人件費高騰?契約社員に正社員と待遇格差があるのは不当

2019年02月20日

イギリスの合意なきEU離脱

rover_600ホンダがイギリスにあるスウィンドン工場を閉鎖すると発表しました。イギリスにあったローバーとの資本提携からイギリスに進出しましたが、工場が出来上がる事にはローバーがBMWに売却されてましたから、よく25年も続けたもんです。

80年代から90年代前半は、内装は完全にホンダ車だけど、ロゴマークと外装だけローバーって車種が多数ありました。ただ、ローバーのオックスフォード工場での品質に問題があり、日本生産になってた車種もありました。

ホンダは立て直しを図るつもりだったんでしょうねえ。スウィンドン工場を建設した上でローバーの経営権を取得するという流れでした。赤字体質の会社がしっかり立て直しされてましたしね。そして迎えた94年、BMWによるローバー買収が発表されたのです。

だからイギリスの合意なきEU離脱と今回の工場閉鎖は関係ないと思います。ただし背中を押す要素の一つにはなったでしょう。EUがあったからイギリスに工場を建設したのも事実でしょうから。でも、工場完成前から存在意義が失われていたのは事実だと思います。

それにしてもイギリスのEU離脱はリスク高いですねえ。製造業にとってはヨーロッパ各国からの部品は通関手続きが必要になるし、完成品をEU内に出荷するにも関税が必要になるだろうし、手間だらけでしょうからね。為替変動リスクも背負うことになる。

EU加盟国からしたら「勝手にイギリス側が決定したわけで、早くルール決めろ!」って感じでしょう。振り回されてるのはEU加盟国側ですからね。イギリスなんて食料の3割以上をEUから輸入してるんで、ただでさえ高い食品価格は高騰するでしょう。

イギリスの言ってるEU離脱案は「移動は今までどうり」「関税はいままでどうり」「EU内での金銭的&政治的責任は負わない」って感じですから、他の加盟国は「アホか!?」って感じだと思います。

今回のホンダ撤退が薬になって、ちゃんと現実的なEU離脱への枠組みが構築されることを祈ります。

ちなみに、BMWに買収されたローバーですが、儲かりそうな「ミニ」だけを手元に残してバラバラに売却。本体ローバーはなんと10ポンド(約1700円)で社員に売却されました。あの時ホンダが経営権を手に入れてたら違う結果になってたでしょうがねえ。残念。

gq1023 at 05:59│Comments(0)

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