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2014年06月15日

臓器移植

e45a4a6d.jpg46歳のいとこが亡くなりまして松山に行ったのですが、そこには壮絶なドラマがありました。事前情報では、昨年10月に脳溢血に主なう出血で倒れ、半身不随からリハビリを経て4月に退院。6月に再発して帰らぬ人となったとの話しでした。

再発後は、自発呼吸の確保まで1日半を要したため脳死の状態となり、残された婚約者や母親は、担当医師からの「移植に臓器提供されますか?」との質問で、はじめて移植という現実に向き合い、そこから様々な戦いがあったそうです。

まず、臓器提供で重要なのが本人の意思確認。脳死前に死ぬと思ってない人が意思表示するなんて考えられませんが、今は運転免許証の裏に意思表示スペースがあるので、ここで移植に同意してるとスムーズだそうです。そんなん知らんかった。

まず第一段階は「脳死判定」だそうです。おそらく脳幹反射がなくて瞳孔が開いているって事でしょうが、脳出血の場合はMRIでも分かりますよね。ここは脳死判定のみ。

次は、臓器提供の意思があるかどうかを聞かれ、移植コーディネーターの話しを聞くかどうかを聞かれるらしい。

そこから倫理委員会。その移植の医師判定に問題がないかどうか。本人の意思はどうなのか?家族の意思はどうなのか?そもそも治療の可能性はないのか等の判断が行われるそうで、いとこの場合は3回もあったそうです。

これを通過すると、今度はコーディネーターが倫理委員会と脳死判定の体制確認をした後に担当医師へ治療経過の確認をし、問題がなければ家族に対する説明と確認を進めるらしい。

ここで重要なのが本人の意思であって、「臓器提供の意思がない」場合は、どんなに家族が望んでも移植には進めないらしい。よって、本人の臓器提供の意思が不明の場合、家族が「本人に臓器提供の意思があった」と証明する必要があるらしい。そして「脳死判定承諾書」と「臓器摘出承諾書」を作成。

ここから脳死判定2回。同時に移植適応のマッチングがあって、臓器が届けられる先でも緊急オペの準備が進む。その間も脳死者の体は生きているわけで、医師にとってはドナーでも、家族にとってはドナーじゃない。だから、家族は友人や親族達とのお別れの会なども進め、ものすごい早さで移植手続き完了。

コレで終わりじゃない。臓器摘出後には、体の状態を元に戻してから葬儀になるわけで、この手続きも必要。この間がほんの数日だそうです。いやー、聞いていても書いていても涙が止まらん。本人も壮絶だけど周囲も大変だったでしょう。普通なら葬儀の準備だけで大騒ぎですからね。

彼の臓器は、5人の方へと渡って行ったそうです。彼はどこかで生き続けているということでしょう。本人もすごいが、周辺の家族や婚約者もすごいなあと思っております。

最後に、臓器提供は脳死になった時しかできないわけで、家族が「提供したくない」って言えば提供は止められるとすると、みんな「臓器提供に同意」ってするんじゃないの?って昔は思ってました。

でも、医師の友人から「お前ブログとかに臓器提供に同意なんて書いたら、命狙われるぜ!」って言われて考えを改めました。確かに人間の「生の倫理」というのは難しい世界ですね。親族にこういう例があって、今一度まじめに考える機会をいただきました。ひそかに自分なりの意思表示はしておきます。

gq1023 at 06:08│Comments(0)

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