フジタの社員解放体育会系とマナーの違い

2010年10月11日

ダメ出し

いわゆるマスコミ業界には「ダメ出し」って習慣があります。1日の終わりに、誰の何処がダメだったかを本人に話す時間です。そのダメ出しには「神」の存在がいて、言い訳とか反論なんて余地はありません。みんなで切磋琢磨するための意見交換ではないのです。

だから「みのもんたの朝ズバッ!」なら「みのさん」が神であり、ジャニーズ事務所なら「ジャニーさん」が神となります。まあ、居酒屋や美容院でも店長だったりオーナーだったりってのが反省会ってやりますが、あれと同じようなものです。

これ、反論したら切られます。テレビ番組なら、番組降りろってことになっちゃいます。看板俳優や有名アナウンサーや事務所の社長ってのは神だからです。

ただし、忘れちゃいけないことがあって、それらの神は、全員ダメ出しはやりたくないのです。できれば「最高だったよ!」って言わせて欲しいのです。

前にも書きましたが、まずい料理店で「まずい」って言う客は非常に少ないのです。2度と行かないだけ。ダメ出しも同じです。何も言わずに「次回から起用しない」ってだけになります。これ、マスコミ業界でも同じです。

一番ダメなのは、ダメ出し中に口答えすること。「それは違います」とか「だから言ってたんです」とか「分かってます」って言うと、ダメ出しが終わってしまいます。だれも何も言ってくれなくなる。

それだけじゃありません。基本的には文句を言った本人だけ外しての欠席裁判に入ります。神が「あいつは成長できないね」なーんて言いだして、まわりが「本当ですよね(私達は違いますよね)」なーんてなったら、もう終わりです。

私はダメ出しが嫌いでした。ダメ人間呼ばわりされるからです。「大野は聞くことしかできないトランシーバー持って走り回ってたぜ、お前バカだろ!」なーんて言われて、ヘラヘラ笑って「バッカでーす!」なーんて言わなきゃいけないからです。

でも、自分の名前を知ってくれていて、その座で主役にしてもらえるのは最高のことだと、後になって気づきました。普通なら最初から欠席裁判です。でもマスコミ業界だったからダメ出ししてもらえているのです。

「ダメ出し」を、決して相手の言葉どおりに受け止める必要はありません。でも、ダメ出ししている人の考え方を知り、人間性を見ることもできる良い機会です。若い人は、どんどん「ダメ出し」してもらうべきだと思ってます。

最後に、「ダメ出し」を「つるし上げ」と考えるような人は成長しませんよ。

gq1023 at 05:57│Comments(0)

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