景浦安武 今期限りの引退を表明オーバーワーク

2009年03月21日

「夢はつかみ取るもの」武田豊樹(ちょっとNumber風)

1e664112.jpg1992年、北海道に日本スピードスケート界を背負って立つことが確実視された2人の高校生がいた。1人の名は清水宏保。そしてもう一人は武田豊樹だ。

高校時代の記録では武田のほうが上。だが、卒業後に所属した王子製紙で伸び悩み、1997年に失意の退社。その直後に行われた長野オリンピック500mで金メダルを獲得した清水と比較して、さみしい引退であった。

スピードスケートを引退した武田だったが、彼には競輪選手という、もう一つの夢があった。そして、がむしゃらに努力した。もう競輪選手という夢は目前だった。

そんな時、昔のライバルと再会する。それは自転車トレーニングにやって来た清水だった。その姿を見て、あの時めざした自分の夢がよみがえる。

「取り忘れた夢を、もう一度つかみに行こう」

1998年スピードスケート選手として現役復帰。しかしそれは、当時設けられていた競輪学校入学への年齢制限「24歳」の時のことであった。彼は競輪の夢を捨て、スケートに賭けたのだ。

結果は、2002年のソルトレークシティ大会の出場権を見事に獲得。500mで8位入賞、1000m16位という結果を獲得した。その挑戦は、オリンピック出場そして入賞という形で身を結んだのだ。挑戦は終わったかに見えた。ところが、まだ彼の挑戦は終わらなかったのだ。

彼の競輪選手になりたいという熱意が競輪界を動かし、競輪学校入学年齢の上限が、他スポーツ界で輝かしい活躍をした者に限定して29歳に変更(現在は年齢制限撤廃)され、彼は競輪選手となる夢までをも実現したのだ。

今年3月8日、場所は大阪・岸和田競輪場。ここで開催された、競輪の最高峰G?レース「日本選手権競輪」。彼はその激戦を制し、表彰台の頂点に立った。初のG?制覇だった。

夢は願えばかなうのではない。「願って」「行動して」「努力して」そして「つかみ取る」ものなのだ。それを武田は身をもって教えてくれた。武田豊樹・35歳。彼の夢への挑戦は、まだまだ続く。

武田豊樹(たけだとよき)
生年月日:1974年1月9日(35歳)
身長:177cm 体重:85kg
職業:プロ競輪選手
期別:88期 所属:茨城
級班:S級S班
デビュー:2003年7月4日(立川)

gq1023 at 08:04│
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