
この運営は第三セクターのマリンターミナル株式会社がやっていたのですが、96年に完成した時点で52億円も投下していたそうで、20年で完済するとしても、人件費や固定費がありますから、年間5億ほどの家賃収入が必要だったと思われます。
ところがせいぜい収入は04年の2億5千万円ほどにとどまり、その後も急速に状況は悪化。宮古島市が出資してるので、再建のため社長に市長の下地敏彦氏が就任しましたが、12年度の決算の時点で累積赤字17億円で債務超過が25億円超となっていました。
要するに何年も前に実質的に経営破たんしてたってことです。ホテルを運営してた漲水リゾート開発という会社が12年末に特別清算の開始決定を受けていて、賃料が未収になることが決定した時点で、破産間違いなしの状況でした。放棄した債権は約8億にのぼります。
そもそも、以前から家賃滞納していて、06年にはホテル棟の売却方針が決定。10年には運営会社を公募する話しもあったのですが、なぜか家賃が払えない運営会社の提示してきた「これまでどおりやらせてください」という和解案に乗っかったんです。
このホテルがある棟が売却されているのですが、赤字で大変だから売却しましょうって話しなんでしょうが、8億3千万円で売却されてます。沖縄県によくある、公共投資で大金が投入された建物が、赤字を理由に民間に転売されて、その民間がガッポガッポ儲けるというあの構図かも知れません。
今年1月に伊良部大橋が開通して、路線バスで伊良部島に行けるようになったので、いよいよ伊良部島へ行く人も利用しなくなったので、完全に存在意義がなくなり、やっと終焉を迎えたようです。
この負債たるや2015年3月期末時点で約23億4600万円。この返済は市民の税金ということになるのでしょうか?なんか気持ちの悪いお話しでした。