トンネル崩落事故ガスケットが届かない

2012年12月04日

尾崎豊「シェリー」を聴いた夜

96051c3d.jpgその昔、私は大阪のイベント会社に勤務していて、阪神大震災の年に、ひょんな事から父親のコネで広告を取り扱う大企業の子会社に中途入社しました。まあ、知ってる人は知ってますが、希望して転職したわけではありませんがね。

その時、私は27歳。着任したのは住み慣れた大阪ではなく、全く知らない岡山支社でした。そこに、同じくイベント会社から転職した一つ上の先輩がいました。その先輩は、以前から岡山に住んでいて、非常に心強い先輩でした。

その先輩は、学生時代から長年イベントの運営をやっていて、夢番地というイベンターの間では有名でした。浜田省吾さんのコンサートで、強力にファンの突進を止める余り、あのハマショーにステージからマイクを通してなだめられたという伝説も持ってました。

その先輩がカラオケで歌っていたのが尾崎豊でした。「好きやねん」とともに「一緒にステージもやってたからね」とよく言ってました。おそらく尾崎豊という人は、ファンだけでなく現地スタッフまで巻き込んで、毎回ステージで大騒ぎをやっていたのでしょう。

その先輩が、ある日歌ったのがシェリーでした。もう歌詞が衝撃的で、余りに自虐的で、裸の王様が「オレは(裸だと思うけど)裸じゃないよね」と言ってるような衝撃がありました。

その歌は「夢を追いかけて実現したと思われてるけど、夢は実現すると金という現実に変わっていて、夢のために歌ってるのか金のために歌ってるのかが分からない。」というような趣旨で始まります。

そして「うまく歌えているか?」「うまく笑えているか?」「笑顔は卑屈じゃないか?」「誤解されてないか?」「まだ馬鹿と呼ばれているか?」「恨まれているか?」「愛される資格はあるか?」「決してまちがってないか?」「真実へと歩いているか?」と歌の中でシェリーに問いかけます。

鼻柱折られましたよ。ものすごい成功者である尾崎豊が自問自答してる。「夢を追って歌をうたっていた自分がそこにいるか?」ってね。それなのに自分は、コネで大企業に入って名刺持ってエラそうにしてる。「オレ何やってんだろう?」って痛烈に感じました。

そして歌い終わった先輩が「尾崎って大野ちゃんの歳で死んだんだよね」と一言。思いっきり焦りました。「俺、生きてるのにダメじゃん!」ってね。しかもこの歌、彼が10代の時に発売されてるんですよ。えー、シェリーって同級生とかなの?シェリーそんな難しい事聞かれても分からないよ。あちゃーやられたーって感じでした。

久々に尾崎豊のライブ映画を見て、また心折れました。そう「夢や希望のために生きてない」「金のために働いてる」「調子に乗ってる」のですよ。珍しくいろんな著作権やら放送権やら制作権やらをブッチ切って書いてみました。

こんなの業界人として書いちゃいけないのですが、良かったらYoutubeの映像をみてください。御巣鷹山にJAL123便が墜落した直後の大阪球場ライブです。19歳の尾崎豊が大観衆を前に、本気で自問自答してる姿が出ています。

あー、この頃オレは能天気に阪神タイガース応援行ってたなあ。自分のライブの帰りに雨の中でバイク乗りまくってて肺炎になったんだよなあ。球団社長が墜落事故で亡くなってるのに・・・。バイクを教えてくれた方も同じ事故で亡くなってるのに・・・。はあ、早朝から心折れてる私です。



gq1023 at 06:08
トンネル崩落事故ガスケットが届かない