エステーエアカウンター発売商売に絶対必要なのは予測数字

2011年10月21日

パナソニック大赤字の衝撃

bbda2978.jpg今年は地上波デジタル元年で、一般消費者への販売を中心とする電機メーカーは、テレビ事業の大幅な黒字化を予想していました。

ところが、蓋を開ければ全然売れませんでした。シャープ・ソニー・DXアンテナ・三菱・東芝・日立・LGのすべてが売上を過大に予想した結果、生産過剰で在庫はダブつき、価格は劇的に低下しました。そしてパナソニックもです…。

日立・東芝・三菱といった重電メーカーにとっては、家電の売上動向なんて会社に与える影響は微々たるもんでしょうが、ソニーやパナソニックは家電が命。発電所建設やプラント設計なんてビックリするような数字の仕事はなく、小さなお金の積み上げで今の成功を成し遂げているのです。

赤字もショックですが、投資した一部工場をあきらめるようです。発表されているのは尼崎第3工場ですが、これ「プラズマディスプレー世界一を目指す!」って建設されて、稼動してまだ5年ほどの巨大工場です。

シャープも20〜40型はやめると発言してますし、ソニーは生産&出荷の段階で赤字と噂されてます。確かにうちのソニーの40型液晶テレビは3万円台でした。もう価格競争は世界規模ですので、国内でのコスト削減では全く追いつかないのです。

アメリカWalmartの価格では、シャープの40型液晶テレビは430ドル(約3万4千円)です。これに対し最安値のApexは320ドル(約2万5千円)。これからはじまるアメリカクリスマス商戦における日本勢の勝ち目はほとんどありません。

パナソニックは今期黒字予想でしたが、新しい工場の償却に1200億円ほど必要だそうで、1000億円ほどの赤字に陥りそうです。大変な時代になりました。テレビに代わる大型商品は出てくるのでしょうか?それとも中国&韓国勢に負けていくだけなのでしょうか?

旧通産省官僚達は、日本メーカーを世界に広めるために様々な提言&提案をしてきました。産業再編なども積極的に提案しました。自動車メーカー強化のための再編に反発して、ホンダが自動車メーカーになるべく無理やり軽トラ&N360発売したのは有名ですよね。

まさに今こそ官僚が、しっかりと未来を見据えて、日本の家電メーカーの未来に関する方向性を打ち出すべき時なのですが、政治主導時代なんですよねえ。政治主導で家電メーカーがグイグイ再成長はじめすかねえ?普通の人なら考えれば分かりますよねえ。

政府が全力で電機&自動車メーカーを支援する韓国の動向を見ながら、「日本政府は放置プレーのするだけの国になってしまったかあ」とガッカリするばかりです。政府支援してるエルピーダも過去最大の大赤字らしいぜ、どうするつもりやねん!

gq1023 at 06:31│Comments(2)

この記事へのコメント

2. Posted by Hippo   2011年10月22日 05:15
> やまもとさん

意外と官僚って組織は強大で、非常にやる気にあふれ、バイタリティに富んでます。そして横のつながりも強い。ただし、民主党政権になった時に、旧体制の人々から「次の選挙で必ずひっくり返るから、それまでじっとしとけ」といわれているわけです。

政治主導なんて、政権もとったことのない政党にできるわけない。官庁の仕事の仕組みや人事制度すら知らない人も多いですからね。ってことは何の指示も来ないから、サボタージュ決め込んでます。

古賀さんは今を見ちゃった。10年後・20年後の日本を見れなかった。今をガラガラポンしようとした。しかも他省庁とのネットワークが弱かった。そして自分の弱い所を周りが悪いと公言しちゃった。「組織を動かせない管理職は去れ」は常識です。

日本の経済構造は共産主義国家のようになっていて、官公庁からのお金で食べてる人が多い。公務員だけでなく、建設業従事者や医療従事者はほとんどそう。だから支出を絞るとそのまま経済が縮むのです。ドラスティックに支出を絞っても、生活保護申請者が増えるだけで、全体の支出削減にならないのですよ。

官公庁が失敗するのは官僚の下に「俺たちノンキャリは頑張っても出世もないもんねー」ってダラダラしてる人々がいて、その先に「俺たちは国の指示に従うだけだもんねー」って言ってる地方公務員がいるからです。そこには「俺の自治会に金を落とせ」とはっきり発言するバカ地方議員もいる。改善するなら、この人たちの一掃が必要ですね。

歯に衣着せぬ発言でございました。
1. Posted by やまもと   2011年10月21日 23:45
政治主導だろうが、官僚主導だろうが、政府・官公庁が入ると必ず失敗するのが日本の政策です。
理由は、古賀氏の著作で説明されてますが、サラリーマンから見ても納得のいく理由です。困ったもんです。

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