティリゾートもてぎ(旧ツインリンクもてぎ)には、Hondaが培ってきた安全運転教育のノウハウを生かした交通教育センターがあります。

ここでは一般ドライバー向けのスクールだけでなく、法人・企業向けの安全運転研修も実施しており、企業ごとの実情に合わせたオーダーメイドの安全運転研修を実施しているそうです。

大型車の運転技術は、免許を取得したからといって、それですべて身につくものではありません。特に、普段は経験できないような危険な状況を、安全な環境で体験することには大きな意味があると思います。

もちろん、フェード現象を実際に発生させるような危険な訓練をする必要はありません。しかし、車両重量による制動距離の違いや、補助ブレーキの正しい使い方など、改めて学ぶべきことは多いはずです。

フェード現象による悲しい事故を減らすために何をすべきか。今考えなければ、この種の事故が今後多発するのではないかと危険視している私です。

2026年10月12日 07:36

スクリーンショット 2026-10-12 051233先日土曜日に荏原第一地区品川区民まつりというイベントがあり、私はボランティアで運営まわりをさせていただいたのですが、その時にご一緒した方が、情報セキュリティのお仕事をされているとの話でした。

その話が面白かったので、昨日(というか今朝!?)、お酒を飲みながら少し深掘りして、情報セキュリティの世界について聞いてみました。

ビックリしたのは、Hudson Rock(リンク)というサイトがあって、情報窃取型マルウェアによる侵害記録を収集・分析し、企業やドメインごとに整理して表示しているといって、その場で見せてくれたことです。

写真は「例えばタイムズ」と言って見せてくれたもので、
・timescar.jpに関連する侵害記録 802件
・社員側の認証情報に関連する侵害記録 1件(80日前)
・一般利用者側の認証情報に関連する侵害記録 801件
・社員が利用する外部サービスに関連する侵害 2件
・最新の侵害記録 2日前
となっているとのことでした。

タイムズカーは9月28日に約660万件の個人情報漏洩を公表していますので、1件だけあった社員側の認証情報に関連する侵害記録が80日前というのは、何とも気になる話です。

このたった1件の侵害が、巨大なデータ漏洩につながった可能性も考えられるとのことでしたが、もちろん実際に今回の事件と関係しているかどうかは分かりません。

じつはその場で漏れているデータも見せてもらったのですが、ユーザー側もいまだにインターネットエクスプローラーを使っていたり、パスワードが「Password1!」だったりと、ユルユルなのも散見されました。

ただし、このHudson Rockが表示しているのは、必ずしもタイムズカーのサーバーから直接漏洩した情報ではありません。利用者のパソコンがマルウェアに感染し、そこに保存されていたIDやパスワードが盗まれたケースなども含まれるとのことです。

つまり、企業側がどれだけ厳重にセキュリティ対策をしていても、社員や利用者のパソコンが感染すれば、そこから情報が盗まれてしまうわけです。

それにしても、そんなサイトが存在していて、漏洩した情報の一部まで確認できるという事実に驚きました。

さらに興味深かったのが、無線LANの話です。その方によると、情報セキュリティを考えるなら、無線LANにも相当気をつけなければならないとのことでした。

特にホテルや飲食店、空港などで提供されている無料Wi-Fiには注意が必要で、正規のアクセスポイントに見せかけた偽物に接続してしまったり、通信環境によっては情報を盗み見られたりする危険性があるそうです。

もちろん、適切に暗号化され、管理された無線LANまで危険というわけではありませんが、仕事で重要な情報を扱うのであれば、有線LANを使うなど、通信環境にも気を配る必要があるとのことでした。

私はこれまで、パソコンにウイルス対策ソフトを入れて、怪しいメールを開かず、パスワードを複雑にしておけば、それなりに安全なのだろうと思っていました。ところが、実際には社員のパソコン、利用者のパソコン、通信環境、外部サービスなど、情報が盗まれる入口はいくらでもあるそうです。

しかも、一度盗まれた認証情報が別のサービスへの不正ログインに使われたり、そこから企業の内部システムへの侵入につながったりする可能性もあるわけです。

今回のタイムズカーの660万件の情報漏洩事件と、Hudson Rockで確認できる802件の侵害記録が直接関係しているかどうかは分かりませんし、「2日前」という表示だけで、今もタイムズカーから情報が漏れ続けていると判断することもできません。

ただ、私たちが普段何気なく使っているインターネットの裏側では、想像以上に多くの情報が盗まれ、それが収集・分析されているということを初めて知りました。

たまたま区民まつりでご一緒した方との雑談から始まった話でしたが、聞けば聞くほど知らないことばかりです。

情報セキュリティの世界は奥が深い。

gizoカーシェアリング大手「タイムズカー」で、大規模な個人情報流出事件が発生した件で、各地の公安委員会が、今回の情報流出を理由とする運転免許証の再交付を特例的に認め始めました。

そんなわけで、免許証の再交付が殺到しているらしいのですが、このニュースを見て私は素朴な疑問を感じました。「免許証を再発行したところで、本当に意味があるのだろうか?」ということです。

2024年6月に開催された犯罪対策閣僚会議では、オンラインでの本人確認について、マイナンバーカードの公的個人認証に原則として一本化し、運転免許証などの画像を送信する方法を廃止する方針が示されました。

その背景には、本人確認書類の画像を偽造して、クレジットカードや携帯電話などを不正に契約する犯罪が相次いでいることがあります。つまり、政府自身が「運転免許証の画像だけで本人確認する仕組みは危ない」と認めているわけです。

そもそも運転免許証の番号は12桁ですが、再交付しても基本的に変更されるのは末尾の数字だけです。上の11桁は変わりません。

免許証を再交付したところで、氏名も、生年月日も、住所も変わりません。顔写真は新しくなりますが、すでに流出した写真が消えるわけでもありません。つまり、犯罪者が入手した個人情報は、そのまま犯罪者の手元に残り続けるわけです。

ここで、犯罪者の立場になって考えてみます。仮に、他人の運転免許証の画像を不正に入手した人間が、その情報を使って何らかの不正な契約や本人へのなりすましを企てたとします。

その際、本人が運転免許証を再発行していたとしても、犯罪者の持っている画像には、氏名、住所、生年月日、顔写真、免許証番号などが記載されたままです。

金融機関や消費者金融が身分証として免許証を確認する場合、その免許証が本物かどうかを警察に確認する術なんて無いでしょうし、免許証番号が実在する番号かどうかだって確認できないでしょう。つまり、そもそも身元確認なんてザルだと思うのです。

むしろ、私が気になるのは、今回の情報流出で本当に問題となるのが、免許証番号だけではないということです。氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス、顔写真。これだけの情報がそろえば、本人になりすました連絡や、極めて巧妙な詐欺などに悪用される可能性があります。

そして、こうした犯罪に利用される情報は、免許証を再発行しても何一つ変わりません。それどころか、再交付には手数料がかかる場合もあり、免許センターまで足を運ぶ時間も必要です。被害を受けた利用者が、なぜ自分のお金と時間を使って対応しなければならないのかという疑問も残ります。

もちろん、免許証の再交付そのものを否定するつもりはありません。少しでも不正利用の可能性を減らせるのであれば、再交付を希望する人がいるのも当然です。ただ、再交付したから安心という話ではないでしょう。

今回、本当に必要なのは、流出した本人確認書類がどのように悪用される可能性があるのかを明らかにし、金融機関や通信事業者をはじめとする各事業者が、古い免許証画像だけでは本人確認が成立しない仕組みを徹底することだと思います。

そして、情報を流出させた企業には、被害者に再交付を勧めるだけでなく、今後発生するかもしれない二次被害に対して、どこまで責任を持つのかを明確にしていただきたいものです。

免許証を新しくすることと、流出した個人情報を無効にすることは、まったく別の話です。そもそも古い免許証画像だけで本人確認が成立してしまう仕組みが残っている限り、根本的な解決にはならないでしょう。

本当に必要なのは、免許証を新しくすることではなく、盗まれた免許証画像が使い物にならない社会の仕組みを作ることだと思います。

最後になりましたが、世の中には結構な数の証明書偽造屋さんがありまして、運転免許証の他にも、卒業証明書、卒業証書、診断書、学生証、在留カード、保険証、住民票、戸籍謄本、印鑑証明書、TOEIC、医師免許、看護師免許・・・様々な物がネット注文で作成できるようです。怖い時代ですねー。

2026年10月11日 09:04

kpi広告業界にはワケの分からん言葉で話す人が山ほどいます。コアコンピタンス、ストラテジー、KPI・・・、何を言ってるんだ?って感じですが、それがカッコイイと思っているのでしょう。私もその一人です。

ただ、カッコつけていれば何とかなる広告業界とは異なり、金融業界は適当な言葉でいい加減な事を言っているとお金が消えていくわけで、市場からも信用を失うでしょうから、金融関係者はちゃんとしたことを言ってるのだと思います。ただ、私にはその言葉がさっぱり分かりません。

アメリカのベッセント財務長官が「日本はリフレ政策をやめるべきだ」と言ったとか、日本の片山財務大臣が「今はリフレ政策をとる時期ではない」と言ったなんて報道が出ていますが、そもそも何がリフレなのかすら分かりません。

しかも、そのリフレの説明を見ても、ボラティリティーとかファンダメンタルズとか短観とか書いてあって、さっぱり分かりません。そんなわけでChatGPTに簡単に説明して欲しいと依頼してみました。

ChatGPTによると、「リフレ」とは「景気が悪くてお金が回っていない時に、世の中にお金を回して景気を良くしよう」という考え方だそうです。

世の中の人たちがお金を使わなくなると、企業の商品が売れなくなり、給料も上がらなくなり、ますますお金を使わなくなる。

そこで政府がお金を使って公共事業を増やしたり、日本銀行が金利を下げて企業や個人がお金を借りやすくしたりする。そうやって景気を刺激するのがリフレ政策というわけです。なるほど。これなら私にも分かります。

では、なぜアメリカの財務長官が「日本はリフレをやめろ」と言っているのか。

これも簡単な話で、リフレ政策というのは、物価が上がらず景気が悪い時には有効でも、すでに物価が上がっている時に続けると、さらに物価を押し上げる可能性があるからだそうです。つまり、寒くて仕方がない時には暖房を入れればいいけれど、すでに暑くなっているのに暖房を入れ続けたら、もっと暑くなるという話です。

日本は長い間、物価も給料も上がらないデフレに苦しんできました。そのため、安倍政権では大規模な金融緩和などによって景気を刺激する政策が進められました。

ところが現在は、スーパーに行けば食品が値上がりし、電気代もガス代も高くなり、何もかも値上がりしています。そんな状況で、さらに世の中にお金を回す政策を続ける必要があるのか、というのが今回の議論なのだそうです。

ちなみに、ついでに分からなかった言葉も聞いてみました。

「ボラティリティー」= 株価や為替などの価格がどれくらい激しく動くかということ。
「ファンダメンタルズ」= 国や企業の経済的な基礎体力のこと。
「短観」= 日本銀行が企業に景気の状況などを聞いてまとめた調査のこと。

なんだ、そんなことか・・・。だったら最初から「価格の変動」「経済の基礎体力」「企業の景況感調査」と言ってくれれば、私にも分かるのですが・・・。

ただ、今回いろいろ調べてみて分かったのは、金融や経済の専門用語を理解することと、実際に経済を理解することは、まったく別の話だということです。

リフレという言葉を知らなくても、物価が上がれば生活が苦しくなることは分かります。金利が上がれば住宅ローンの返済が増えることも分かります。円安になれば輸入品が高くなることも、日々の買い物を通じて実感できます。

私たちが毎日の生活や会社経営の中で直面していることを、経済の専門家たちは難しい言葉を使って、それっぽく見せてることが分かりました。

私のような広告業界の人間が「ターゲットに対するコミュニケーション戦略を最適化して、ブランドのエンゲージメントを高める」などと言っているのと同じようなものなのでしょう。結局、どこの業界も似たようなものなのかもしれません。

詩人・宮沢賢治氏は「雨ニモマケズ」で、「自分の利益や名誉を求めず、困っている人のために行動し、誰からも褒められなくても、静かに誠実に生きていきたい。」と書いておられます。本当に素晴らしい言葉の数々で、心から感銘を受けました。

どの業界でも、本当に頭の良い人というのは、難しいことを難しい言葉で説明する人ではなく、難しいことを誰にでも分かる言葉で説明できる人ではないでしょうか。

そんなわけで、ぜんぜん立派な人間ではない私は、宮澤氏の結びの一文だけいただき、「難しいことを誰にでも分かる言葉で説明できる人 サウイフモノニワタシハナリタイ」と思っております。私も気をつけまーす。

age私はセルフうどん店が大好きです。

これは、かつて岡山支社に勤務していた時代、仕事で香川県と岡山県を行き来する機会が多く、そこで出会ったうどん文化に惚れ込んだことが大きく影響しています。

香川には、早朝から営業しているうどん店もあれば、製麺所の片隅でうどんを食べさせてくれる店もあります。自分でうどんを温め、好きな天ぷらを取り、ネギやショウガを加えて食べる。しかも安くてうまい。そんな合理的で庶民的な食文化が、私は大好きでした。

ちなみに岡山にも独自のうどん文化があります。その代表格が「ぶっかけうどん」。濃いめのつゆを直接うどんにかけて食べるもので、岡山県倉敷市はその発祥地の一つとして知られています。香川の讃岐うどんとはまた違った魅力があり、当時は両県でさまざまなうどんを楽しんでいました。

その後、私は東京へ引っ越してきたわけですが、近年は全国に大手セルフうどん店が広がり、どこでも気軽に讃岐うどんを食べられるようになりました。私も当然のように利用していました。

ところが、今年になって衝撃的な出来事があり、それ以来、私は大手セルフうどん店へ一切行かなくなりました。理由は、衛生面に対する不安です。

ある日のランチタイムのことでした。いつものようにうどんを注文し、天ぷらなどの揚げ物が並んでいるコーナーへ向かったところ、私の前にいた60代くらいと思われる男性客が、天ぷらを取ろうとしてトングを床に落としてしまいました。まあ、誰にでもあることです。

ところが、その男性は床に落ちたトングを拾い上げると、何事もなかったかのように、そのトングで天ぷらを取り、さらに使い終わったトングを元の置き場へ戻したのです。

「えーっ! ちょっと待ってよ!」思わず声が出そうになりました。

当然、店員さんに伝えようと思ったのですが、店内はランチタイムの大混雑。注文カウンターには長い行列ができ、店員さんたちは、まさにてんてこ舞いの状態でした。私が声をかければ、ただでさえ混雑している店の流れを止めてしまう。かといって、そのまま見過ごしてよいものか。

結局、その場では何も言えず、天ぷらを取る気にもなれなくなり、その日は素うどんだけを食べて店を出ました。ただ、一度こうした光景を目にしてしまうと、今まで気にも留めなかったことが、次々と気になり始めます。

大手セルフうどん店には、無料の天かす、ネギ、ショウガなどが用意されています。好きなだけ使えるのはありがたいサービスですし、私自身も長年、その恩恵を受けてきました。しかし、よく考えてみれば、これらは不特定多数のお客さんが共用するものです。

外から入ってきたお客さんが、全員手を洗ってから利用するわけではありません。電車のつり革を握ってきた人もいれば、スマートフォンを操作していた人もいるでしょう。そんな手で、共用のトングやスプーン、容器のふたなどを次々と触っていくわけです。

もちろん、触ったからといって直ちに食中毒になるわけではありませんし、店舗側も衛生管理には気を配っているのでしょう。

それでも、床に落ちたトングを平然と元に戻す人を目撃して以来、「自分が見ていないところでも、同じようなことが起きているのではないか」と考えるようになってしまいました。

そして、これは何もセルフうどん店に限った話ではありません。例えば、ファミリーレストランのドリンクバー。子どもから大人まで、不特定多数のお客さんが同じ機械のボタンを押して飲み物を注ぎます。最近では、水もセルフサービスという飲食店が増えました。

もちろん、これらが直ちに不衛生だというわけではありません。しかし、利用者の扱い方によっては、衛生上の問題が生じる可能性があります。だからこそ、店舗側が定期的に確認し、必要に応じて清掃や備品の交換を行うことが大切なのだと思います。

ところが、今の飲食業界は深刻な人手不足です。私がトングの落下を目撃した店も、以前と比べて日本人店員の姿が減り、気が付けば少人数の外国人店員が忙しそうに切り盛りする状態になっていました。

もちろん、店員さんの国籍が問題なのではありません。むしろ、限られた人数で次々と来店するお客さんに対応している姿を見ると、気の毒にすら思えます。問題は、そうした状況で、果たしてセルフコーナーの衛生管理にまで十分に目を配る余裕があるのか、ということです。

コロナ禍の頃、大手セルフうどん店には使い捨て手袋が用意されていました。現在も設置している店舗はあるのかもしれませんが、そもそも手袋を使うかどうかも、お客さん自身の判断に委ねられています。

もちろん、セルフサービスという仕組みそのものを否定するつもりはありません。人手不足や人件費の高騰が続く中、飲食店が価格を抑えるためには、合理化も必要でしょう。ただ、その合理化によって、衛生管理までお客さんの良識任せになってしまうのであれば、少し考えさせられます。

そんなわけで、最近はうどんやそばを食べたくなると、注文したものをカウンターで提供してくれる立ち食いそば店などを利用するようになりました。幸いにして、ゆで太郎も富士そばも事務所の近所にありますしね。

そもそも、食事というのは楽しむためのものです。衛生面を気にしながら、わざわざ行列に並んでまで食べる必要もありません。世の中には、ほかにも安くておいしい店がいくらでもあるわけです。

これまでも、迷惑系YouTuberなどによる不適切な行為の動画が拡散され、大手飲食チェーンが被害を受けた事例は何度も報道されてきました。しかし、私自身はそうした報道を見て、そのチェーン店に行かなくなるということは一度もありませんでした。

にもかかわらず、あれほど大好きだったセルフうどんから、たった一度の出来事で、すっかり足が遠のいてしまいました。

「見ていなければ気にならない。でも、一度見てしまうと、もう元には戻れない。」

結局のところ、飲食店に求めるのは、おいしさや安さだけではなく、安心して食事ができることなのだと、改めて感じている私です。

2026年10月10日 02:25

kinri今年5月末、私が借りている住宅ローンの金利1.05%(10年固定)が見直し時期を迎え、次の10年間は4%になるという話をこのブログに書きました。その際、複数の方から「そんな高金利になるわけがない」「4%なんてあり得ない」といったご意見をいただきました。

それ以来、住宅ローンの金利上昇について何度かブログを書いてきましたが、あれからわずか4か月。今やフラット35でも、借入条件によっては金利が4%に近づく水準になっています。

そんな中、金融関係の方とお話しする機会があり、住宅ローンや不動産市場について、興味深い話を3つ伺いました。

まず1つ目は、金利上昇によって購入できる住宅の価格が下がってしまうという話です。

例えば、毎月20万円を住宅ローンの返済に充てられる人がいたとします。35年返済、元利均等返済、自己資金ゼロという条件なら、金利1%では約7,085万円の住宅を購入できます。ところが、金利2%では約6,038万円、3%では約5,197万円、4%では約4,517万円になってしまいます。

つまり、収入も返済能力も変わらないのに、金利が1%から4%に上がるだけで、購入できる住宅の価格が約2,570万円、率にして約36%も下がるわけです。

単純計算では、これまで8,000万円のマンションを購入できた人は約5,100万円、1億円なら約6,400万円が上限になります。もちろん、実際には自己資金や融資条件などによって変わりますが、それにしても大きな差です。

2つ目は、都心部を中心に高騰してきた投資用・事業用不動産の利回りについてです。

これまで東京都心の不動産は、賃貸収入による利回りが低くても、将来的な値上がりを期待して取引されてきました。中には表面利回りが1.5%から5%程度という物件もあります。

例えば、1億円の不動産から年間300万円の家賃収入が得られれば、表面利回りは3%です。全額を借り入れた場合、金利1%なら年間利息は100万円ですが、金利4%では400万円。家賃収入だけでは利息すら賄えず、年間100万円の赤字になります。

実際には固定資産税や管理費、修繕費なども必要ですし、元本返済もありますから、資金繰りはさらに厳しくなります。

こうなると、投資を見送る人が増えるのも当然でしょう。金融関係の方によれば、保有物件の売却を進める投資家も増えているそうです。

もちろん、すべての投資家が全額を借り入れているわけではありませんし、融資金利が一律に4%になったわけでもありません。それでも、低金利と将来的な値上がりを前提に購入してきた投資家にとっては、大きな環境変化です。

さらに、年間300万円の賃貸収入がある物件でも、投資家が求める表面利回りが3%なら物件価格は1億円、5%なら6,000万円となります。利回りだけで逆算すれば、物件価格が4割も下がる計算です。

もちろん、不動産価格は立地や需給、賃料などによって決まるため、必ずそうなるわけではありません。ただ、住宅ローンの借入可能額が減り、投資用不動産の採算性も悪化すれば、これまでのような高値で取引できる相手は限られてきます。

建築費の上昇や都心部の供給不足、富裕層による現金購入など、価格を下支えする要因もありますが、「都心の不動産なら買っておけば値上がりする」という考え方が、今後も通用するのかは疑問です。

そして3つ目は、すでに住宅ローンを抱えている人の問題です。

特に変動金利で住宅ローンを組んでいる方は、金利上昇による返済負担の増加に加え、マンションの管理費や修繕積立金の値上がりという、ダブルパンチに見舞われる可能性があります。

これまでなら、返済が厳しくなっても、値上がりしたマンションを売却すれば住宅ローンを完済できるケースも多かったでしょう。しかし、不動産価格が下落すれば、売却してもローンの残債を返しきれないという事態が起こり得ます。

例えば、住宅ローンが6,000万円残っているマンションを、これまでは7,000万円で売却できたとします。ところが5,500万円でしか売れなくなれば、売却するには(住宅ローンが払えないほど困窮した状態で)差額の500万円を用意しなければいけません。実際には、売却費用なども必要ですから、負担はさらに大きくなります。

つまり、金利上昇によって返済が苦しくなったからといって、簡単に売却して解決できるとは限らなくなるわけです。

今回伺った3つの話は、それぞれ別の問題のようで、実はすべてつながっています。

金利が上がれば購入できる住宅の価格が下がり、不動産投資の採算性が悪化し、売却価格にも影響が及ぶ。そして、不動産価格が下がれば、すでに住宅ローンを抱えている人にも影響が出てくるということです。

もちろん、不動産価格が今後必ず下落するという話ではありませんし、地域や物件によって状況は大きく異なるでしょう。

ただ、長年続いた超低金利を前提に、住宅も投資用不動産も価格が上がり続けてきたことを考えると、金利上昇が不動産市場に与える影響は、私たちが想像する以上に大きいのかもしれません。

これから住宅を購入する方は、金融機関がいくら貸してくれるかではなく、自分がいくらなら返し続けられるのか。そして、すでに住宅ローンを抱えている方は、金利がさらに上昇した場合の返済額と、現在のローン残高を改めて確認しておく必要があると思います。

住宅ローン金利の上昇で不動産価格はどうなるのか分かりませんが、「不動産は値上がりするもの」「いざとなれば売ればいい」という、これまでの常識が通用しなくなる時代が、すでに来ているのかもしれないと感じた1日でした。ひえー!

2026年10月09日 08:21

スクリーンショット 2026-10-09 080150今週、あまりにも悲しく、つらい訃報が飛び込んで来て、正直なところ相当落ち込んでいました。

ここ数年、長年のビジネスパートナーだった柿本を50歳という若さで亡くし、私がこの街、東京・武蔵小山に住むようになってから、公私にわたって師と仰いできた徒歩1分のところに住む男性経営者が肝硬変で倒れ、突然の事業廃業に追い込まれる姿も目の当たりにしました。

人間、いつ何が起こるか分からないものだと、頭では理解していたつもりです。それでも、身近な人たちが次々と倒れたり、この世を去っていったりする現実を突きつけられると、やはり堪えるものがあります。

そんな中で、自分自身のこれまでの人生や、これからの生き方について、いろいろと考える時間がありました。そこで今日は、いつもとは少し趣向を変えて、私自身のこと、そして私が経営している会社「ヒポポタマス」の昨日、今日、明日について書いてみたいと思います。

私は現在58歳。1968年生まれです。高校を卒業してからカナダのバンクーバーへ渡り、現地のランドオペレーターで2年間勤務。その後、大阪のイベント会社で5年間、電通西日本で4年間勤務した後、退職して「ビッグフィールド」という名前で個人事業主として独立しました。

そして2005年、株式会社ヒポポタマスを設立。気がつけば創業から27年、設立から21年が経過し、現在は22期目を迎えています。思えば、ずいぶん長いこと広告やイベントの世界で仕事をしてきたものです。

大阪のイベント会社に勤務していた頃は、当時圧倒的な規模を誇っていたGMS、ダイエーの全国店舗のイベントを請け負う会社に所属していました。

バブルの時代だったこともあり、日本全国を飛び回る毎日。今思えば、あの頃に経験させていただいた仕事の量は、尋常ではなかったと思います。また、Jリーグ誕生にあたってのスポンサー募集やスタジアム運営にも携わらせていただきました。

その後、広告代理店に移ってからは、ビブレの中四国エリアを担当し、岡山、高松、宇多津、米子などを飛び回る一方、競輪、競馬、競艇といった公営競技のイベントスペース運営やスポンサー営業にも従事。岡山で2度開催されたF1や、長野オリンピックのスポンサー募集なども経験しました。

独立してからも、2002年のサッカーワールドカップ、競輪がシドニーオリンピックの正式種目となった時代の様々な事業、スポーツやモータースポーツの広告セールスなど、本当に多くの仕事に携わらせていただきました。

音楽アーティスト関連領域も多く手掛け、各種アーティストのデビューやアルバム制作、プロモーション、コンサートツアーの制作の他、有名タレントのマネージャー業まで経験したことがあります。

こうして振り返ってみると、ずいぶん節操なく、いろんなことをやってきたものです。

ただ、どの仕事にも共通していたのは、企画書を作って終わりではなかったということです。

スポンサーを探す。広告を売る。イベントを作る。現場を動かす。お客様を集める。そして、ちゃんと売上を立て、利益を出す。

時には失敗もしましたし、赤字を出したこともあります。それでも最後までお得意先と一緒に汗をかき、どうすれば成功するのかを考え続けてきました。

これだけ多くの経験を積ませていただけたのは、仕事を任せてくださったお得意先の皆様、協力会社の皆様、そして一緒に働いてくれた仲間たちのおかげです。本当にありがたいことだと思っています。

そんな経験を経て、ここ20年ほどは商業施設やオフィスビルの遊休スペースを広告メディア化したり、イベントスペースとして活用したりする事業も、中核事業の一つとなって来ました。

遊休スペースの収益化というのは、単に空いている場所を貸し出せばいいというものではありません。現地調査をして、媒体やスペースを開発し、管理運営体制を構築し、販売資料を作成して、ようやく販売に至ります。

そして、この最後の「販売」が実は一番難しい。
立派な媒体資料を作ったところで、売れなければ何の意味もありません。私たちヒポポタマスの強みは、まさにこの販売力です。

20年以上にわたり蓄積してきたノウハウがあり、それを実践してきたスタッフがいる。広告代理店や広告主との関係があり、実際に販売してきた実績がある。これこそが、私たちの財産なのだと思います。

現在、ヒポポタマスの年商は約1億円。そのうち約6割が遊休スペース活性化事業で、残り4割が広告コンサルティングやイベント関連事業です。ありがたいことに、営業利益も年間500万円程度は確保できる状態になりました。

ただ、これから先も同じやり方で仕事を続けていけるのかと問われれば、決してそうではありません。

事業を拡大する必要がある。若い人材を育てる必要がある。長年蓄積してきた営業ノウハウをデジタル化し、誰もが活用できるようにする必要がある。そして何より、私がいなくても会社が回る仕組みを作らなければならない。そんなことを考え、約1年前からいろいろ模索していました。

ここで、少しお金の話も書いておこうと思います。

経営者が自分の会社の財務状況や個人資産をさらけ出すのは、あまり一般的ではないのかもしれません。でも、私のブログですし、株主は私一人の会社だし、全借金は私が個人債務保証を負っているので、まあいいでしょう。

これまで事業で焦げ付いた貸付金や未収金などを、私個人が責任を負う形で整理してきました。その結果、会社から私への貸付金、いわゆる役員貸付金が前期末で約1,300万円となっていました。

もちろん、会社にとっては私から回収すべきお金です。今年に入ってから約500万円を返済し、現在も毎月最低20万円づつ残額の返済を進めています。

会社の借入金も、現在は約6,200万円まで圧縮しました。そのうち約2,200万円は団体信用生命保険付きです。

一方、会社には定期預金が約1,900万円、現金が約621万円、退職積立金代わりに加入している生命保険が約624万円あります。

借金だけを見れば、まだまだ大きな金額です。ただ、税金や社会保険料の滞納はありませんし、今後の仕事もある程度見通せています。

2027年4月からは月額80万円の売上増加が決まっており、そのうち利益は約22万円。さらに2028年4月からは月額95万円の売上増加が決まっており、そのうち利益は約28万円です。両方合わせれば、年間売上は約2,100万円、利益は約600万円の上積みになります。

もちろん人件費や経費もかかりますし、予定通りに進むとは限りません。それでも、将来に向けて少しずつ足場は固まりつつあります。

個人の話もしておきましょう。

25年ほど前、武蔵小山に17坪の戸建て住宅を購入しました。当時の住宅ローンは4,200万円、団信付きの35年返済です。現在の残債は約1,478万円。残り9年3ヶ月で完済予定です。

ありがたいことに、この地域の不動産価格が上昇し、今では坪単価350万円以上とも言われるようになりました。単純計算では6,000万円近い価値になります。もちろん、実際にその金額で売れるかどうかは別の話です。ただ、金融機関はその担保価値までお金を融通してくれるのも事実です。

ほかにも、保険料を全額払い終えた16万米ドルの貯蓄型生命保険があり、60歳からは毎年70万円を10年間受け取れる個人年金があります。年金定期便によれば、65歳からの公的年金は月額約13万3,000円だそうです。

別に大金持ちというわけではありません。会社には借金もありますし、個人にも住宅ローンが残っています。会社の借入金には経営者としての責任もあります。ただ、今すぐ会社を畳んだからといって、私自身が直ちに無一文になるような状況でもないと思っています。

逆に、私が突然死したとしても、会社が必ず吹っ飛ぶという状況だけは避けたい。そのために、少しずつ財務体質を改善してきたつもりです。

今回の訃報に接し、数日間クヨクヨし、暴飲暴食もし、いろいろ考えたのですが、今のヒポポタマスには、私と一緒に働いてくれている8人の仲間がいます。その8人には、それぞれの人生があり、家族があり、生活があります。

私が元気なうちはいいでしょう。でも、私が倒れたらどうなるのか。私が突然死んだら、彼らの仕事はどうなるのか。20年以上かけて蓄積してきたノウハウはどうなるのか。お得意先からいただいてきた信用や、これまで積み重ねてきた販売実績は、そこで終わってしまうのか。そんなことを考えるようになりました。

そもそも、私たちがやってきた仕事は、最近よく耳にする「伴走型コンサルティング」とは、少し違うように思います。

世の中で言う伴走型コンサルティングは、お客様に寄り添い、課題を整理し、解決策を提案し、実行を支援するというものなのでしょう。

でも、私たちがやってきたのは、そんな生やさしいものではありません。お得意先と目標売上や目標利益まで共有し、その数字を達成するために、自分たちが率先して営業に行く。

売れなければ、なぜ売れないのかを考える。商品が悪ければ商品を見直す。販売方法が悪ければ売り方を変える。そして、最後まで一緒に汗をかく。成功も失敗も、お得意先と一緒に経験する。言ってみれば「一心同体型ビジネスモデル」です。

コンサルタントとして助言するだけではない。単なる営業代行でもない。お得意先と同じ方向を向き、同じ目標に向かって走り、実際に売上と利益を取りに行く。お得意様が独り立ちできるまで一緒に育ったら、その旅立ちを見守る。それが、私たちの仕事なのだと思います。

そして、この一心同体型ビジネスモデルは、商業施設やオフィスビルの遊休スペースだけでなく、スポーツ、モータースポーツ・・・においても同様のスタイルでやってきました。全日本ロードレース選手権の若手育成クラスと言われるST600での年間チャンピオンは一生忘れないでしょう。

今週のつらい別れを経験して、改めて思いました。人間、いつか必ず死にます。私も例外ではありません。どれだけ健康に気をつけていても、どれだけ仕事が順調でも、明日どうなるかなんて誰にも分かりません。

でも、今の私は58歳。幸いなことに、まだまだ元気です。仕事もできる。営業にも行ける。現場にも立てる。新しいことを考える気力もある。

会社にも一定の財務基盤があり、これまでお世話になったお得意先がいて、一緒に働いてくれる仲間たちがいる。これだけのものが揃っているのに、何もしないまま歳を重ねていくのは、あまりにも無責任ではないか。

「ちゃんとせんかい、オレ!」

結局、今の私の気持ちは、この一言に尽きるのだと思います。

これまでのヒポポタマスは、私の人生そのもののような会社でした。
しかし、これからのヒポポタマスは、私の人生とは切り離して考えていかなければなりません。

・私がいなくても続く会社。
・私がいなくても成長できる事業。
・私がいなくても、お得意先と一心同体になって、目標売上や目標利益を取りに行ける組織。

そんな会社に育てていきたいですし、それを実現してもらえると思う方や企業と出会えれば、事業売却すらも視野に入れて良いとも思っています。

昨日までのヒポポタマスは、たくさんの皆様に育てていただいた会社でした。

今日のヒポポタマスは、自分たちが何を残すべきなのかを考え、事業の再構築に取り組む決意をした会社です。

そして明日のヒポポタマスは、私がいなくても、仲間たちが自分たちの力で仕事を生み出し、利益を上げ、次の世代へと引き継いでいける事業であってほしい。

58歳の今日になって、ようやくそんなことを真剣に考えるようになりました。

遅いのかもしれません。でも、まだ間に合うと思っています。

今週の訃報に接し、残された自分の時間を、これから何に使うべきなのかを改めて考えています。

これまでお仕事をくださった皆様への感謝を忘れず、今、一緒に働いてくれている8人の仲間と、その家族の未来のために。そして、これまでの人生で積み重ねてきた仕事を、私の人生だけで終わらせないために。

ヒポポタマスの昨日を振り返り、今日を見つめ直し、明日を作る。

まだまだ、やらなければならないことが山ほどあります。そんなわけで、今一度私自身にエールを送りたいと思います。

「ちゃんとせんかい、オレ!」

beer2026年10月7日、公正取引委員会が国内ビール大手4社に対し、独占禁止法違反の疑いで強制調査に入りました。対象はアサヒ、キリン、サントリー、サッポロの4社です。

報道によると、4社は卸売業者向けの販売価格について、値上げ幅や時期を事前に調整していた疑いが持たれています。業界団体の会合に合わせ、担当者が非公式に情報交換していた可能性も指摘されています。

これまでもビール4社の価格改定は横並びでしたので、何らかの調整があったのではないかと思っていました。ただ、私はそれをカルテルではなく、業界の慣習なのだと考えていました。

独占禁止法では、法人に対する刑事罰として最高5億円の罰金が規定されています。今回もカルテルが認定された場合、法人に対する刑事罰金の上限は5億円です。

ところが、問題はそれだけではありません。刑事罰とは別に行政上の課徴金があり、さらに損害を受けた企業などから民事上の損害賠償を求められる可能性があるからです。

公正取引委員会の課徴金制度では、価格カルテルの基本算定率は原則として対象売上額の10%。仮に年間1兆円の売上が10年間対象になれば、単純計算で課徴金は1兆円となります。

もちろん、実際には対象商品や期間、各社の売上額などによって算定されるため、これほど単純ではありません。

世界では、カルテルによって巨額の制裁金や損害賠償が発生しています。代表例が1990年代に発覚した世界的なビタミン価格カルテル事件です。

米国では企業への刑事罰金が合計9億1,000万ドルを超え、購入者らによる民事訴訟でも10億ドル規模の和解が成立しました。

欧州では、1997年から2011年まで約14年間続いたトラックメーカーの価格カルテル事件があります。複数のメーカーが販売価格などを調整していたとして、巨額の制裁金が科されました。

2016年の和解決定だけで約29億3,000万ユーロ。その後の決定などを含めると約38億ユーロに達しています。つまり、カルテルは罰金を支払えば終わる問題ではないのです。

では、日本のビール市場ではどうでしょう。

国内ビール市場は年間約1兆1,500億円とされています。仮にカルテルによって価格が5%高くなっていたとすれば、年間575億円、10年間で5,750億円になります。これは市場規模からの単純計算であり、実際の被害額ではありません。しかし、わずかな価格差でも長期間では巨額損害になり得ます。

例えば、年間100億本相当の商品について、1本10円の不当な上乗せが10年間続いていたと仮定すれば、それだけで1兆円です。

もちろん、数量も金額も仮定です。重要なのは、適正な競争が行われていれば、消費者や取引先がいくら安く購入できたのかということです。

今回の疑惑はメーカーと卸売業者の取引に関するものですが、価格上昇分が小売店や飲食店を通じ、最終消費者に転嫁されていた可能性もあります。卸売業者が1本10円高く仕入れ、それを小売価格に反映していれば、最終的に負担したのは消費者かもしれません。

実際の損害額を算定するには、誰がどれだけ負担したのかを検証する必要があります。同じ損害を二重に計算することもできません。また、日本には米国のように独占禁止法違反で実損害の3倍を請求できる制度はありません。集団訴訟の仕組みも異なります。

現実的には、卸売業者や大手流通企業など、直接取引していた事業者からの損害賠償請求が重要になると思います。では、4社が負うリスクはどの程度なのでしょう。

仮に年間1兆1,500億円の市場で、10年間にわたり5%の価格上乗せがあれば、累積の過大支払額は5,750億円。さらに同額の市場規模を課徴金の算定対象売上額と仮定すれば、課徴金は1兆1,500億円という計算になります。

もっとも、これは極端に単純化した試算です。市場規模とメーカーの対象売上額は異なり、損害賠償にも立証や時効などの問題があります。

それでも、刑事罰、行政上の課徴金、民事上の損害賠償を考えれば、企業が負うリスクは5億円では到底収まりません。さらに、取引先との関係悪化やブランドイメージの低下など、金額に換算できない損失も考えられます。

消費者のビール離れが深刻化して何年が経過しました。私自身、乾杯から飲み会の最後までビールを飲み続けることは、ほとんどありません。最初は痛風や肥満など、健康上の理由もありましたが、今ではウーロンハイや緑茶ハイを美味しく飲めるようになったことが大きいと思います。

仮にビール1本当たり10円の不当な価格上乗せがあっても、多くの消費者は気付かないでしょう。仮に気付いても、10円を取り戻すために裁判を起こす人など、まずいないと思います。

しかし、その10円が全国で何億本、何十億本と積み重なり、何年も続いていたらどうでしょう。一人ひとりの損害は小さくても、社会全体では数千億円、場合によっては1兆円規模になる可能性があります。

もし今回のカルテル疑惑が事実であれば、消費者が知らないところで価格を調整し、酒愛好家の財布から少しずつお金を抜き取っていたことになります。

そんなことをしてまで利益を確保しようとするビールメーカーに嫌気がさし、ビールそのものを敬遠する人が増えてしまえば、もはや罰金や損害賠償では取り返しのつかない損失になるのではないでしょうか。

私は、今回の件が集団賠償訴訟に至るかどうか等に興味はありません。ただ、消費者のビール離れは、そのままお酒を伴う飲食店離れにつながり、飲食業界全体や酒屋全体を冷え込ませるキッカケになるのではないかと思っています。

そうならないうちに、この件が早期にケリがつくことを祈っております。

2026年10月08日 06:28

スクリーンショット 2026-09-23 0953311991年、ソニーから放送・業務用ビデオ機器「BETACAM SP 2000PROシリーズ」が登場しました。当時、テレビ番組や企業VPなどの制作現場ではBETACAMが広く使われていましたが、そのテープを再生するための機材は、とにかく高価でした。

それまでは、ポータブルタイプのBVW-22や、据え置き型のBVW-65といった本格的な放送用機器を用意しなければならず、私のような若い映像制作の人間が気軽に買えるような代物ではありませんでした。

ところが、この2000PROシリーズに「PVW-2600」という再生専用機が登場します。価格は約165万円。今なら「再生するだけの機械が165万円のどこが安いんだ」と言われそうですが、それまでの放送用機器の価格を考えれば、まさに驚きの安さでした。

「これなら買える!」そう思った私は、すぐ会社に「これを買って欲しい」と頼みました。ところが返ってきた答えは、「保証人にはなってやるから、自分で買え」というもの。そこで、当時ソニーの放送用機材のリース契約などを扱っていたソニーファイナンスで24回払いを組み、個人で購入することにしました。

担当者から何度も「リースじゃなくて、本当に購入でいいんですか?」と確認されたことを、今でも昨日のことのように覚えています。

そして1992年春、待ちに待ったPVW-2600が届きました。見た目は、本格的な放送用機器だったBVW-65の白いフロントパネルをチャコールグレーにしたような感じ。

ソニーの方からは「ヘッドの耐久性は放送用機より落ちるので、交換頻度は高くなります」といった説明を受けた記憶がありますが、実際には結構ヘビーに使っても大きな問題は発生せず、本当によく働いてくれました。

そして、この165万円の機械が、私の仕事のやり方を大きく変えることになります。

それまで外ロケなどで撮影したBETACAMの素材を見るためには、基本的に設備の整ったスタジオなどへ行かなければなりませんでした。つまり、映像を編集する以前の「何が映っているのか確認する」だけでも、お金と時間が必要だったのです。

しかも素材を十分に確認できないまま編集室に入り、そこで初めてテープを見ながら使う場所を探していくこともある。当然、編集時間も長くなります。

ところがPVW-2600を買ってからは、撮影したその日のうちに事務所で素材を見ることができるようになりました。「3本目のテープの12分30秒から使う」「次は5本目の24分あたり」「このインタビューはここまで」そんな具合に事前に素材をチェックして構成を考え、編集ポイントを決めた状態で編集作業に入れるようになったのです。これだけで作業効率は劇的に上がりました。

そして、作業効率が上がったことで生まれた最大の変化。それは、「飲みに行く時間が増えた」ことでした。

今なら笑い話ですが、当時の私にとってこれは結構重要なことでした。仕事を早く終わらせて飲みに行く。そこでいろいろな人と知り合う。その人からまた仕事を紹介してもらう。

一方で、映像制作そのものも効率化できたため、それまでより安い制作費でテレビ番組や企業ビデオなどの提案ができるようになり、競合との価格競争力も上がりました。

さらに、165万円の借金を背負ってしまったわけですから、「仕事を取らないと返せない」という、自分自身のケツに火をつける効果もありました。結果的には、この機材を自腹で買ったことが営業面でも制作面でもプラスに働いたと思っています。

その数年後、今度はパソコンの世界でも同じようなことが起こります。1994年にはAppleからMacintosh Performa 630が登場しました。約20万円と、当時としてはかなりリーズナブルな価格ながら、テレビチューナーを搭載し、クラリスワークスやVideoShop 2.0Jなども付属していました。

私はここにマックドローや、ローランドのミュージ郎などをインストールし、映像編集、作曲、表計算、ドローイングといった、それまで専門の機材や専門スタッフが必要だった仕事を、少しずつ自分のパソコンでやるようになりました。

そして1995年。阪神・淡路大震災の直撃を受けた後、私は電通西日本へ転職し、岡山支社へ配属されました。

そこには、なぜか誰にも使われていないPower Macintosh 8100がありました。その最高級機にはIllustratorやPhotoshopも入っていたので、「誰も使わないなら自分が使おう」と触り始め、こちらも仕事で使える程度まで覚えてしまいました。

さらに支社には、自分で購入したPower Macintosh 6200/75とPerforma 630まで持ち込んでいました。今振り返れば、地方の広告会社の一支社としては、当時では考えられないほど充実したMac環境だったと思います。まだWindows 95が日本で発売される前後の時代です。

今では会社員が仕事で使うパソコンを会社が用意するのは当たり前だと思うかもしれません。スマートフォンも同様でしょう。でも昔は、仕事の道具なんて自分で買うのが当たり前でした。営業用にイヤミに見えないよう、軽自動車の三菱ミニカを買ったりもしたなー。

スチール写真のカメラマンは、ミュージシャンや音楽家が自分の楽器を買うのと同じように、自分の機材を自分で調達するのが当たり前です。でも動画のカメラマンは、レンタル機材や会社の機材で撮影するのが常識だったりします。

どちらが正しいと言うつもりはありませんが、私にとっては、若い頃に自分で買った仕事の道具は良い意味での自己投資になり、今の自分を形成していると思っています。

今の若い人々は、どんな自己投資をされているんでしょう。自分の息子を見ていると、親は一銭も負担していないのに、通信教育か何かで宅建やFPといった資格を取得していて、今風の自己投資ってのは、そういうものなのかも知れないなーと思っている私です。

2026年10月07日 03:18

海辺の遊園地と青い海岸線「りんくうシークル」をご存じでしょうか? 埋立地に造られた関西国際空港(以下、関空)の対岸にある商業施設で、今月末をもって営業を終了します。この場所、空港開業当初は「りんくうパパラ」という遊園地でした。

りんくうパパラは関空と同じ1994年9月にオープン。私がイベント会社を退職する1995年9月までは、様々なイベントが開催され、私のいた会社が受注していたこともあって、何度か仕事で寄せていただきました。

深刻な騒音問題を抱えていた伊丹空港の代替空港として関空の建設が進められたものの、結果的に伊丹空港も存続することになり、この空港の立ち位置はビミョーでした。梅田や神戸からでは遠く、空港周辺にも大した盛り上がりは無く、現在でも決して便利な空港とは言えません。

そして、その関空とセットで壮大な夢を描いて造られたのが「りんくうタウン」です。「りんくう」というのは「臨空」。つまり空港に隣接する地域という意味です。

1987年、大阪府はこの埋立地の愛称を「りんくうタウン」と決定しました。当時はこの言葉に、ものすごく未来的な響きがありました。関西国際空港、りんくうタウン、超高層ビル、国際都市。バブル期らしい夢が全部乗っかっていたわけです。

ところが、見事なまでにバブル崩壊とタイミングが重なりました。

大阪府の資料を見ると、りんくうタウンの事業費は当初1,400億円だったものが、1,700億円、5,500億円、そして一時は7,400億円まで膨張しています。

一方、企業に売るはずだった土地は全然売れません。1996年のまちびらき時点で、産業用地の契約率はわずか約3割。その象徴ともいえるのが「りんくうゲートタワービル」です。

高さ256m。当初はツインタワーとして計画されていたものの、完成したのは一棟だけ。運営会社だった大阪府の第三セクター「りんくうゲートタワービル株式会社」は2005年、負債約463億円を抱えて会社更生法を申請しました。

そして、私が仕事で行っていた「りんくうパパラ」もダメでした。

開園当初100万人を超えていた年間入園者は、2003年には約63万人まで減少。大阪府から年間約8,000万円、20年間の借地契約を求められたものの、運営会社は長期的な見通しが立たないとして経営を断念。2004年10月に閉園しました。

ここが今回の話につながります。大阪府は、土地を売ろうとしても売れないため、方針を転換します。2001年には商業業務ゾーンの価格を1�屬△燭�88万円から36万円へ大幅に引き下げ、2003年からは「事業用定期借地権方式」を本格導入しました。

土地を買ってくれなくてもいい。とにかく借りて、何かやってください。そんな状況だったのだと思います。

そこで、りんくうパパラ跡地の再開発コンペに手を挙げたのが大和ハウス工業でした。大阪府所有の約7万1,700�屬箸いΦ霏腓陛效呂鮗擇蠅董�2007年12月に開業したのが「りんくうプレジャータウンSEACLE」です。

そして今回、シークルは借地契約の満了に伴い、2026年10月31日をもって営業を終了します。そう考えると、むしろ「よくこんな場所で20年近くも続けたな」と思います。

ただ、面白いのが、関空とりんくうタウン全体の歴史です。

一時期、間違いなく関西国際空港は、完全なる失敗と思われていました。開港翌年度の1995年度に約1,731万人だった利用者は、2000年度に約2,058万人まで増えたものの、その後は低迷。2009年度には約1,352万人まで落ち込みました。

つまり、りんくうタウンが苦しんでいた時代は、その中心となるはずだった関空そのものも伸び悩んでいたわけです。ところが、その後に状況が一変します。

LCCの拡大と訪日外国人旅行者の急増によって、2018年度には約2,941万人。コロナ禍を経た2024年度には約3,180万人、2025年度には1995年度の約2倍となる約3,355万人にまで増えました。

面白いのは、その中身です。関空の第1ターミナルは、もともと国際線年間1,200万人、国内線1,300万人程度を処理する計画でした。しかし現在は国内線よりも圧倒的に国際線が多く、しかも外国人旅行者がその中心になっています。

つまり、1990年代に想定していた姿とはずいぶん違うものの、関空は30年以上かけて「外国人旅行者が西日本へ入ってくる玄関口」という新しい役割を獲得したわけです。

そして、りんくうタウンも変わりました。バブル期に描いた「未来都市」は実現しませんでした。しかし、失敗を繰り返しながら土地の使い方を変え、アウトレットやホテル、物流施設などが集積。当初とはまったく違う街として生き残っています。

実際、今やシークルの隣にある「りんくうプレミアム・アウトレット」は結構な集客力を発揮しています。シークルを維持するより、アウトレットの増床などに活用した方が良いようにも思えます。

もちろん、そんな計画があるのかどうかは知りません。ただ、約20年間という契約期間を終えたところで、土地の使い方そのものを改めて考える時期に来た、ということなのかもしれません。

私はバブル期をカナダで過ごしたので、日本のバブル景気をほとんど知りません。ただ、日本を離れていた4年間で、ここまで頭のいかれた開発計画が進められ、1991年の帰国後、数年間にわたって、それらバブル期に仕込まれてしまったバカな開発が次々と完成していくのを日々見続けていました。

そして今、東京を見ていると、一度経験したはずのバブル期の失敗を、形を変えて再現しようとしているようにも見えます。

不必要なまでに増えてしまった商業施設。大量に建設されたタワーマンション。都心中心部ならともかく、周辺都市や臨海部にまで、それらは次々と建設されています。私の住む武蔵小山にもタワーマンションが2棟建設され、さらに複数の建設計画が進められています。

もちろん、住宅需要があるから建設されるのでしょうし、再開発そのものを否定するつもりはありません。ただ、建物は造って終わりではありません。30年、50年と維持していかなければならないものです。

急速な少子高齢化に直面している国だけに、30年後には、建て過ぎたタワーマンションの大規模修繕や建て替え、空き住戸などの問題が、今以上に真剣に議論されているかもしれません。

一方で、りんくうタウンの30年を見ると、もう一つのことにも気づきます。

巨大開発というのは、最初に描いた計画通りにはならない。しかし、計画が外れたからといって、その街が永遠に失敗したままとも限りません。

関空は当初想定とは違う形で利用者を増やし、りんくうタウンも土地の使い方を変えながら生き残りました。かつて「りんくう」という言葉には、未来都市を思わせる響きがありました。しかし今となっては、そんな未来的なイメージもすっかり薄れてしまったように感じます。

それでも街は残り、時代に合わせて姿を変えてきました。

結局、街づくりというのは、造ることよりも、その後何十年にわたって維持し、時代の変化に合わせて使い続けていくことの方が、はるかに難しいのでしょう。

りんくうタウンが歩んできた30年余りの歴史。それは「バブル開発は失敗だった」というだけの話ではなく、30年後、50年後まで街をどう生かしていくのかという話でもあります。

これは、これからの東京にとっても、決して他人事ではないように思えてなりません。

2026年10月06日 08:45

スクリーンショット 2026-10-06 084234ただいま弊社では社員を募集しているのですが、求人方法もずいぶん変わりました。

昔は紙の求人情報誌に募集広告を載せて、応募してきた方の中から選考するという方法が一般的でした。ところが現在は、募集・採用における公平性や年齢制限に関するルールも厳しくなり、昔の求人広告で普通に見かけた「高卒以上・40歳未満」なんて条件を、そのまま書くことは難しくなりました。

ハローワークに求人を出すのは無料なのですが、今ではネットで広く検索できます。「広告業界経験者歓迎」なんて書いていると、こちらが想定していた広告代理店やイベント会社とはまったく違う業種の広告営業経験者から応募があったり、海外在住の方から応募があったり。以前には、兵役で韓国軍に入隊中という元広告代理店社員から応募が来たことまでありました。

間口が広がった分、こちらが想定していなかった応募も増え、書類選考だけでも結構な仕事になります。

その後、求人はどんどんネットが当たり前になりました。安いプランなら数万円からありますが、普通に検索してもらえるような掲載内容にすると、1媒体30万円なんて金額も珍しくありません。

バイトルやマイナビなど、メジャーな求人媒体をいくつも使えば、採用できるかどうかも分からない段階で100万円を超える費用がかかることも普通です。しかも、こちらが本当に希望している条件を、何でも自由に書けるわけではありません。

それでも以前は何人も応募がありました。だから、その中からこちらの希望に合う人を採用すればよかったのです。

ところが「ネット経由で就職して6ヶ月以上勤務すると就職お祝い金進呈」なんてキャンペーンがあったりして、弊社でも半年ほどで退職するケースが複数回発生。「もしかして、お祝い金をもらえる期間までだったの?」なんて疑いたくなる、えらいこっちゃの時期もありました。

ところが今は、さらに状況が変わりました。ネットに求人広告を出しても、そもそも応募が来ません。来たと思ったら競合他社の調査がてらと思われるような問い合わせだったりも多いし、ネットでのやり取りなので、本人と直接会って話すところまでたどり着かないことも珍しくありません。

そんなわけで、希望する経歴や経験などの条件に近い方に、こちらから求人案内を送る「スカウティングメール」という方法を使うようになったのが10年ほど前です。

待っていても応募が来ないなら、こちらから探しに行こうというわけです。これはなかなか画期的でした。

ところが、これも実際に面接してみるとなかなか難しい。
席に座るなり、
「土日祝は全部休めますか?」
「年末年始と夏季休暇はありますか?」
「社会保険はありますか?」
と、こちらが質問する前に質問攻めに遭うことがあります。

もちろん、どれも働くうえで確認しておくべき大切なことですし、社会保険など必要なものは当然整えています。ですからニコニコ笑って全部お答えするのですが、面接というのは本来、お互いがお互いを知る「お見合い」の場所だと思っています。

質問することが悪いわけではありません。ただ、こちらも「どんな人なんだろう」と知りたいわけですから、一方から質問を投げ続けるのではなく、お互いに会話のキャッチボールができることが大切です。

結局、仕事というのは人と人とのコミュニケーションです。そこがうまく噛み合わなければ、なかなか採用には至りません。

結局のところ、現在私たちの会社にいるスタッフは全員「紹介」です。つまり、知人の知人といった感じです。

そして入社してもらったら、まず3ヶ月くらいは、私と毎日3時間程度マンツーマンで過ごしてもらいます。そこでお互いの人となりを知ってもらい、それから少しずつ仕事を覚えてもらう。これが弊社の基本形になっています。

だから、入社時点でパソコンが得意である必要もありません。使えなければ教室に通ってもらえばいい。毎日使っていれば、あっという間に使えるようになります。

仕事の経験や知識も、入ってから覚えてもらえばいいと思っています。各種研修制度もありますし、今はネットを使っていろいろなことを学べます。

それより大切なのは、普通に挨拶ができること。約束を守ること。分からないことを「分かりません」と言えること。そして、できれば5年、10年と一緒に働いてもらえること。

ちなみに弊社には、飲み会への参加を強要したり、昼休みだからみんな一緒にランチへ行こう、なんていう昔ながらの文化もありません。仕事が終われば帰ればいいし、お昼くらい好きなものを好きなところで食べればいい。

給与は経験などにもよりますが、手取りで月20万円台からをイメージしていただければと思います。賞与は年2回。年間で月給2ヶ月分以上を基本にしています。額面年収で350万円から400万円台というイメージでしょうか。

そんなわけで、ただいま弊社は社員募集中です。
20代、30代の方ももちろん大歓迎。学歴不問。ただし50歳代の社員ばかりなので、45歳までの方でお願いします。男女も問いません。

このブログを読んでいる方で、「そういえば、あの人は合うんじゃないか」という方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。

ものすごい経歴の人を探しているわけではありません。パソコンが得意じゃなくてもいい。広告業界やイベント業界の経験がなくてもいい。普通に人と付き合えて、普通に仕事を覚えて、そして長く一緒に働いてくれる人。

そんな方をご存じでしたら、ぜひ一度ご紹介ください。皆様からのお申し出をお待ちしております。

・株式会社ヒポポタマスホームページ

20261001_174052~2写真は、吉野家の期間限定メニュー「厚切り豚角煮定食」です。価格は税別1,098円。店内飲食だと税込1,207円、テイクアウトでも税込1,185円。

ついに吉野家で定食を食べて1,200円を超える時代になったか・・・と思ってしまいます。牛丼屋のメニューとして考えると、なかなか思い切った価格です。

ただ、出てきた豚の角煮を見ると、確かにかなりの厚切り。箸を入れるとスッと切れるほど柔らかく煮込まれていて、脂身もトロトロ。これだけ厚みがある豚肉を、ここまで柔らかく仕上げているのはさすがです。

一方で、ちょっと意外だったのが味付けです。私の場合、「豚の角煮」と聞いて真っ先に思い浮かべる香りが八角です。台湾料理の魯肉飯や東坡肉などにも通じる、あの独特の甘くスパイシーな香り。角煮には八角が入っていて当然、くらいの感覚があります。

以前、吉野家で期間限定で提供されていたルーローハンは、結構なレベルで八角が効いていて、かなり台湾に寄せた感じでした。ところが今回の「厚切り豚角煮定食」からは、八角らしい香りをほとんど感じません。

かなり日本人向けに寄せた味付けという印象で、醤油ベースの甘辛いタレでご飯を食べさせるタイプ。八角が苦手な人には、むしろこちらの方が食べやすいと思います。

付け合わせの白髪ねぎと食べるラー油で味変ができて、これはこれでお酒のアテとしては絶品なのですが、私個人的には無くてもイイかなーと思いました。このあたりは好みの問題でしょう。

ちなみに好みの問題で言えば、こちらのメニューには和からしが付いてくるのですが、私は和からしを使いません。これはシューマイでも肉まんでも一切使わない派です。なお、サンドイッチやホットドッグはマスタード多め派です。我ながら、この違いがどこから来るのかはよく分かりません。

ネット上の評価を見ると賛否両論なのですが、「美味しい」という評価はおおむね共通しているようです。否定的な意見も、味そのものというより価格面だったり、昨年と比較しての味の変化についてだったりするので、総じて高評価なのかなと感じています。

もちろん、定番の牛小鉢もセットになった「厚切り豚角煮牛小鉢定食」も用意されています。こちらは税別で202円プラスの1,300円。店内税込1,429円、テイクアウト税込1,403円です。牛丼屋で1,400円超え。こうなると、もはや「ちょっと贅沢な外食」の価格帯です。

とはいえ、これだけ分厚い豚肉を箸で簡単に切れるほど柔らかく仕上げ、ご飯が進む濃いめの味付けにしているのですから、料理そのものの満足度はかなり高いと思います。

八角の効いた角煮を期待して食べると「あれ?」となりますが、そこは吉野家流の豚角煮。1,207円を高いと見るか、このボリュームと仕上がりならアリと見るか。この定食は「定食のご飯増量・おかわりは無料」ですので、それも含めて検討されてみてはいかがでしょうか。

2026年10月05日 11:39

jun先日、ジャングリアについて、プロデュースした「刀」という会社や代表の森岡毅さんについて、勝手なことをブログに書いたところ、各方面からいろいろなご意見をいただきました。

私は当初、「700億円もの大金を、あっという間に溶かしてしまった」というような見方をしていました。ところが、皆さんからいただいたご意見を聞くと、「沖縄県北部に本格的なテーマパークを新設するのに700億円ってムリゲーじゃね?」との意見が大半でした。

森岡さんはUSJ時代から沖縄へのテーマパーク進出に取り組んでいた方です。2015年にはUSJの執行役員として沖縄県知事にテーマパーク進出を正式に打診し、海洋博公園周辺を候補地とする計画を進めていました。

その計画はUSJの経営母体が変わったことなどから2016年に中止されますが、森岡さんはUSJを退社して刀を設立した後、再び沖縄でのテーマパーク実現に動き出します。つまり、テーマパークを一から造るのにどれだけの資金が必要なのか、森岡さん自身が知らなかったとは到底考えられません。

沖縄県北部に本格的なリゾート型テーマパークを造るのであれば、大型リゾートホテル、ウォーターパーク、スパ、ショッピングゾーン、レストラン、夜間エンターテインメントなども設置したかったのでは?などと、勝手に想像してしまいます。

沖縄の北部まで来てもらう以上、「テーマパークへ行って帰る」のではなく、「ここに2泊、3泊したい」と思わせる施設にする必要があるからです。

そして、もう一つ必要なのが交通インフラです。東京ディズニーリゾートにはJR舞浜駅があり、USJにはJRユニバーサルシティ駅があります。

これほどの集客施設を沖縄北部に造るのであれば、本来ならテーマパークそのものへの投資とは別に、周辺道路や公共交通などへ、自治体や交通事業者による相当規模の投資も必要だったのではないでしょうか。

2015年に開業したイオンモール沖縄ライカムは、敷地面積約17万5000�屐�延床面積約16万�屐�駐車場約4,000台という巨大ショッピングモールです。この施設を建設する際、イオンモールは建設資金として沖縄振興開発金融公庫から200億円を借り入れています。

もちろん、この200億円がイオンモール沖縄ライカムの総建設費という意味ではありません。イオンモール自身の資金も投入されていますから、実際の総事業費はさらに大きかったはずです。

それに対して、ジャングリアは敷地だけで約60万�屐�しかも、建物を用意してテナントに貸し出すショッピングモールとは違い、アトラクションや特殊設備、造園、演出設備、飲食施設、バックヤード、メンテナンス施設などを自ら整備する必要があります。

さらに現在は、沖縄ライカムが建設された10年以上前より、建設費、人件費、資材価格が大幅に上昇しています。それなのに総事業費700億円・・・。

こうして考えてみると、私が最初に抱いた「700億円も使って、なんでこれしか造れなかったの?」とか、「なんで700億円が1年で消えるの?」という疑問そのものが、間違っていたことに気づきました。

むしろ、「たった700億円で、よくここまでたどり着いたな!」という見方の方が正しいのかもしれません。

テーマパークというのは、完成した瞬間がゴールではありません。新しいアトラクションを投入し、ホテルを造り、商業施設を増やし、夜のコンテンツを充実させる。来場者の反応を見ながら追加投資を繰り返し、何年、何十年とかけて完成度を高めていくものです。

東京ディズニーリゾートもUSJも、開業時の姿のまま現在まで営業しているわけではありません。

そう考えると、ジャングリアについて本当に重要なのは、「700億円を使った現時点」だけを見て評価することではなく、この先さらに何百億円、場合によっては何千億円という追加投資を呼び込み、それを続けることができるのか。

そして、この場所を沖縄北部までわざわざ足を運び、さらに「ここに泊まりたい」と思わせるようなテーマパークへと進化&深化させられるのか。ジャングリアの本当の評価が決まるのは、むしろこれからなのかもしれませんね。

ちなみに、とある方は、「ポテンシャルは十分あるんだから、最低限PICグアム(リンク)レベルのリゾート要素は揃えないとダメじゃね?」と申しておられました。勉強になります。

スクリーンショット 2026-10-04 054829スズキから、いよいよ新型軽乗用EV「e SKY」が登場します。正式発表を前に公開されている車両を見ていて、なんともスズキらしいクルマだなと思いました。恐ろしいまでのコストカットです。

今や軽自動車でもLEDランプが当たり前になりつつある時代なのに、見ているとブレーキランプやウインカー、さらには車内灯まで、昔ながらの電球を使っているように見えます。

最新の電気自動車なのに電球。普通のメーカーなら「EVなんだから未来感を出そう」「ここはLEDでしょう」となりそうなところですが、スズキは違う。「それ、LEDじゃないと何か困りますか?」そんな声が聞こえてきそうです。

もちろん正式な装備については発表後に確認する必要がありますが、もし本当にこうした部分に電球を残しているのであれば、私はむしろ拍手を送りたいと思います。なぜなら、これこそスズキだからです。

バイク好きの間では、スズキ車の独特な魅力に取り憑かれてしまうことを「スズ菌に感染した」などと言ったりします。これ、言い得て妙だと思います。本当にスズキの魅力に触れてしまうと、そこは沼で、簡単には抜け出せないのですよ。

私自身、以前BMWからエブリイに乗り換えたことがあります。何も考えずに乗り換えたのですが、その超小型ボディに秘められた驚異的な積載性と収納力に脱帽しました。しかも街の景色に溶け込んで、絶対に目立たないでいられる。素晴らしいのですよ。

初代エネチャージを搭載したワゴンRを買った時にも驚きました。乗ってみて、「これ、クラウンより乗り心地と乗り味がいいんじゃないか?」と本気で思ったほどです。軽い車体を重厚感ある感じで走らせ、日常の速度域で気持ちよく走る。その「クルマとしての味」が、とても良かったのです。

スズキというメーカーは、カタログの豪華装備を眺めているだけでは、なかなか魅力が分からない。ところが一度使ってしまうと、「あれ?クルマ(バイク)ってこれで良いんじゃね?」と思わされてしまう。これがスズ菌なのだと思います。

考えてみれば、スズキは昔からこんな会社でした。1979年に登場した初代アルト。価格は、なんと全国統一47万円。当時は全く売れなくなっていた軽自動車へ、一気に注目を集めさせ、今のように流行するキッカケを作った車でした。

スズキは、工程を徹底的に合理化し、部品点数を減らし、ワングレード化。さらに当時、物品税がかからなかった商用車規格を活用して47万円という価格を実現したのです。

そして2003年。スズキはまた、とんでもないクルマ「ツイン」と、とんでもないバイク「チョイノリ」を発売します。

ツインは全長わずか2,735mmの2人乗り。しかもガソリンAの5MTは49万円。21世紀に発売された新車が49万円です。しかも市販軽自動車初となるハイブリッド仕様まで用意されていました。スズキはハイブリッドシステムまで自社開発して来たのです。

チョイノリは完全国内生産なのに59,800円の原付でした。スクーターが10万円を超えるのが当たり前だった時代に、新車の原付を6万円を切る価格で発売してしまいました。

しかも、ただ既存のスクーターを安く売ったわけではありません。スピードメーター・ブレーキ・ライトといった公道走行に必要な物はありましたが、燃料計・トリップメーター・リアサスペンションは無く、キック始動。発電機用じゃね?といった2馬力のエンジンを積んでいました。

2026年10月6日、いよいよそのスズキが軽乗用EVを出します。新型「e SKY」です。スズキが掲げている開発コンセプトは「Easy to Switch」。通勤、通学、買い物、送迎など、軽自動車が担ってきた日常用途を想定し、「ガソリン車から違和感なくEVへ乗り換えられること」を目指したクルマだと説明しています。

これも実にスズキらしい。
EVで未来を見せようとしているのではない。
軽自動車を使っている人の生活を、そのままEVへ移そうとしているのです。

EVの価格競争力という話になると、よくBYDの名前が出ます。「BYDはもともとバッテリーメーカーだから、自社でバッテリーを作れる。だから安いEVを作れる」これは確かに大きな強みです。

しかし私は、逆の考え方もできると思っています。スズキはバッテリーメーカーではありません。だったら、自社製バッテリーにこだわる必要もない。その時々で、価格、性能、供給力、安全性などの条件が最も合うバッテリーを外部から調達するという選択ができます。

もちろん大量生産する自社電池メーカーの方が有利になる場合もありますし、外部調達だから必ず安くなるわけでもありません。ただ、「BYDにはバッテリーを作れる強さがある。スズキにはバッテリーを選べる強さがある」とは言えるのではないでしょうか。

いったいいくらで発売されるのか。大注目の正式販売開始は明日です。

2026年10月04日 15:26

スクリーンショット 2026-10-04 145052MotoGP日本GPで、小椋藍選手が6位でフィニッシュしました。前日のスプリントでも5位。大きなケガによる欠場もあり、決して順調とは言えないシーズンを過ごしてきた中で、日本に戻ってきて、母国のファンの前で素晴らしい走りを見せてくれました。

小椋選手といえば、ホンダの育成ライダーとして長く育ってきた選手です。アジア・タレント・カップからMoto3、Moto2へとステップアップし、2024年にはMoto2世界チャンピオンを獲得。当然、次はホンダからMotoGPへ行くものだと、私は勝手に思っていました。

ホンダ育成の日本人ライダーとしては、中上貴晶選手もMoto2からMotoGPへとステップアップしました。中上選手はMoto2での優勝経験もあり、長年にわたって世界選手権を戦った素晴らしいライダーですが、Moto2の年間チャンピオンには届かないままMotoGPへとステップアップしました。

だから小椋選手は余裕でホンダファクトリー入りだと思っていたのですが、MotoGP昇格が決まった時、乗ることになったのはホンダではなくアプリリア。しかもファクトリーチームではなく、サテライトのTrackhouse Racingでした。

正直に言えば、私はこの時「ホンダはここまで育てておいて、MotoGPでは乗せないのか」と、少しガッカリしました。

そして上位争いは望めないであろうアプリリアの、それもサテライトチームと聞いて、「せっかくMotoGPまで来たのに、これではなかなか結果を残すのは難しいだろうな」とも思っていました。

ところが、完全に私の認識不足でした。アプリリアは王者ドゥカティの座を脅かすほど強く、そしてTrackhouse Racingも、私が勝手にイメージしていたような「ファクトリーのお下がりのマシンで走るサテライトチーム」ではありませんでした。

MotoGPは長年、ヨーロッパを中心に発展してきた世界選手権ですが、近年は巨大なアメリカ市場をどう開拓していくのかが、大きなテーマの一つになっています。

そんな中、2024年からMotoGPに参戦したのが、アメリカンチームのTrackhouse Racingでした。このチームは、長年アメリカでNASCARを戦ってきたレーシングチームです。

MotoGPのレース運営は、それまでスペインのドルナ・スポーツが行っていました。それが2025年、近年F1の商業的な成長を牽引してきたアメリカのリバティ・メディア傘下に入りました。

もちろん時系列で言えば、TrackhouseのMotoGP参戦の方が先です。ただ、MotoGPがこれからアメリカ市場を本格的に開拓していこうという大きな流れの中で考えれば、アメリカンチームであるTrackhouseの存在は、私が思っていた以上に重要なものだったのでしょう。

F1を見ても、リバティ・メディアが入ってからアメリカでの存在感は劇的に大きくなりました。MotoGPでも同じようにアメリカ市場を拡大していくのであれば、アメリカのチーム、アメリカのスポンサー、そしていずれはアメリカ人ライダーという存在も重要になってくると思います。

そんな将来性のあるチームに、Moto2世界チャンピオンになった小椋藍選手が加入したということを、私はしっかり理解できていなかったのだと思います。

その意味でも、Moto2世界チャンピオンというタイトルを手にして、アメリカンチームから最高峰クラスへステップアップしてきた小椋選手には、運営側からも特別な期待があったのだと思います。

考えてみれば、ホンダにとっても「ホンダのMotoGPマシンに乗せること」だけが育成のゴールではなかったのでしょう。世界最高峰のMotoGPで戦えるライダーを育てた。それ自体が、ホンダの育成システムの大きな成果なのだと思います。

そして小椋選手は、その期待をはるかに超える活躍を見せてくれました。MotoGP参戦2年目となった今年、ついに最高峰クラスで初優勝。日本人ライダーとして久しぶりとなるMotoGP最高峰クラスでの勝利を、Trackhouse Racingで成し遂げたのです。

小椋選手は2027年、Trackhouse Racingを離れ、ヤマハのファクトリーチームへ移籍することが決まっています。チームメイトは、MotoGP世界チャンピオンのホルヘ・マルティン。

ホンダが育てた日本人ライダーが、アメリカのTrackhouse Racingからアプリリアを駆ってMotoGPに挑戦し、そこで勝利を挙げ、その実力を認められて、今度は日本のヤマハにファクトリーライダーとして迎えられる。こうして振り返ると、ものすごいキャリアです。

2027年のMotoGPは、1000ccから850ccへと大きくレギュレーションが変わります。タイヤもミシュランからピレリへ変更され、まさにMotoGPの新しい時代が始まります。ヤマハにとっても、その新時代に向けてマシンを一から作り上げていく大切なタイミングです。

そこに世界チャンピオンのマルティンとともに、日本人の小椋藍がファクトリーライダーとして選ばれた。これからどこまで行くのか、本当に楽しみです。

レースを見終わって思ったのは、私たちがサポートするチームからも、将来MotoGPや世界の舞台へ羽ばたくようなライダーが出てくることを夢見て、日々の活動を頑張っていきたいということでした。

そんなわけで、もしスポンサーになりたいという方がおられましたら、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。説明が必要でしたら、いつでもどこでも参りますので、本当によろしくお願いいたします。

スクリーンショット 2026-10-04 091021私が高校を卒業した頃はまだバブル前で、アメリカにメジャーリーグというものがあることすら、よく分かっていませんでした。

その後、カナダ・バンクーバーに住むことになり、そこで知ったのが「バンクーバー・カナディアンズ」というチームでした。

ホームグラウンドは、クイーン・エリザベス公園の近くにあるナット・ベイリー・スタジアムという場所。私が引っ越した1987年はパイレーツ傘下と聞いていたのに、翌年にはホワイトソックス傘下となっていました。ちなみに現在のバンクーバー・カナディアンズは、ブルージェイズ傘下のHigh-Aチームです。

ただ、当時のナット・ベイリー・スタジアムには、ビールの売り子もいなければ、食べ物も大して買えません。楽しく試合観戦しようと思ったら、何でもかんでも自分で持ち込む必要がありました。

そこで現地にいた方に「メジャーリーグの試合を見たい」と言ったら、「車で2時間くらい走れば、シアトル・マリナーズが見られるよ」と教えてもらいました。とにかくインターネットも検索も何もない時代ですから、そんな口伝えでいろいろ教わるしかありません。

球場がどこにあるのかもアナログ的に調べるしかなく、1985年に江夏豊さんがメジャーリーグに挑戦したという話くらいしか知らなかった私は、とりあえず車でシアトルまで行き、現地の観光案内所で教えてもらった情報を頼りに、「キングドーム」という球場を目指しました。

ところが、これまたヘンピな場所にある上に、球場はボロボロのドーム。今のメジャーリーグのスタジアムとはまるで雰囲気が違います。

場内にも大して食べる物はなく、すぐ近くに「宇和島屋」という日本食スーパーがあったので、そこで幕の内弁当やスルメ、スーパードライなどを買って野球観戦する。そんな感じでした。

私が初めて「これはすごい球場だ」と思ったのは、その後、出張中に訪れたドジャー・スタジアムです。当時のドジャー・スタジアムは、球場内に広告がほとんど掲出されておらず、景観を最大限大切にした球場でした。その美しさには感動しましたねー。

同時に、名物「ドジャードッグ」にも驚きました。ウインナーが挟まれたパンだけ渡されて、自分でオニオンやケチャップ、マスタードなどを好きなようにつけて食べる。「アメリカっぽいなー」と思ったのを、昨日のことのように覚えています。

その後、マリナーズは任天堂が筆頭オーナーとなり、キングドームに代わってセーフコ・フィールドが誕生。ドジャースもオーナーが変わり、かつてほとんど広告のなかったドジャー・スタジアムにも広告が入るようになりました。その後さらに広告スペースは増え、今では昔のドジャー・スタジアムを知る私からすると、ずいぶん景色が変わったなと思います。

そんな昔話はさておき、今のメジャーリーグは見事なまでに、あらゆるものをビジネスにするのが上手になりました。私は昔の牧歌的なメジャーリーグ時代に野球を楽しませてもらったわけですが、今は楽しむにも、とんでもないお金が必要なようです。

現在、2026年シーズンのドジャー・スタジアムで販売されている代表的な商品の価格を調べると、おおむね次のようになっています。(カッコ内は1ドル=155円換算)

・ドジャードッグ 7.99ドル(約1,238円)
・ソフトドリンク 6ドル程度〜(約930円〜)
・おみやげカップ付きドリンク 11.99ドル(約1,858円)
・ビール 16ドル程度〜(約2,480円〜)

いやいや、ウソでしょ。ホットドッグとビールで4,000円ってこと!?高級レストランでステーキを食べながらワインを飲んでいるわけではありません。野球場でホットドッグをかじりながらビールを1杯飲むだけです。

ここで思い出したのが2004年のことです。HISの「新春初夢フェア」という、お正月に先着順で買える格安ツアーに申し込んだことがあります。

3泊5日のロサンゼルス旅行が、なんと29,800円。それなのに「まだ空いていますよ」と言われたので、私たち家族だけでなく社員も一緒に行くことにしました。

そして今では信じられないような話ですが、ロサンゼルスに到着してから、「希望者にはドジャースの観戦チケットを無料で差し上げます」と言われ、偶然滞在期間中に試合があったので、観に行きました。

ちなみに2004年のドジャースには野茂・石井・木田選手が在籍していて、マリナーズのイチロー選手がメジャーシーズン最多安打を打った年ですからね。カージナルスには田口選手がいました。だけど、タダでチケットを配るほど不人気だったのでしょう。

2004年の精算書によると、ドジャードッグは3.99ドル、ビールは6.75ドルだったようです。そんなもん会社経費で精算するなと言われそうですが、会社経費にはしていません。私が全員分を奢ったみたいです。

とはいえ、2004年4月の為替は1ドル=約108円。これで計算すると、ドジャードッグ約430円にビール約729円なので、合わせて約1,160円です。それぐらいなら、奢るのも当然ですよね。

それが現在は、ドジャードッグ約1,238円とビール約2,480円で、合計約3,700円以上。ヒエーって感じ。そこまでになると、いくら社員が一緒だとしても、簡単には奢れませんね。

ドルで比較しても、ドジャードッグは3.99ドルから7.99ドルへ、ビールも6.75ドルから16ドル以上と、2倍程度になっています。しかし、日本人にとってはそれだけではありません。2004年4月には1ドル約108円だった為替が、今は155円前後。日本人が感じる値上がり度はさらに大きくなります。

そして何より驚くのが、2004年には3泊5日のロサンゼルスツアーが29,800円でも売れ残っていたのに、今では航空券だけでも安くて10万円を超えること。しかも当時は現地で無料でもらえたドジャースの観戦チケットも、今となってはもちろん普通に購入しなければなりません。

そんな何でもないことの価格を比べてみるだけでも、この20年あまりで広がった「日米格差」が見えてくるような気がしますよね。

今の日本人にとっては、海外は遠い場所になってしまったような気がします。そして、この遠ざかり方と全く逆に「日本近くて安いな!」と感じているのが外国人なのではないでしょうか。そう考えると、外国人に「MotoGP日本グランプリへ来い!」ってプロモーションをやればいいのにと思っている私です。

幸いにして、今週末は関東では4ヶ月ぶりに雨の降らない週末となりました。それでは、本日の決勝レースをしっかり楽しみましょう。

スクリーンショット 2026-10-04 052859MotoGPクラスの全車にタイヤを供給しているミシュランが、現在モビリティリゾートもてぎで開催されている2026 MotoGP第16戦日本GPにおいて、決勝レースでの「リア・ソフトタイヤ」の使用を禁止するという異例の措置を決定しました。

理由は、昨日10月3日に行われた12周のスプリントレース。ソフトタイヤを選択した複数のマシンでリアタイヤの温度が極端に上昇し、深刻なブリスタリングが発生しました。

ブリスタリングとは、タイヤ内部に過剰な熱がたまることでゴムに気泡が生じ、表面が水ぶくれのように膨れたり、剥がれたりする現象です。

実際、ホルヘ・マルティンやフランチェスコ・バニャイアのタイヤにはかなり深刻な症状が確認され、バニャイアはレース終盤にピットへ戻ることになりました。

そして問題なのは、本日の決勝レースがスプリントの2倍となる24周で行われることです。

ミシュランはスプリント終了後にタイヤとデータを分析。その結果、決勝ではリア・ソフトタイヤを使用不可と決定しました。

決勝でライダーが使用できるリアタイヤは「ミディアム」または「ハード」となります。ただし、ミシュランは耐熱性を高めた構造の「ハードタイヤ」の使用を強く推奨しています。

ここでさらにややこしいのが、ソフトだけが問題だったわけではないことです。

スプリントでミディアムを選択したジャック・ミラーのタイヤにもブリスタリングが発生しています。一方、同じミディアムを使用したマルコ・ベッツェッキには大きな問題が出ておらず、マシンの特性やセッティング、ホイールスピン、ライディングなどによって症状にはかなり差があったようです。

また、推奨されているハードタイヤも万能というわけではありません。今回用意されている耐熱性を重視したハードタイヤは、オーストリアGPでも使用されたタイプで、ドゥカティ勢などにとって必ずしも得意なタイヤではありません。

今年のもてぎは路面が全面的に再舗装され、グリップが大幅に向上しています。ミシュランも、新しい路面、高い路面温度、そして非常に速かったスプリントのペースが組み合わさり、リアタイヤに想定以上の熱が入ったことを原因として挙げています。

とはいえ、同じ新舗装のもてぎでは全日本ロードレースも開催されています。もちろんMotoGPとはマシンのパワーもタイヤも速度域も違うため単純比較はできませんが、MotoGPのスプリント、それもわずか12周でタイヤにこれほど深刻な症状が発生し、翌日の決勝で急遽ひとつのコンパウンドを使用禁止にしなければならなくなったという事実を見ると、「ミシュラン、大丈夫か!?」と思ってしまうのも正直なところです。

しかも各チームにとって問題なのは、推奨されるハードタイヤを今週末ほとんど試していないこと。そのため、決勝当日朝のウォームアップセッションは、通常の10分間から20分間へ急遽延長されました。各チームはこの20分間でハードタイヤを評価し、マシンを合わせ込み、その数時間後には24周の決勝レースを走らなければなりません。

タイヤ選択が勝敗を左右するMotoGPですが、今回の日本GPはいつも以上に「タイヤ」がレースの行方を大きく左右することになりそうです。

そして、こうしたレース展開で期待したくなるのが小椋藍選手です。

小椋選手はタイヤをいたわりながらレース後半までペースを維持するタイヤマネジメントに定評があります。24周という長い決勝で、しかもリアタイヤの温度管理が大きなテーマとなれば、その強みを発揮できる展開になるかもしれません。

日本GPという舞台で、この異例のタイヤ問題を小椋選手がどう味方につけるのか。決勝レースの大きな見どころになりそうです。

スクリーンショット 2026-10-04 050341知人から現在組んでいる住宅ローンについて相談を受けました。明らかに相談相手を間違っているし、「AIに相談したほうが細かくアドバイスもらえんじゃね?」と言ったのですが、一般論としていろんな意見を聞きたいとのことでした。

内容としては、2018年に8,500万円のマンションを購入。親から500万円の援助を受け、自己資金300万円なので、頭金800万円。住宅ローンは約7,700万円です。期間は35年、団体信用生命保険付き。

マンションの提携ローンがメガバンクの一行で、変動金利を選択。当初の金利は約0.4%だったそうです。

彼が相談したかったのは、「購入時に固定金利にしておいた方が良かったのか?」という話です。
「今さらそんなの考えても無駄じゃね?」と言ったのですが、「どうしても数字で知りたい」と言うので、結局一緒にAIに相談してみました。

条件は以下の通り。2018年6月に7,700万円を35年、ボーナス返済なしの元利均等返済で借りたとします。比較するのは、変動金利0.40%/全期間固定1.35%です。

最初の毎月返済額は、変動0.40%の約196,500円に対し、固定1.35%は約230,100円となります。差は毎月約33,600円。年間では約40万円です。スタート時点では圧倒的に変動金利が安かったことになります。

日銀は2024年から政策金利を段階的に引き上げています。
 2024年7月 0.25%
 2025年1月 0.50%
 2025年12月 0.75%
 2026年6月 1.00%
 2026年9月 1.25%

そこで今回は、日銀の政策金利が0.25%上昇すれば、住宅ローンの適用金利も0.25%上昇するものとして単純化して計算します。

ただし、メガバンクの場合、金利が上がった翌月から住宅ローン金利が上がるわけではありません。既存ローンは4月と10月に金利を見直し、実際の適用は3か月後の7月と1月からとします。

さらに「5年・125%ルール」があります。これは、金利が上昇しても返済額は一定期間据え置かれ、5年ごとの返済額見直しでも、新しい返済額はそれまでの125%までとなります。では、その結果はどうなったでしょう。

1年目(2018年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約304,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約1,029,000円)

2年目(2019年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約296,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約1,005,000円)

3年目(2020年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約288,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約981,000円)

4年目(2021年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約279,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約957,000円)

5年目(2022年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約271,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約933,000円)

6年目(2023年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約263,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約908,000円)

7年目(2024年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約320,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約883,000円)

8年目(2025年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約542,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約857,000円)

9年目(2026年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約801,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約831,000円)

ここまでは非常に興味深い結果です。金利がかなり上昇しているにもかかわらず、5年ルールによって毎月の返済額は約19万6,500円のまま。しかし、その中身を見ると金利負担が急速に増えています。最初のころは年間30万円程度しか払っていなかった利息が、9年目には約80万円まで増えています。

今回は今後も利上げが続くシナリオとして、以下のように金利上昇すると想定します。
 2026年末 政策金利1.50%
 2027年前半 1.75%
 2027年半ば 2.00%
 2027年後半 2.25%

住宅ローン金利にも同じ幅が転嫁されるとすると、当初0.40%だった適用金利は最終的に2%台後半まで上昇する計算になります。

10年目(2027年6月〜)
変動 月196,497円(金利負担 約1,357,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約805,000円)

ここでついに、年間の利息負担は変動金利の方が固定金利を大きく上回ります。
しかも、11年目は5年ごとの返済額見直しタイミングとなるので、本来必要な返済額を再計算すると約26万4,000円になります。

ところが、196,497円 × 125% = 約245,600円なので、「125%ルール」が適用され、月返済額は196,497円から約245,600円へ上昇します。一気に約49,000円の増加です。

11年目(2028年6月〜)
変動 月約245,600円(金利負担 約1,517,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約778,000円)

12年目(2029年6月〜)
変動 月約245,600円(金利負担 約1,479,000円)
固定 月230,145円(金利負担 約752,000円)

ここまで来ると状況は完全に逆転します。固定金利なら月約23万円のまま。変動金利は約24万6,000円。しかも125%ルールによって返済額の上昇を抑えているので、実際には必要な返済額より少なく、元金の減り方も遅くなります。

では、2018年に固定1.35%を選んでおいた方が良かったのでしょうか。

ここで一番重要なのが、これまでに支払った利息の総額です。2018年6月から2026年10月までの約8年5か月で試算すると、変動金利 累計利息 約284万円/固定金利 累計利息 約790万円となります。その差は、約506万円。

つまり、2026年10月現在までに限って言えば、変動金利を選択したことで、固定1.35%と比較して約500万円も利息負担が少なかった計算になります。

さらに、この間は変動金利の方が元金も早く減っており、2026年10月時点のローン残高も、固定金利より約170万円少なくなっています。ここが、この比較で一番面白いところでした。

2027年以降、年間の利息負担は変動金利の方が大きくなる可能性があります。毎月の返済額についても、固定約23万円に対して変動約24万6,000円となり、変動金利の方が高くなります。

だからといって、その瞬間に「固定金利にしておけば良かった」となるわけではありません。変動金利を選んだ人には、それまで約9年間、超低金利で返済してきた約500万円の「貯金」があるからです。

これから変動金利の利息負担が固定金利を上回れば、その貯金を少しずつ取り崩していくことになります。結局、固定金利と変動金利の違いは「どちらが安いか」だけではないのだと思います。

2018年に1.35%の固定金利を選んだ人は、0.4%で借りられる時代に、あえて高い金利を払い続ける代わりに、「35年間、金利が上がらない」という安心を買ったことになります。いわば保険です。

一方、0.4%の変動金利を選んだ人は、その保険料を払わず、将来の金利上昇リスクを自分で引き受けました。そして結果として、2018年から2026年までは、その選択によって約500万円の利息負担を回避することができました。

しかし、これから先も同じとは限りません。金利が2%台まで上昇して長期間続けば、固定1.35%の価値は年々大きくなります。反対に、景気後退などによって再び金利が下がれば、変動金利が有利になる可能性もあります。

だから、「変動金利が固定金利を上回った=変動金利を選んだ人の負け」という単純な話ではありません。2018年に0.4%の変動金利を選んだ判断が正しかったのか。1.35%で35年間固定しておくべきだったのか。

住宅ローンは35年。結局、本当の答えが出るのは、まだずっと先の話です。

と、ここまで一緒にAIで計算したところで、知人には、「だから今さら考えても仕方ないって最初に言ったじゃん」と言っておきました。自宅の住宅ローンで一喜一憂しても仕方ないというのが調べてみた結論です。

2026年10月03日 06:18

jakその昔、インドネシアの首都ジャカルタで「通勤電車」といえば、それはもう日本では考えられないような光景でした。電車はすし詰めどころの騒ぎではなく、ドア付近から人があふれ、列車の屋根の上にまで人が乗っているといった感じ。

道路へ出れば、こちらも大渋滞。クルマもバスも全く動かない。私が昔見たジャカルタは、とにかく「移動する」ということ自体が大変な街でした。

そんなジャカルタの公共交通を大きく変えたものの一つが、日本からやってきた中古の鉄道車両です。2000年ごろから日本の中古車両の導入が本格化し、JR東日本、東京メトロ、東急などで使われていた車両が次々と海を渡りました。

中でも圧倒的な存在となったのがJR東日本の205系です。埼京線、横浜線、南武線、武蔵野線などを走っていた205系が、2013年から2020年にかけて812両もジャカルタへ渡りました。

しかも日本から渡ったのは「電車」だけではありません。JR東日本は社員を現地へ派遣し、車両のメンテナンス、乗務員管理、安全、接客などについても技術支援を続けてきました。

その結果、以前とは比べものにならないほど輸送環境は改善しました。冷房の効いた電車がドアを閉めて走る。当たり前の話なのですが、その「当たり前」が昔のジャカルタでは当たり前ではありませんでした。

道路交通でも2004年には専用レーンを走るBRT「TransJakarta」が登場。そして2019年にはインドネシア初の地下鉄となるジャカルタMRT南北線が開業しました。こちらも日本の円借款によって整備され、日本の技術や運行ノウハウが導入されています。

ところが2023年、大きな方針転換が起きます。日本の中古電車をこれ以上輸入せず、自国製車両を導入するというのです。

しかし、電車は「国産化します」と宣言したからといって、すぐに何百両も造れるものではありません。そこで不足分を補うため、中国のCRRC青島四方製の新型電車11編成を導入。2025年から営業運転を開始しました。

インドネシアの鉄道をめぐる日本と中国の関係といえば、ジャカルタ―バンドン間の高速鉄道も忘れられません。日本が長年にわたって調査を進めてきた計画でしたが、最後は中国が受注。日本側が実施した調査の情報が中国側にも渡ったとされるなど、その選定過程をめぐって日本側に大きなしこりを残す結果となりました。

現在のインドネシアでは、高速鉄道は中国、ジャカルタMRTは日本、通勤電車は日本、中国、インドネシア製が入り交じるという興味深い状況になっています。

今年4月には、ジャカルタ近郊で停車中の通勤電車に長距離特急が衝突し、16人が死亡、100人を超える負傷者が出る大事故も発生しました。事故調査では信号や通信など複数の問題が指摘され、車両だけでなく、信号、通信、運行管理、保守、教育などを含めた「鉄道システム全体」の重要性が改めて浮き彫りになりました。

そんな中、ここへ来て再び大きな動きが出てきました。いったんストップしたはずの「日本の中古電車輸入」が復活しそうなのです。

計画されているのは、なんと23編成。12両編成が7本、8両編成が16本というかなりの規模で、インドネシア国会も9月23日に計画を承認しました。背景にあるのは深刻な車両不足です。

利用者は増える。古い車両は更新しなければならない。しかし国内生産だけでは必要な数を揃えられず、2029年には最大45編成が不足する可能性もあるとされています。

新品なら納入まで最大2年程度かかるのに対し、日本の中古車なら輸入が認められれば短期間で投入できる。それだけ日本の中古電車は「即戦力」ということなのでしょう。

一度は「もう中古車には頼らない」と決めたインドネシアが、再び日本の中古電車を必要としている。考えてみれば、日本で30年以上走った電車が、海を渡って人口1000万人を超える巨大都市の通勤を支えるというのも凄い話です。

日本では「古いから引退」となる車両でも、きちんと整備すれば、まだまだ世界で必要とされる場所がある。そして日本が輸出してきたものは、電車そのものだけではなく、安全に走らせ、時間通りに運び、毎日整備するという鉄道のノウハウだったのだと思います。

さて、今回ジャカルタへ渡るのは、いったい日本のどの電車になるのでしょう。線路幅はJR在来線と同じ1,067mmの狭軌で、電化方式も直流1,500V。20m級の片側4扉車で、もし2,950mm級のワイドボディまで走れるのであれば候補はかなり広がりますが、従来の日本車と同じ2,800mm級までとなると、これからまとまった数が退役する車両はかなり限られてくるのが実情です。

かつて205系がそうだったように、日本で見慣れた電車が第二の人生をジャカルタで送ることになるのなら、それはそれで楽しみなニュースですね。

スクリーンショット 2026-10-03 024540スクワット中に首を痛めたことは、昨日のブログに書いたとおりです。痛めてから3日が経過しましたが、現在、強烈な痛みで眠ることができず、こんな時間にブログを書いております。

状況としては、いわゆる「むちうち」のような状態なのですが、とにかく首が痛い。そんなわけで、現在は首にコルセットを巻いて生活しています。

今まで自分自身、「むちうちの方って、実際にはどんな弊害があるんだろう」と、よく分かっていませんでした。交通事故等でも、外から見ると大したことがなさそうなのに、何ヶ月間も治療に通っている方っていますよね。正直、あれがどういうことなのかを認識していなかったので、今回は自分が感じている範囲で説明してみたいと思います。

まず、寝られません。そもそも首に重い物を乗せて痛めたので、仰向けになって寝るのが痛い。横向きになろうとしても痛い。寝返りを打とうものなら、首に激痛が走ります。首を後ろに傾けることも、前に傾けることもできません。そもそも横になること自体が大変で、起き上がるのも大変です。

普段なら何も考えずにやっている「寝る」ということが、こんなにも首を使っていたのかと初めて知りました。

次に、水を飲むのが大変です。コップから水を飲もうとすると、少し顎を上げなければなりません。それができないということは、ストローが必須となります。

さらに、食べ物も簡単には噛めません。口を開けるという行為自体が顎を動かすことになり、それに伴って首回りにも力が入るため、大変な痛みが走ります。

左右を確認するにも、首だけを動かすことができないので、上半身ごと動かす必要があります。そんなわけで、車の運転も安全確認を考えれば無理ですし、オートバイなんてとても乗れません。

寝る。起きる。水を飲む。食べる。横を見る。普段ならすべて無意識にやっていることですが、首が回らなくなるだけで、その一つひとつが大変な作業になります。日常生活のあらゆる場面で、こんなにも首を使っていたのかと初めて知りました。

そして、実際に自分がこうなってみて初めて、むちうちなどで長期間治療を続けている方の大変さも、少しだけ分かったような気がします。外から見ただけでは、その痛みや日常生活の不自由さは分からないものなのだと思います。

今回の私の失敗が、スクワットをする方への注意喚起になればと思います。

バーベルは首の上に乗せるものではありません。正しい位置を確認し、少しでも違和感や痛みを感じたら、そのまま続けないこと。私のようになってからでは遅いです。

2026年10月02日 08:08

bar-現在、諸事情により首にコルセットを巻いております。交通事故でもなんでも無く、トレーニング中の間違った動きによるもので、自爆です。

首を痛めた理由はスクワット。バーベルの重量は70kgなので、片側25kgで大した重さではありませんし、1セット20回を2セットして、3セット目だけ80kgに上げました。トレーニング中には何の痛みも感じていなかったのですが、今思えば、ひとつ気になることがありました。

私は普段、磁気ネックレスを着けているのですが、この日はスクワットをしている途中で、なぜか首の後ろが痛くなり、ネックレスを外しました。おそらく、この時点でバーベルがいつもより高い位置、つまり肩や僧帽筋ではなく、首の付け根付近に乗ってしまっていたのだと思います。

それでも70kgなら問題なかったのでしょう。最後1セットを80kgに上げたことで、同じ姿勢では首に負荷がかかる状態だったのかもしれません。

翌日になると、首の後ろ、ちょうど骨が出っ張っている位置から3cmほど下のあたりに強い痛みが出て、左右を向こうとしても首が回りません。横を見るためには、首だけではなく体ごと向きを変えなければならない状態になってしまいました。

スクワットは首の後ろで「バーベルを担ぐ」のですが、ハイバースクワットなら僧帽筋上部、ローバースクワットならさらに低い位置で支えることになります。いずれにしても、首に重量が集中するような担ぎ方は避けなければなりません。分かっていたんですけどねえ。

重量が軽いうちは多少位置がずれていても気付かないことがあります。しかし、重量が増えてくると、わずかな位置の違いでも身体にかかる負担は大きくなります。今回、私の場合は80kgでした。

そして今振り返ると、「磁気ネックレスが痛い」と感じたことが、身体から出ていた最初の警告だったのかもしれません。「いつもと違う」「バーが当たって痛い」「首の骨に圧迫感がある」そんな小さな違和感があったら、一度ラックに戻してバーの位置を確認することが大切だと痛感しました。

スクワットは下半身全体を強化するのに優れたトレーニングですが、重量物を身体に載せて行う種目でもあります。これからスクワットをされる方、特に重量を増やしていく方は、ぜひ「何kgを持ち上げられるか」だけではなく、「バーがどこに乗っているか」にも注意してください。

私自身も今回の経験を教訓に、今後は重量を追う前に、バーの位置とフォームをしっかり確認してからトレーニングしたいと思います。皆様もご注意くださいませ。

ちなみに、使用している磁気ネックレスはコレです。


スクリーンショット 2026-10-02 040212タイムズカーで、大規模な個人情報の漏えいが発生したそうです。

タイムズカーを運営しているのは、パーク24グループのタイムズモビリティ株式会社。本社は東京・五反田駅近くの西五反田にあり、うちの事務所からもすぐの場所にあります。そんなこともあって、私にとってタイムズは非常に身近な会社です。

それ以上に、私はタイムズカーの会員で、出張先などでもよくカーシェアを利用しています。つい先日の全日本ロードレース選手権岡山ラウンドでも、最近岡山空港前にスポットが設置されたので、タイムズカーを利用させていただきました。

全国どこへ行っても、スマホから予約して、近くにあるクルマをすぐ借りることができる。レンタカーのように営業所へ行く必要もなく、本当に便利なサービスで、私自身も大変お世話になっています。

ところが今回、そのタイムズカーで大規模な個人情報漏えいが発生したというメディア報道に接しました。漏えいしたアカウント数は約660万件とされ、対象となる情報には、氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス・運転免許情報・本人確認書類・パスワード・連携サービスIDなどが含まれるそうです。

幸い、クレジットカード情報は漏えいしていないとのことなので、まずは一安心ですが、運転免許証画像のほかに「本人確認書類」が漏れているというのが気になります。というのも、本人確認のためにさまざまな書類を提出している方も多いと思うからです。ちなみに私は、入会時にマイナンバーカードを提出したような記憶があります。

運転免許証などの本人確認書類の画像が第三者に渡っているとすれば、それが何らかの不正な本人確認などに悪用される可能性はないのかと心配になります。なかなかに困った問題です。

この情報漏えいについて、タイムズカーは9月29日から対象者にメールでの連絡を始めているとのことです。そして私には、この記事を書いている時点でそのメールが届いていません。先ほども書きましたが、これを知ったのも偶然目にした報道からです。

アップした写真はタイムズカーシェアのマイページですが、最新情報の中で情報漏えいについて注意喚起や事実報告は行われています。ただ、これに気づく人は何人いますかねえ。

そんなわけで、注意喚起の意味も兼ねて、このブログでも記事をアップさせていただきました。気になる方は、私と同じように「モヤっと」してください。今後、対応策が発表されても、ココにはアップしません。取り急ぎの注意喚起でした。

それではMotoGP日本グランプリ初日を楽しみましょう!

スクリーンショット 2026-10-01 171302マクドナルドのキャラクターといえば、赤い髪に黄色い服の「Ronald McDonald(ロナルド・マクドナルド)」。私は、このキャラクターをカナダ在住時に知ったので、ロナルドという名前が頭に定着していました。

ところがこのキャラクター、なぜか日本だけ「ドナルド」と呼ばれ続けてきました。私は昔からこれを不思議に思っていました。

というのも、そもそも「ドナルド」と聞いて真っ先に思い浮かぶ世界的なキャラクターといえば、ディズニーの「ドナルドダック」です。「ディズニーとマクドナルドで同じドナルドという名前を使って大丈夫なのか?」と思っていたのです。

日本マクドナルドの説明によると、1971年にマクドナルドが日本へ上陸した際、「Ronald(ロナルド)」は日本人には発音しにくいということで、馴染みやすい「ドナルド・マクドナルド」という名前で紹介されたそうです。

つまり、ディズニーのドナルドダックとの関係で「ドナルド」になったわけではなく、単純に日本人が発音しやすい名前に変えたということです。考えてみれば「McDonald's」を「マクドナルド」と呼ばせているのも、実際の発音とはかなり違いますもんね。

日本に入ってくる際に、ブランド名自体を日本人が覚えやすく発音しやすい名称にしたわけで、キャラクター名の「ロナルド」から「ドナルド」への変更も同じ考え方だったようです。

ちなみにディズニーの「ドナルドダック」は1934年のデビューで、本名は「ドナルド・フォントルロイ・ダック」というのだそうです。

そんなドナルドが、昨日2026年10月1日に突如として日本マクドナルド公式Xに「ドナルド、どーなるの?」という投稿が登場し、そこには「今日からロナルド」の文字が書かれていました。ついに日本でも、世界と同じ「ロナルド・マクドナルド」に名前が統一されることになったそうです。

実は今回の変更、単なるキャラクター名の変更だけではありません。病気の子どもとその家族のための滞在施設として知られる「ドナルド・マクドナルド・ハウス」も、昨日10月1日から「ロナルド・マクドナルド・ハウス」に変更されました。

運営法人も「公益財団法人ロナルド・マクドナルド・ハウス・ジャパン」へ名称変更され、ロゴも世界共通の新しいデザインになっています。

1971年の日本上陸から55年。日本人に親しみやすいように「ロナルド」を「ドナルド」と呼んできたマクドナルドですが、半世紀以上を経て、ついに世界共通の名前へ統一されることになったわけです。

「ドナルド・マクドナルド」という名前に慣れ親しんできた世代は、しばらく「ロナルド」と言われてもピンとこないのかもしれません。

でも、これからの子どもたちにとっては、マクドナルドのキャラクターは最初から「ロナルド」。そして「ドナルド」といえば、本当にディズニーのドナルドダックだけになるのかもしれませんね。

2026年10月01日 04:01

ev電気自動車(EV)について、以前から気になっていたことがあります。それは「事故を起こした時」のことです。

電気自動車は、大容量の駆動用バッテリーを床下などに搭載しています。当然、ちょっとバンパーをぶつけた程度なら普通に修理できますが、事故によってバッテリーや高電圧系統、その周辺まで大きなダメージを受けると、修理費が非常に高額になることがあります。

これは「EVは事故を起こしたら修理できない」という単純な話ではありません。修理そのものは可能でも、バッテリー交換などを含めた修理費が高額になれば、「そこまでお金をかけて修理するなら全損扱い」ということになる場合があります。つまり「物理的に修理できない」のではなく、「経済的に修理する意味がなくなる」ということです。

ここまではガソリン車にもある話ですが、電気自動車にはもう一つ、ガソリン車にはない大きな問題があります。それが「補助金」です。

現在、電気自動車を購入すると、車種によって国からCEV補助金を受けることができます。さらに東京都をはじめ、独自にEV購入への助成を行っている自治体もあります。

購入するときには、「国からこれだけ補助金が出ます」「東京都からもこれだけ出ます」「ですから実質的にはこの金額で購入できます」という説明を受けます。確かにこれは大きなメリットです。

しかし、このお金は単なる「値引き」ではありません。補助金を受けて購入した車には「処分制限期間」が設定され、その期間中に売却、下取り、譲渡、廃棄などを行う場合には「財産処分」という手続きが必要になります。当然、事故で廃車にする場合も「廃棄」ですから、勝手に処分していいわけではありません。ここで問題になるのが「全損事故」です。

例えば補助金を利用して電気自動車を購入したとします。ところが購入から1年後に事故を起こしてしまった。バッテリー周辺まで損傷して修理費が高額になり、保険会社から全損扱いと判断された。

普通なら、「仕方ない。同じ車をもう一度買おう」となります。ところが、補助金を受けて購入したEVの場合、話はそれほど簡単ではありません。処分制限期間中の車を廃車にするには、まず財産処分の手続きが必要になります。

そして事故だからといって、必ず補助金の返還が免除されるわけではありません。国のCEV補助金には、「過失の無い事故により走行不能となり抹消処分した場合」には、本人の責めに帰さないやむを得ない事情として、補助金を返納しなくてよいという規定があります。

ただし、その場合でも何もしなくていいわけではありません。「財産処分承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。

逆に、自損事故や自分にも過失がある事故などでは、この「過失の無い事故」という条件にそのまま当てはまるわけではありません。事故の状況によっては、処分制限期間中に廃車することで補助金の返納が必要になる可能性があります。

そして私が最も気になったのが、その先です。「だったら補助金を返して、同じEVをもう一台買えばいいじゃないか」と思いますよね。

ところが、国のCEV補助金には、「処分制限期間内にある車両を処分して、新たに補助対象車両を購入する場合、処分した車両の補助金返納が完了するまで、新たな車両への補助金は交付できません」というルールがあります。

つまり、事故で車を失ったからといって、すぐに同じEVを同じ補助条件で買い直せるとは限らないのです。

もちろん、同じ車を自費で購入すること自体が禁止されているわけではありません。問題は「補助金」です。最初のEVを購入するときに補助金を前提としていた人なら、これは結構大きな問題になると思います。

実際、知人のレース関係者に、日産の電気自動車「サクラ」を買って約1ヶ月後、信号のある交差点で停止中に後ろから突っ込まれた方がいます。

車両の損傷はかなり大きく、修理代だけでも300万円コース。普通に考えれば全損扱いになってもおかしくない事故です。

ところが本人によると、全損にして廃車にすると補助金の返還免除にならない可能性があるとディーラーから説明され、結局、ほぼ全損ともいえる車両を大掛かりに修理して、そのまま乗り続けています。

これを聞いた時に私は、「事故なんだから特例で、同じEVへの買い替えなら、そのまま補助対象で良くね?」と思いました。

本人がEVをやめてガソリン車に乗り換えるというならともかく、事故で失ったEVを同じEVに買い替えるわけです。それならEV普及という補助金本来の目的にも反していないように思います。ところが、事はそんなに簡単ではないようです。

電気自動車を購入するときには、「国と自治体からいくらもらえるのか」だけではなく、「もし明日事故で全損になったら、この補助金はどうなるのか」まで確認してから購入した方がよさそうです。

補助金は「値引き」ではありません。そこには条件があり、事故で車を失った時にまで、その条件が関係してくる。EVを購入するなら、これは知っておいて損はない話だと思います。

こんなもん、変な補助金とかあるから問題になるわけで、最初からそんな制度無くしちゃえばいいじゃん、とも思うのですが、補助金を無くしたらEVの販売にどの程度影響するのかという、また別の問題も出てきます。

そして、私がもう一つ気になるのが中古車です。先ほど書いたように、知人は普通なら全損扱いになってもおかしくないほど大きな事故に遭ったEVを、大掛かりに修理して乗り続けています。

もちろん、適切な方法で修理され、安全性が確認された車なら、修理して乗り続けること自体に問題があるわけではありません。しかし、こうした車が将来売却され、中古車市場に出てくる可能性は当然あります。

ガソリン車でも修復歴の有無は中古車を選ぶうえで非常に重要ですが、EVの場合は、それに加えて駆動用バッテリーや高電圧系統が事故でどのような影響を受けたのかという問題もあります。

「修復歴あり」と書いてあるだけでは、その事故がどの程度のものだったのか、バッテリー周辺まで衝撃が及んでいたのか、購入する側にはなかなか分かりません。

そしてもし、補助金の返還や財産処分の問題があることで、「廃車にするより、大掛かりな修理をしてでも保有し続けた方がいい」という判断につながるケースが実際にあるのだとしたら、私はそこに少し違和感を覚えます。

EVを普及させるための補助金制度が、結果として、本来なら全損として処理されていたかもしれない車を修理して乗り続ける一つの要因になってしまう。そして、その車が数年後には中古車として市場に出てくるかもしれない。

もちろん、すべての事故車や修復歴のあるEVに問題があるという話ではありません。ただ、中古のEVを購入するのであれば、走行距離やバッテリーの劣化具合だけではなく、「過去にどんな事故に遭い、どこまで修理された車なのか」という履歴についても、ガソリン車以上に慎重に確認した方がいいのかもしれません。

ちょっとこれは、電気自動車の「闇」とまでは言いませんが、EVを買う前に知っておいた方がいい話だと思っている私です。

記事検索
QRコード
QRコード
月別アーカイブ