榎戸選手5位入賞負け犬の遠吠え

2017年06月05日

アジア選手権ワイルドカード参戦を終えて

7821465e.jpgアジア選手権の日本ラウンドに榎戸育寛選手がワイルドカード参戦するというので、観に行ってました。クラスはSS600というもので、日本のST600にダンロップのスリックタイヤを付けたようなバイクです。

タイヤは2種類。固いのと軟らかいのが用意されて、軟らかいのは走行中に分かるようにタイヤに白いマーキングがされています。タイヤに白い輪っかが出来てるのが軟らかいのを使っているチームです。

榎戸選手は去年の全日本ロードレース選手権ST600年間チャンピオンですから、CBR600RRは乗れるだろうと思った方は間違いです。まず、去年の優勝マシンは買い取り制度で優勝直後に別のエントラントに買われて手元になくなってますので、今回のは別物です。

しかも、昨年使ってたのはブリヂストンの溝付きタイヤ。今回はダンロップスリックですから、去年までのセッティングデータは全く使えません。

そして、今年乗ってるマシンはMoto2マシンのカレックス。同じなのはエンジンのみで、カレックスのほうが車体サイズは小さいし軽い、ブレーキはブレンボでホイールも超軽量と全く違う。バリバリのレーシングマシンから、ノーマル車体・ブレーキ・ホイールの重いバイクに乗り換えるのは簡単ではありません。

そもそも、アジア選手権前日までツインリンクもてぎで全日本テストやってたんで、今回のバイクはぶっつけ本番です。何よりも重要なことは、今週末が全日本もてぎなので、ケガしちゃいけないということ。いろんな条件下でのレースとなりました。

チームにはST600クラスのバイクがあるので、それを借りてレースしたと思いますよね。モトバム岡部店長は違いました。執念で1台仕上げて持ってきました。そしてレース初日は慣らしからのスタートでした。

予選はポールポジション。いやが上にも上位進出が期待されますが、タイヤがどれだけ持つか分からない。結局1日目のレース1決勝は軟らかいタイヤで行きました。

序盤攻めてる固いタイヤの上位陣に対し、軟らかタイヤの榎戸選手はアクセルを丁寧に使ってタイヤを温存します。ラスト数週が勝負と考え我慢を続けて、固いタイヤ勢のタイヤがしんどくなった所でスパート。一気に前に追いついて、トップ争いにからんで行きました。

そしてファイナルラップのシケイン進入で前を行く3位の選手がミスしてオーバーラン。普通に走れば抜けたのですが、その3位を外から抜きに行った榎戸選手は追突を避けて大回りしたために、シケインでダートに飛び出し、コースに戻る時に大ジャンプ!

それでも転倒せずに走り切り、見事5位入賞となりました。ナイスアタック。ただチェッカー後に、大ジャンプの影響等で止まり切れなくなってデグナーカーブでポテこけしました。スタート前とゴール後に国際映像ジャックを完成させたのでした。

翌日のレース2もタイヤチョイスは同じ。元MotoGPライダーの青山博一氏に「固めにしたら?」と言われましたが、チームは悩んだ結果前日と同じタイヤをチョイス。ただ、一か八かでセットを変更しました。

スタートから3位につけますが、タイヤ温存走行は変わらず。それでも前を狙えたようで、序盤にはトップ浮上。ただ、浮上直後に数台に抜かれ、終盤のアタックタイムにはセット変更の影響もあり我慢の走りをせざるを得ない結果となり、7位フィニッシュとなりました。

お仕事で走ってるプロライダーが多い中で走らせてもらって、誰も転倒させたりしなかったことでホッとしましたが、榎戸選手にはいい経験できたんじゃないかと思ってます。まあ、もう1日あればセット変更して優勝狙えると思いますけど、1戦だけの参戦ですからね。

海外遠征のような雰囲気を車で4時間半の鈴鹿で体験させてくださった全ての皆さんに感謝いたします。とても楽しみました。「ベリーファースト!」と声掛けしてくださったアジア各国のチームの皆さんもありがとうございました。今日は普通に仕事しに行きます。

最後になりましたが、優勝したアンソニー・ウエスト選手の走りを見て榎戸選手が「アンソニーのライディング上手いんですよ!」と言ってたことを記しておきます。知っとるわい!元MotoGPライダーじゃわい!

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