
べつにあげてもいいのですが、あげると評価額に基づいて贈与税がかかったりするから、何らかの理由をつけて安く売るんですよ。単純に10億円の土地を2億で売ったら「低額贈与」とみなされて課税されますからね。
かんぽの宿はオリックス不動産に109億円で一括売却されて話題になりましたよね。バルクセールですよ。首都圏の社宅なんて個別で売却できたのに、全部でバルク売り。グリーンピアもすごいでしょ。年金を3600億円以上も投入して造ったのに二束三文ですよ。
不動産の世界で投げ売り価格のバルクセールって最終手段なんですが、民間であるメガバンク自体が「引き当て積んだからポイ!」みたいに投げ売りするんです。97年12月の東京三菱が引き金と言われてますが、そこからドンドン投げ売りされていった。
ハゲタカファンドって言葉が流行りましたよね。だって激安譲渡だらけだから、そりゃあそれに目を付けたファンドが出て来ますよ。民間の持ち物はどんどん外資に流れ、そこから外国人に売却され、スキーリゾートの宿等は今や大半が外国人の持ち物です。
だけど、民間の土地は外資が買えるから安いといってもまだ値段はソコソコ付く。ただ国や自治体や第三セクター等の土地は外資は買えない。結果的に、なんか適当な言い訳が立つ所に激安で押し込んで消していくわけです。
すでにある施設なら、その立地する自治体に10年とか貸して、貸してる間に赤字が出続けてるって実績を残して、10年後に激安で民間に事実上の譲渡して、譲渡先の固定資産税はもらうけど、同額を立地自治体から補てんするような支援策まで付ける。そんな感じかなあ。
グリーンピアって結構「大臣の地元に!」って造られたんですが、ひどい有様ですよねえ。土佐横浪について調べたことがありましたが、塩見俊二氏が第50代厚生大臣の時にいろいろ活動があって、なんだかんだで2つの自治体にまたいで建設されてました。もう完成した頃には亡くなってたので話題にはなってませんがね。
51代厚生大臣の斎藤邦吉氏の所にはグリーンピア二本松、53代厚生大臣の田中正巳氏の所にはグリーンピア大沼、54厚生大臣の早川崇氏の所にはグリーンピア南紀、この時期大臣の地元に建設するのが流行ったんでしょうねえ。(第52代は在任1か月程度のためナシ)
まあ、国有地や公有地の売却もそうですが、第三セクターも含め、アホみたいな価格で売却されてる話しは枚挙にいとまがありません。でもね、今回の件は学校に用途限定でしょ。それは土地に価値ないんですよ。目くじら立てず、もっとヒドイの次々出したほうがいいんじゃねーって思ってます。
ちなみに写真はグリーンピア三木です。でっかいプールがあって楽しかったなー。それぞれの施設はせいぜい平均200億程度ですから、こちらも目くじら立てるほどの話しじゃないですがね。ちなみに今年度の社会保障費は32兆円です。ヒエー!