MotoGPマレーシアラウンドを終えてマレーシアでこんな盛り上がりってことは・・・

2014年10月27日

MotoGPクラスの狂気

c9731361.jpg80年代に世界最高峰のオートバイロードレースである世界GPで活躍された片山敬済氏のフェイスブック上に、昨年8月に書かれた「人は狂気に生きる」にあるのですが、まあGPライダーってのは狂気ですよ。

片山さんらが乗られていた2サイクル500ccマシンなんて、ちょっとでも気を抜くと飛んでいってしまう代物。開発する側も理想を追い求めて勝手に仕様を考えてバイクを作って、その上でGPライダーに乗せちゃう。極端に軽く、極端にパワフルなマシンは、時に人間の限界を超越する。

しかし、当時のサーキットにセーフティスペースはほぼなく、装備品は貧弱で、コース上のスタッフも耐火服もヘルメットも着用せず、コース上に転倒車両やライダーがいても、レースは続行されていました。すべてが狂気です。

今は、どのコースもセーフティーゾーンが広くなり、装備品の安全性は飛躍的に向上しました。しかし、それ以上にマシンのパワーや技術レベルは向上し、タイヤのグリップ力が飛躍的に上昇した結果、ライダーは肩を地面に擦るほどにまで車両を傾け走行しています。

通信機能やGPSが搭載できないMotoGPマシンですが、それでも車載コンピューターはスタート時点でリセットして、走行距離と経過時間や車体の傾きからどのコーナーにいるかを判断して、エンジンパワーを制御してトルクコントロールを調整しているとされています。

ライダーはターンインでは一瞬でそれを減速させ向きを変え、コンピューター制御が正常であることを信じて、ただ大幅にアクセルを開け続けます。

ワークスマシンのトラクションコントロールは正確で、フラフラしない立ち上がりなのに比べ、オープンクラスのマシンはフラフラとヨーが出て今にも吹っ飛ばされそうですが、それでアクセルを緩めるわけには行かないので全開。まさに狂気の世界。

ライダーとチームはフライ&アウェー方式と呼ばれる仕組みで運営され、レースが終われば次の街へと荷物が運ばれていき、スタッフとライダーはその場所へ追いかけて行きます。決勝レースで醜い転倒をすると、ボロボロのバイクが無理やりケースに入れられ、次の街へと送られる。

メーカーから契約金が出て、マネージャーやスタッフもバッチリ付くライダーもいれば、契約金はなく賞金とプライベートスポンサーだけが頼りのライダーもいる。前者は一人になれる時間が少ないかわりに自由は極限までになく、後者には多くの自由があるが、自身で航空券と宿泊券を手配し、自分で宿舎とホテルを往復する。

そして、用意ドンでたった10分や15分のフリー走行や予選へと向かい、ほんの30分超の決勝レースを戦う。そのパワーは信じられないほど強大で、この車両以外に装着されないカーボンディスクブレーキは、スーパーハードブレーキングで熱を持たさなければ、何の減速もゆるさない。

いやー、今も最高峰クラスは狂気の世界です。もう、乗りに行くライダーの目が、顔が、姿勢が物語ってる。降りてきたライダーも目が血走ってる。狂気と日常を行き来しながら走っているのが、MotoGPライダーであることを、間近で見て実感した私です。

gq1023 at 16:01│
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