
引っ越した場所が荻窪と言う場所。上荻2丁目の風呂無し共同トイレのアパートで、当時は近所にお風呂屋さんがあって、アパートの数軒隣には黒塗りの運転手付き車両が連日やってくる有名なそば屋があるのに自分の家は月額2万円台という素敵な場所でした。
駅前にエグザスというスポーツクラブがあり、そこをお風呂代わりに使用していて、その向かい側のビルにあったのがバッティングセンター。荻窪駅を降りると金属バットの「カキーン」という音がするのが当たり前でした。
当時はヤマハRZ250RRというバイクに乗っていて、家からすぐ環八なので駅を利用することは少なかったけど、スポーツクラブのおかげでバッティングセンターの音に導かれて何度も利用しました。このビルには名画座であった映画館の荻窪オデオンがあって、映画好きの私はそこも何度も行きました。
このバッティングセンターが3月19日での閉店を発表しました。映画館は30年以上前に閉館してしまったので、とうとう私にとって思い出の荻窪を感じさせてくれるものが本当に無くなってしまう感じがしています。
荻窪といえばラーメン戦争発祥の地といわれるのですが、私は荻窪に住んでいる間は一度もラーメン屋に行きませんでした。ラーメンを食べに行くぐらいなら映画を見てバッティングセンターに行く若者だったのです。閉店の報を耳にして、そんな昔を思い出しました。
とても寂しい気持ちになったのですが、気を取り直して久々に荻窪へ散歩に行ってみようかと思っている私です。