徹夜日本は豊富な個人資産を背景に…

2009年10月30日

吉本興業TOB成立の見込み

89774af0.jpg20年前、吉本興業にはなんば花月・梅田花月・京都花月という3劇場に、戎橋(通称ひっかけ橋)横に心斎橋二丁目劇場という若手専用劇場1劇場がありました。

もう昔のなんば花月は取り壊されていて、なんばグランド花月というビルの中に劇場はあったけど、当時は木村政雄さん(元東京支社長)が「新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」をやった後で、先に退団した木村進はいないし、花紀京・岡八郎も退団していて、船場太郎・桑原和男が脇役と言う時代で、うめだ花月は閉館してました。

では、その頃新喜劇がなかったのか?というとそうではなくて、二丁目劇場で以前やってたニュー新喜劇という若手中心の劇がおこなわれてました。

インターネットや携帯電話が普及していない時代。若手お笑いタレントが、自分達の評価を聞く場所は劇場しかありません。その場所が、ファンで満杯のミニ劇場から、自分たちのファンが全くいない、ツアー客で埋め尽くされる本劇場に変わったのです。

最初はおもしろくなかった芸が、ファン以外の方に笑ってもらえるネタに変わっていきます。目の前のお客さんの話しをして笑わせる「いじる」という芸も、大劇場ではその中身が自ずと変わってきます。今のヨシモト大人気の素地は、その頃つくられたのです。

その当時、ヨシモトタレントの出演するイベント現場等に来てくれていたのが、マネージャーだった大崎さん(現社長)や水谷さん(現取締役)でした。水谷さんはデッセ・ジェニーなんかまで手掛け、ヨシモト多角化を現場で支えていました。私達イベント会社の若手社員にとって、いい(悪い?)兄貴分でしたね。

今回、元ソニー会長兼CEOの出井伸之氏が代表をつとめるクオンタム・エンターテイメントが、吉本興業にTOBを仕掛けました。でも内情は現経営陣による上場廃止のためのMBOです。在京5放送局に電通・ソフトバンク・ヤフー・大成土地・大成建設・岩井証券・フェイス・京楽なんて所が出資者に顔を揃えています。

あのお笑い事務所の若手マネージャーが、今や大企業の経営トップとしてMBOまでやってるんですね。とても良い刺激になりました。

gq1023 at 07:33│Comments(0)

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