久々にジャカルタ利益の最大化こそが目的

2016年10月31日

私は何度もインドネシアの現実から目を背けて来た

4128f3fd.jpg今まで何度もジャカルタに来る機会はあったのに17年ぶりの訪問になりました。もう日本とインドネシアの差について目を背けることはできなくなっていたからです。

デフレと少子高齢化に苦しむ日本。それに対しインドネシアは若年層も労働人口も豊富です。しかも資源がある上に農作物が豊富で、人口は日本の倍もあります。

その首都ジャカルタが将来的に東京を超えるというのが現実的になった今、少し現実をこの目で見て、日本が遅れているという事実も認識しようと思いました。

日本の商社マンや貿易関係者は、インドネシアが発展すると言うことを知っていました。中国よりもっとポテンシャルが高いことも知っていました。ただ、一生懸命推進しなかっただけです。ところが近年中国がどんどん推進力になり急速に発展しました。

それでも日本が優位だったのですが、とうとう新幹線建設で日本有利の下馬評の中で中国にひっくり返されます。まだ着工すらできてないようですが、それを「中国に発注したインドネシアがバカだ」と負け犬の遠吠えを奏でても何の意味もなさないのは当たり前です。

ジャカルタに必要な物はインフラです。日本はインフラを牛耳ることができる。ODAを活用すれば日本の税金で一気にインドネシアのインフラ整備でき、安定的な資源を確保するとともに、将来的な強固な連携を実現し、ASEAN内に発言権を確保することもできるのです。

インドネシア政府は今まで何十年間にも渡ってインフラ整備を試みて来たのに、なぜ失敗が続いてきたのか?それは日本が本腰入れてないからですよ。14年開港のフィリピンマニラ空港第3ターミナルだってとっくに出来てた。日本のゼネコンが回収リスク抱えながら整備したからです。(開港までかなりお休みしましたが)

台北の市内鉄道だって日本の力が大きい。欧米とのいいとこ取りしようとして上手く行かなくて試運転10年ぐらいしてましたけどね。現状の日本のODAなんて何十億円って規模ですからね。1000億円規模で投資しないとダメ。20年も前に投資してれば、もっと効果大きかったのに・・・。

どうせ大手商社マンなんて必死に仕事しませんよ。外務省や経産省だって同じ。日本の安定がまだまだ続くと思ってるし、必死に働いて国を造るなんて経験がないんですから。私も同じです。インドネシアとの付き合い方をどうすればいいか分からない。

だからといって逃げてたらダメだという事だけはハッキリ分かりました。経済発展は著しく、物価は東京に肩を並べています。ショッピングセンターのフードコートで昼食を食べるには、ドリンクを加えると700円以上は必要です。そこまで物価でも追いつかれた。それが現実です。

今、ジャカルタに必要なのは道路・安定した電力供給・公共交通機関です。なんとか専用道路を走る連接バスが運行されてギリギリのインフラ増強が実施されていますが、空港も高速道路も一般道も公共交通機関も全然ダメです。電車の屋根にまで人が乗ってた街ですからね。

知的水準も高まってるようです。今日は日本留学を夢見る若者たちの集いに参加しましたが、語学留学レベルではなく東大・京大・阪大に行ける学力をすでに身につけていて、日本でさらなる知識を得たいと言う若者が沢山いました。

日本でチンタラ歩いてる老人やスマホ族の若者に文句言ってても意味ないですよね。超満員の電車やバスにギューギュー詰めて乗ってでも街に繰り出す若者が大量にいる国がココにあるんですからね。その国で頑張ればいい。そのことに気づきました。

また月曜日の賑わいがここジャカルタにやってきます。天井にまで人が乗った電車が駅に滑り込み。朝食や昼食を路上で立って食べる人々のハングリーさに勝てる日本の要素は何なのでしょうか?それが経験だとしたら、その経験をこの国に与えるべきなんじゃないかと感じてます。

gq1023 at 05:58│Comments(0)

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