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2020年07月26日

ジョン・ルイス氏の葬儀を終えて

yuusyoku新型コロナ感染拡大が続くアメリカで、5月25日に黒人男性ジョージ・フロイド氏が警察官に首を押さえつけられて死亡したのをキッカケに広がった全米での人種差別に反対するデモ活動。それは、いまだにれ歴然と存在する人種差別の深刻さによるものです。

私がカナダに引っ越した80年代後半は、マイケル・ジャクソンやプリンスが大人気でしたが、テレビのゴールデンタイムには黒人歌手のプロモーションビデオは放映できませんでした。あからさまな人種差別が存在していたわけです。

ただし、私が映画の世界でしか知らない昔は、もっと醜い奴隷的人種差別が存在していたそうです。ゴルフ場に入ることは許されず、メジャースポーツは入団すらNG。黒人は黒人専用のレストランや教会にしか入れなかったそうです。

それを変えたと言われるのが「アフリカ系アメリカ人公民権運動」。マーチン・ルーサー・キング牧師が有名ですが、それに並ぶ偉大なビッグネームがジョン・ルイス氏。下院議員を30年余り務め、17日にすい臓がんにより80歳でお亡くなりになりました。

トランプ大統領就任以降の3年間で、アメリカは自由の国から差別の国へと逆戻りしてしまったように見えます。中国を泥棒呼ばわりし、メキシコは犯罪者を生み出す温床だと決めつけ壁を作ると豪語しました。せっかくオバマ氏によって有色人種初の大統領が誕生したのに、交代直後に60年代に逆戻りです。

アメリカでは、低所得者や失業者の白人の中に「黒人や移民に仕事を奪われた」と言う被害妄想が蔓延しています。実際には自由競争で、その中でも白人のほうが有利なんですが、自身の努力不足や運の無さを棚上げして、現在の体制を批判してるわけです。

ところが困ったことに、意外とその意見が約半数だったりするんで、アメリカは闇が深いんです。トランプ氏が黒人の要人と会った際に「彼は日焼けしてる」なんて言っても人気が衰えないのは、アメリカの恥部ともいえる人種差別が現在もあると証明してると言えるでしょう。

昨日は、そのジョン・ルイス氏の葬儀が営まれました。そしてアメリカのメディア各社が、自国の恥部について今一度振り返る1日となりました。

その姿を見ていて、日本も変わんねーな―と思う所があります。ワイド番組の柱は年配の男性コメンテーターで、その脇を若くて当たり障りのない可愛い女子アナが固め、何の専門家か分からないコメンテーター数人で雑談するって感じ。先進国の中では世界に恥ずべき男尊女卑ですよ。

日本では男尊女卑が無くなる雰囲気は全くありません。国会議員なんて男女構成比を決めちゃえばいいんですが、男性老人議員が辞めないんで、そんなの出来そうな雰囲気すらありません。民間企業も同様ですよ。女性管理職が半数なんて会社はほぼないですから。

ジョン・ルイス氏の葬儀を終えて、差別のない社会実現の難しさを感じている日曜日の朝です。

gq1023 at 05:08│Comments(0)

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