2010年07月16日
広島でのこと

そこで出された寿司を、パクっと食べた瞬間「お前このシャリつくったの誰じゃ」と(柚木さんがですよ)なりました。そう、ネタが良いとシャリも良くならなくてはならず、その差が目立ってしまうのです。
そこで(酔っぱらっててはっきり覚えていませんが)お店の方々に、経営説法みたいなのを、私がやったようです。
「声に出して言ってくれる人はまずいない、イヤなら二度と来ないだけ」
「味は主観のものだから、期待がなければ腹も立たない」
「料理の味を決めるのは、素材1・店舗1・スタッフ8だ」
「一期一会。毎日その時が真剣勝負」
「商売の神は細部に宿る」
みたいな、いつもセミナーで言うことを言ったのでしょう。でも、言われたお店の方々は、とてもヤル気を出されているそうです。
でも、これを言うのは私の商売でもあります。お金をもらってないのに言う事はまずありません。だって、目の前に商売をやってる人がいるのに、エラそうにコメント言ってろくな事になるわけないからです。
きっと思うに、柚木さんのお店を想うパワーがありすぎて、私が「これを分かりやすく伝えないといけない」と思ったんだと思うのです。いいですねえ、文句言ってくれるお客さんがいて、それを意気に感じる店員さんがいる。これですよ商売は。
それに引き換え最近は、「クレーム対応マニュアル」とか「危ないと思ったら110番」なんてバカな指導&風潮が蔓延してます。本当は「どのクレームが私にとって大切な意見かを見抜く」ってことなんですけどねえ。
お料理は、どれもおいしかったです。通常はシャリの上に、蒸した布巾をかぶせますが、そこを手抜きしたかもですね。お寿司は身を切る前に布巾で包丁を湿らし、シャリを握る時も布巾で手をふきつつ適度な湿気を与えます。その時かも知れません。
布巾は湿気がありますから、すぐ雑菌も繁殖するし、糸くずも出てくるので取り扱いが難しいのですが、こんな所に気を使うと、もっと良くなるかもしれませんね。
柚木さん、板前さん、ごちそうさまでした。
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gq1023 at 07:24