2009年09月23日

アフガニスタンでアメリカが負けたら日本は?

d4f07401.jpgアフガニスタンでの戦闘が激化しているそうです。アフガニスタンはひたすら戦火にまみえているのですが、元々住んでいるのは遊牧民でした。

ここでの戦争は大国の代理戦争の歴史。19世紀にはロシアと英国が激しい戦いをおこない、冷戦時代にはベトナム同様に旧ソ連とアメリカが激しい戦闘をおこないました。終結したのは1989年ですから、ベトナム戦争終結から14年も代理戦争の場として使われ続けたのです。

1989年に旧ソ連軍が撤退すると内戦がはじまりました。旧ソ連軍撤退から3年後には首都カブールがムジャヒディン派に陥落。一気にムジャヒディン派が国内で勢力を強め、国中で勝手に人頭税を課したり通行料と称して通行者が持っている物を奪い取ったりするようになりました。まあ強盗集団みたいなもんです。

これに心を痛めたイスラム教指導者であるオマル氏が、対ムジャヒディン勢力として組織したのがタリバンです。1994年にカンダハルで兵を興し、1996年にはカブールがタリバンに陥落。そこでムジャヒディン派がタリバンと対抗する勢力である北部同盟を結成しましたが、国土の90%以上はタリバンのものとなりました。

その資金源はサウジアラビア・パキスタン等からの援助です。彼らはアフガニスタンに警察・消防・救急・学校といった社会生活に必要な組織を提供した他、様々な統治組織を整備したため非常に国民からも高い支持を得ていたようです。

ただタリバンは、アフガニスタンを制圧するためにイスラム原理主義を導入しました。イスラム教の指導者が興したのですから当たり前ですが、あまりに極端だった(女性は外出禁止等)ため、徐々に信頼を失った部分もあったようです。とはいえ、内乱が続いていたアフガニスタンに安定が訪れたのは間違いありません。

これが大混乱に陥ったのは、アメリカの爆撃でした。タリバンをアルカイーダを匿っていると称して爆撃したのです。これで息を吹き返したのが強盗集団ムジャヒディンを中心とする北部同盟です。アメリカに近づいてお墨付きをもらって要職を獲得し、好き放題をはじめたわけです。治安の不安定は彼らの財産なのです。

だから、ムジャヒディンが嫌いな国民達がタリバンが再度統治することを期待するし、治安の安定を期待する隣国が資金援助をするので、ぜんぜん戦争が終わりません。だって、タリバンはアルカイーダじゃないですから、攻撃されても自分達の国を守る戦いを永遠に続けるわけです。

ま、こんなことを続けているわけですが、アメリカ軍司令官は大幅な増派が無い限り敗戦が濃厚だと言っています。彼らの自国を守る戦いには、勝てないわけですね。だって大義名分が「お前らはアルカイーダだ」ですから、アフガニスタンの国民全員「違うわい!」って言いますわな。これ、実際に戦闘やる側は辛いですよ。もう、この国に滞在する理由は「上官の命令だから」しかないですからね。正義がない戦い。

今、アフガニスタンでアメリカが負けたら、燃料を提供している日本も同罪です。滅茶苦茶にした国土を復活させ、人々が幸せに生きていける場所を提供しなければいけません。そのことを、私達は実感しているのでしょうか?燃料を提供しているだけだから、戦争とは関係ないという態度で良いのでしょうか?

ペシャワール会という団体があります。危険な場所で井戸を掘り、水路を確保し、農地を開拓し、病院を作り、食料と仕事を提供しています。伊藤和也さんというペシャワール会の活動家が、この地で凶弾に倒れました。自衛隊なら様々な死亡保障もあるでしょうし、2階級特進もあったかもしれません。でも彼らには何もありません。

だからといって彼らは撤退しませんでした。ただひたすら「困っている人々を助けたい」という姿勢で、今も危険な大地での活動を続けています。何の責任もない遊牧民やそこに住む人々を守るためにです。アメリカによく見られたいとか政治的配慮と関係なくやっているのです。

私達は誰が見ても軍隊にしか見えない人々を送り込むことを国家に依頼しているのでしょうか?アメリカ軍の後方支援が国際貢献なのでしょうか?何かもっと別の支援があるのではないかと思っています。

gq1023 at 00:15│Comments(0)TrackBack(0)

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