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2017年04月25日

岡山国際サーキットでの死亡事故に想う

c9658476.jpg昨日、岡山国際サーキットの2輪スポーツ走行で2名の方が死亡する事故が発生したとの報道が出ています。事故の状況は分かりませんが、お亡くなりになられたのは、徳島県小松島市の今井伸也氏(42)と岡山県南区の内田正人氏(38)だそうです。

お二人ともバイク店を経営されているベテランライダーで、レース経験も豊富ですから、ちゃんと車両を整備して、ワイヤーロックした上で走ってたことでしょう。まだまだ若く、休みを取ってのスポーツ走行でしょうから本当に無念だろうと思います。

客観的情報を積み上げるとこうです。当日はスポーツ走行13本が予定されており、朝9時から30分間の2Sクラスの走行開始。走行全16台で開始10分後には7台の多重クラッシュが発生していたということです。場所はモスエス、理由は先行車両のオイル漏れ。

モスエス(コース紹介1参照)というのは結構な斜度がついた下り坂(歩いて上るとヒーヒー言う程度)で、そこを全開で下ります。ほぼ直線のようなものですから大型バイクなら時速200kmほどは出ます。セーフティーゾーンは狭く万一の際は逃げ場がありません。

スポーツ走行って言うのはサーキットライセンスを持つ会員が練習走行する時間で、岡山だと30分4000円ほどで走れます。2Sクラスですから、排気量401CC以上かつ1周1分50秒より速い車両だけが走れる、2輪では最上級カテゴリーですんで、みんなそれなりに経験者でしょう。

経験者であれば、速い速度で走る場所はアクセル全開にします。これは不文律ではありますが、みんなとの約束事です。そんな場所でゆっくり走ってたら追突事故になっちゃいますから。

1コーナーとウイリアムズコーナーを抜けてますんで、オイルを出した車両はモスエスで全開にしたら一気に噴いたのでしょう。後ろから来てる人は全開で下って来ますから、あっと思ったらフロントを取られて転倒。

オイルによる多重クラッシュは同じ場所に同じ角度で後続が飛んで来るので非常に危険です。ただでさえ退避場所がない所ですんで、1台クラッシュしたらすぐ赤旗中断が必要。場所はフラッグマンのいる所なので、すぐ走行が中止されたと推測します。

80年代はオイル漏れによる多重クラッシュは頻繁に発生してました。死亡事故も多かった。今では激減してます。ちゃんと整備して、走行前も暖気する時にちゃんと負荷をかけてオイル漏れがないのを確認するのは常識になってます。だけど今もこんなことがあるんです。

まずサーキット走行するならしっかりと整備する。乗りっぱなしはダメ。そして安全装備は必ず身に付ける。事故が発生したら身の安全を守る。オイルならすぐ係員に伝える。毎回ブリーフィングで言われるでしょうが、それにつきると思います。

みなさん安全運転で行きましょう。サーキットでもチーム挨拶の毎回最後に言いますが、「遠足は帰るまでが遠足です」。サーキットだけでなく、サーキットの行き帰りは交通ルールを守って走りましょう。そして無事に自宅に帰着してください。

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